【競馬予想Vol.71】第53回函館2歳S

函館2歳Sは例年函館開催の最終週に行われているが、今年はオリンピック開催の関係で札幌(第1回1~6日)⇒函館(第1回1~12日)⇒札幌(第2回1~8日)の順序となり、函館第1回の5日目に行われる。開催が進んでいない中で施行される点、先に札幌から始まっている点が例年と異なる。

(1)開催が進んでいない中で施行される
例年はBコース(Aコースから4メートル外に内柵を設置)を使用しているが、今年はAコース(内柵を最内に設置)を使用。今年は一層前残りで考えておくべきか。

(2)先に札幌から始まっている
ポメランチェ、カイカノキセキ、リトスのように、今年は例年ではあり得ない「札幌で勝ち上がった馬」が参戦してくる。

札幌競馬場芝コース(高低断面図)

函館競馬場芝コース(高低断面図)

上図が札幌競馬場、下図が函館競馬場。札幌はほぼ真っ平で、函館は起伏がある。函館はラストが上り坂になっており、「札幌で勝ち上がった馬はラストで戸惑うんじゃないの?」という仮説が立てられる。

あとこのレースで気にかけておきたいのは前走の決まり手。

2021函館2歳S過去10年上位3頭位置取り一覧

過去10年で逃げ切り勝ちは2頭に留まる。注目すべきは前走で番手からの競馬をしていた馬で、中でも「前走芝で4コーナー2~3番手で上がり3ハロン1~3位の脚を繰り出して勝っていた馬」は延べ22頭が出走して【7・4・2・9】、単勝回収値340円、複勝回収値180円。昨年の勝ち馬リンゴアメ(10番人気)も出走15頭のうち唯一これに該当していた。

今年の注目馬はカワキタレブリーナムラリコリスの2頭。

キャリア浅同士の対戦。単純に走りたいように走らせるだけで、戦法も何もあったものではない。過去10年で逃げ切り勝ちが2回しかないことを考えると、番手から交わす競馬をしそうな馬にフォーカスを当てたい。

人気どころは些細なことでも減点、人気薄は良いところを見つけて褒める。

【-】グランデ
デビュー戦は少頭数のマイルで折り合い重視の逃げ、外回りコース特有の瞬発力勝負で何も出来ず。最内枠から逃げ脚全開でどこまでやれるか。

【-】フェズカズマ
デビュー戦は不良馬場のダートとはいえ、番手の内でジッとして直線交わす理想的な競馬。ただ他が止まり過ぎた感があり、芝替わりはどうか。

【-】イチローイチロー
デビュー戦は内前を立ち回り、直線で逃げた馬に並びかけ、外から差し込まれながらも何とか勝利。立ち回りは問題無く、連闘で余力次第。

【-】ポメランチェ
開幕直後の平坦札幌で内ピタ逃げ。今回は逃げ経験馬多数、起伏ありの函館替わり。ある意味昨年のモンファボリより危ないのでは。

【△】カワキタレブリー
手応えは今一つだったが、逃げた馬にジリジリと迫って僅かに競り落としての勝利。勝ち方は理想的で、一度使われたことで馬がしっかりしてくれば。

【-】カイカノキセキ
駆け引き不要の1,000M戦で前が固まり気味に推移する中、スピードでそのまま押し切り。今回は距離が延びることより、ラストの上り坂がどう出るか。

【-】ラブミードール
今回唯一の2勝馬。気分良く逃げられるかどうかだが、今回は他にも行きたい馬が多く付いて回るだけになりそう。

【▲】トーセンヴァンノ
逃げ・先行馬だらけの中で貴重な差し好走経験馬。連闘で武豊騎手が継続騎乗というのは勝負の現れ。11頭立てなら正直アタマまであり得る。

【◎】メリトクラシー
抜群のスタートセンスでハナを奪い、内ラチ一杯を使って余裕残しの逃げ切り。坂あり中京勝ちを評価。レース振りから番手の競馬も可能。

【-】リトス
デビュー戦はカイカノキセキに追い付けなかったが、2戦目は自らハナを奪って圧勝。ただ今回は外枠だし、番手に回るとまた追い付かなさそう。

【○】ナムラリコリス
デビュー戦こそポメランチェにぶっ千切られたが、番手の競馬を2回経験しているのはここで強みになる。ここも速い流れに乗って番手差し筆頭。

◎メリトクラシー
○ナムラリコリス
▲トーセンヴァンノ
△カワキタレブリー
馬複4頭ボックス(6点)

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