【競馬予想Vol.58】第88回東京優駿

競馬の祭典・日本ダービー。競馬に携わる全ての人が目標にするレース。福永騎手は昨年コントレイルでダービー2勝目を挙げたが、初騎乗だった1998年はキングヘイローを上手く操れずハナに立ってしまい14着に惨敗した過去がある。騎手に掛かる重圧は半端無い。今年は弱冠22歳、横山武史騎手操るエフフォーリアが断然人気でこの大一番に臨む。

2021東京優駿過去10年上位3頭人気・単複配当一覧

過去10年で1番人気に推された馬は4勝止まり、ここ3年は二桁人気馬が絡んで波乱気味。近年は思いの外人気薄の台頭が目立っている。個人的にはロジャーバローズもヴェルトライゼンデも拾えて馬券をゲットできている。今年も妙味を拾って当てたい。

2021東京優駿前日東京芝上位3頭脚質一覧

例年ダービーの当週からCコース使用で内が優位に働くのだが、土曜はこれでもかという位に外差しが決まっていた。内が伸びないというよりは外が伸びるといった感じ。内はプラマイゼロ、外はプラスで考えておきたい。

2021東京優駿過去10年前走レース別成績一覧

ダービーに至るローテは至ってシンプルで、皐月賞、京都新聞杯、青葉賞の3つが主要ローテ。2019年はコズミックフォースがプリンシパルS経由で3着に入って大穴を開けた。

2021東京優駿過去10年皐月賞人気別成績一覧

皐月賞組の取捨も至ってシンプルで、皐月賞馬かそこでの上位人気馬を買えばOK。過去10年において「皐月賞で5番人気以内or皐月賞馬」以外の馬は延べ45頭が出走して全滅。言い換えるなら皐月賞で人気を集めながら来なかった馬がダービーで穴を開けるということ。昨年のヴェルトライゼンデはまさにこのパターンで、10番人気まで人気が落ちてとても美味しかった。

NHKマイルCでスタート直後に落馬したバスラットレオンの参戦で縦長を想定。タイトルホルダーが外から仕掛けて2番手、これが実質の先頭。バラけるならエフフォーリアは競馬がし易くなる。脚質に偏りはみられず、縦長であるならば出来るだけ前にいたほうが良さそう。これに外差しのトラックバイアスがどう絡むか、馬券の組み方は難しい。

GIなので全頭コメント。

【◎】エフフォーリア
デビュー戦からクラスが上がる毎に着差が広がっているのはシンプルに強い証拠。大柄な馬なので揉まれ弱いということもないだろうし、馬群を捌いて出て来れれば皐月賞の再現。鞍上が自然体で乗ってくれれば。

【△】ヴィクティファルス
皐月賞は後方から外を回し過ぎで度外視。共同通信杯はエフフォーリアの直後に付けて2着、池添騎手は昨年コントレイルの隣枠で3着しており、人馬共にマーク競馬の実績がある。例年通りの内伸び馬場なら激アツだったが…。

【-】タイムトゥヘヴン
重賞2着2回はいずれも勝ち馬に離されているし、前有利だった弥生賞でタレて6着も不満。今更距離が延びて良いということも考えにくく、ここは付いて回るだけか。

【-】レッドジェネシス
京都新聞杯はルペルカーリアが引っ張って締まった流れになり、2分11秒2の好時計で差し切り勝ち。しかしルペルカーリアを含めて空き巣同然のメンバーで、他路線組に交じると見劣らざるを得ない。

【-】ディープモンスター
皐月賞は過剰に控え過ぎで、4コーナーでヴィクティファルスの更に外を回して詰み。器用に立ち回れる馬ではないので、この枠だと一旦下げて皐月賞と同じような競馬をしてまた届かずで終わりそう。

【-】バジオウ
東京ではプリンシパルSを含む3戦3連対、前付けで速い脚を使えているのは好感。しかしセントポーリア賞でグレートマジシャンに軽く捻られているし、相手が強くなるここは厳しい。乗り替わりもマイナス。

【△】グラティアス
皐月賞は外枠から終始外を回らされ、直線に向いたところでアサマノイタズラにぶつけられながらも追い上げて6着。デビュー戦で東京の直線勝負を制しているし、中団前付けなら見せ場を作りそう。

【-】ヨーホーレイク
スタートしてからの行き脚が弱い上、加速の乗りも遅く差し届かずの競馬ばかり。ここまで5戦全て上がり3ハロン最速をマークしているが、立ち回りが下手で損をしている。スパッと切れないので東京替わりは微妙。

【-】ラーゴム
きさらぎ賞を勝っても折り合いが課題とされていた馬で、皐月賞はその折り合い難がモロに出て自滅。後ろから一気に来られると弱いし、距離延長も不安でしかない。

【▲】シャフリヤール
共同通信杯は後方外からよく追い詰めて3着、一息入れた毎日杯でレコード勝ち。全兄が皐月賞馬アルアインにも関わらず、皐月賞をスキップしここ一本に標準を合わせたのは好感。差す競馬も可能で注目。

【-】ステラヴェローチェ
皐月賞は外を回した馬が伸び悩む中、内を通っての3着で額面通りには評価できない。朝日杯フューチュリティSも内を立ち回っての2着で、コース取りの妙で好走してきた感が強く、ここでは物足りない。

【-】ワンダフルタウン
青葉賞は休み明けで落鉄もあったとはいえ、微妙な面子相手の辛勝。成績が綺麗なのは裏街道を回ってきただけに過ぎず、上積みがあってもここでは足りない。

【-】グレートマジシャン
緩い流れから直線楽に突き抜けたセントポーリア賞が好内容。毎日杯は最終追い切りで舌を越して遅れながらラスト内にモタれてクビ差。ポテンシャルは相当なものを感じるが所々未完成。本当に良くなるのは秋以降か。

【-】タイトルホルダー
皐月賞は好スタートを決めて内前を取り切り、そのまま居残って2着。弥生賞も典型的な展開利で、2戦続けて恵まれての好走。例年のCコースマジックなら恵まれただろうが、今年は差し偏重のトラックバイアスでしんどい。

【△】アドマイヤハダル
皐月賞は後方から追い上げて内を通ったステラヴェローチェに際どく迫る4着。若葉Sで上がり3ハロン33秒7の脚を繰り出して圧勝した馬だけに力の要る馬場では辛かった。何故か人気が暴落しており狙い目。

【○】サトノレイナス
スタートが下手で毎回後ろからなのがネックだが、距離が大幅に延びるここはそれが欠点に映らない。むしろ外差し馬場で評価が大幅アップ。全兄サトノフラッグと違って決め手は抜群。挑戦者の立場のルメール騎手は買い。

【-】バスラットレオン
NHKマイルCは何もしていないのでダメージは無いだろうが、京都2歳Sの沈み方を見る限り距離延長はマイナスでしかない。溜める競馬も出来なくはないが2,400Mは長過ぎる。

◎エフフォーリア
○サトノレイナス
▲シャフリヤール
△アドマイヤハダル、ヴィクティファルス、グラティアス
3連複◎1頭軸流し(10点)、3連単F◎→○⇔▲△△△(8点)

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