【競馬予想Vol.212】第42回新潟2歳S
今回のテーマ
コース経験は一日の長
過去10年、新潟芝1,600Mを勝った直後の馬は【5・0・1・14】、単回値96・複回値47。このうち上がり3ハロン最速だった馬は【5・0・0・8】、単回値147・複回値62。該当馬は2018年ケイデンスコール、2019年ウーマンズハート、2020年ショックアクションと3連勝中(2021年は該当馬出走無し)。
「前走と同じコースを走る」というのはアドバンテージになり得る。これに関連して、前走が右回りコース(函館・福島・阪神・小倉)だった馬は【0・2・4・33】、単回値0、複回値71となり、1頭も勝てていない。ちなみに前走右回りで連対した2頭はいずれもデビュー戦で東京を使っており、左回りを使ったことがない馬は3着止まり。
トラックバイアス分析・展開予想
今週は水曜から金曜にかけて天気が崩れ、木曜に17.5ミリの降雨を記録。ただ馬場に与えた影響は軽微で、土曜朝時点のクッション値9.6は先週日曜の9.2より硬めを示していた。日曜未明の降雨も少量に留まり、大勢には影響しない見込み。前開催から引き続きAコース使用をして10日目に入り、馬場の内を避けてスパートするシーンが目立ってきた。ただ外差し一気というよりは前付けした馬が外に持ち出してそのまま押し切るというパターンが多く、ペースにもよるが基本は前。今回のメンバーは前走逃げ切りの馬が3頭いるが、何が何でも逃げる、または快速系の逃げ馬は見当たらない。全馬一団からのスパート勝負が濃厚で、瞬発力性能を重視。
全頭分析
【-】チカポコ
(+)スタート普通、前で脚溜めて直線抜け出し。距離延長こなしそう。
(-)400Mの距離延長はともかく福島新馬戦のレベルが信用できない。
【▲】ロードディフィート
(+)行き脚上々、直線長くいい脚を使う。距離延長はむしろ歓迎か。
(-)爆発力に欠く印象。横並びから一気に抜け出されるとしんどい。
【△】グラニット
(+)スタート速く、2戦目は楽に逃げ切る。距離経験で優位に立つ。
(-)新馬戦は直線先に抜け出して差される。控えて差せるかどうか。
【-】スタンレー
(+)笠松のデビュー戦で7馬身、次走大差勝ち。前付けでの圧勝評価。
(-)距離や芝をこなせるかどうかより笠松のレベルが著しく怪しい。
【-】バグラダス
(+)芝スタートでダッシュが効いて逃げ切り。全面芝でもこなしそう。
(-)楽逃げ態勢からゴール前際どく迫られる。一気の距離延長は不安。
【-】タマモブラックタイ
(+)スタート速く、終始楽な手応え。まだ全力で走っていない印象。
(-)ゴール前危うく捕まりかけたのは不満。今回は新人特典減量無し。
【◎】キタウイング
(+)終い追い上げる脚はしっかり。出走メンバー唯一の同コース勝ち。
(-)前走追って内にモタれたのが気になる。スタートも若干怪しい。
【△】シーウィザード
(+)行き脚良く楽に逃げ切る。操縦性高く控える競馬もこなせそう。
(-)他が簡単に行かせ過ぎ。その割にゴール前迫られたのは気になる。
【○】ウインオーディン
(+)前走は外に持ち出して弾ける。進路を確保出来ればここでも有力。
(-)スタート下手で後ろに置かれる。大跳びでスパッと反応しない。
【-】アイスグリーン
(+)2戦続けて抑える競馬を教え込まれる。前付け出来れば勝ち負け。
(-)スタートはイマイチ。後ろから行くようならデビュー戦の二の舞。
【-】ピンクジン
(+)ダリア賞は外伸び馬場で最内通る。デビュー戦で使った脚は確か。
(-)勝ち負けから離れた位置の追い上げ。未勝利という事実は重い。
結論
キタウイングは福島のデビュー戦でもしっかりとした脚を使っていて、前走の差し切り勝ちはフロックではない。前走ラストで内にモタれまくっていたのは初の左回りに戸惑っただけと解釈すればここも普通に狙いが立つ。連闘だが、本馬も含めて抜けた馬が見当たらないだけにコース経験の差で勝ってしまいそう。
ウインオーディンもキタウイングと同様に新潟外回りで勝利を挙げた一頭。デビュー戦は内で包まれてモタついた上、勝たれた相手も強かった。前走は最初から外に振って力強く伸びた。スタート下手、大跳びで器用さはないが、上がりの脚で突き抜ける能力はこのメンバーでは最上位。ここ1か月で3走目という強行軍がどうかだけ。
ロードディフィートは掛かることなくスッと前に付けて、直線の抜け出しもスマート。距離が延びるのは溜めを入れられる分むしろプラス。一団からの直線ヨーイドンでキレ負けしないかどうか、馬場の内を避けながらの追い上げが上手く行くかどうかが焦点。
グラニットは東京マイルの新馬戦で大外から前付けして3着に奮闘。スタートが速く、ここも容易に前に行けるはず。今回は位置取りの利より瞬発力性能がモノを言いそうな感じがするので、脚を溜めて伸ばす競馬ができるかどうかといったところ。
シーウィザードは逃げたくて逃げたというより、他が前を窺わなかったので自ら行ったというレース振り。1,000M通過63秒3、上がり3ハロン34秒9の後傾ラップで押し切っているし、控えて脚を溜められればここでもやれそうな感じはする。しかし左回り未経験馬は過去10年で連対無しという事実は看過できない。
◎キタウイング
○ウインオーディン
▲ロードディフィート
△グラニット、シーウィザード
馬複5頭ボックス(10点)
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