【競馬予想Vol.302】第83回皐月賞

今回のテーマ

これといったものが見当たらなかったので省略。


トラックバイアス分析・展開予想

  • 今週は金曜まで晴れ。火曜に芝刈り、火曜と木曜に散水を実施。しかし土曜は一日中雨が降り続き、土曜朝の時点で重。含水率は4コーナー14.9%、ゴール前14.4%、日曜朝時点のクッション値は8.0。前日より1.3ポイントも悪化。

  • 中山は今週が3回開催のラスト。Bコースは3週目。土曜の芝は直線で内を通す馬はまばらで、専ら中央より外に持ち出してスパートしていた。日曜の4レース・8レース共に直線外に持ち出した馬が勝利しており、間違いなく外有利。ただあくまで外有利であって、後ろから外を回すようでは間に合わない。あのドウデュースですら届かなかった。外枠で差しに回りそうな馬は見送り。

  • ペース想定:速いが実質平均(58秒台、タッチウッド以降60秒台)

  • グラニット陣営から大逃げ宣言が出ているが、1,800MのスプリングSでも直線で脚が上がっていたので存在自体を無視。タッチウッド単独2番手の平均ペースを想定。ショウナンバシット、フリームファクシ、トップナイフなど内枠先行馬もインを取り切り好位を形成。外枠の馬は押して行かないと一段後ろの位置取りを強要されそう。武豊騎手のペースメイクなら速くならないので一応は前有利。先行馬が多い布陣で、前の踏み始めが早いと外差し(4角外前)が威力を発揮する。


全頭分析

【◎】ソールオリエンス

(+)京成杯は4コーナーで外に吹っ飛びながらも完勝。瞬発力の塊。
(-)痛恨の雨降り直後の最内枠。渋った内から抜けて来れるかどうか。

【-】ワンダイレクト

(+)道中脚を溜めて直線伸ばす馬。最短距離から内突く競馬に期待。
(-)弥生賞でトップナイフに差し返されたのは不満。力が足りない。

【-】グリューネグリーン

(+)弥生賞は何故か控えて凡退。ノーマーク同然の内枠先行で大波乱。
(-)内前有利のホープフルSで前付けして凡退。中山は合っていない。

【-】ショウナンバシット

(+)湿った馬場でも終いしっかり。時計勝負微妙だけに重馬場歓迎。
(-)ここ3戦ドスローの前残り展開。今回相手の質も流れも全く違う。

【○】フリームファクシ

(+)直線先に動いて押し切る競馬で3連勝。時計詰めているのも好感。
(-)勝気な性格で折り合い不安。初の中山&重たい馬場も半信半疑。

【-】ウインオーディン

(+)共同通信杯は久々で後ろから行って5着。決め手はここでも上位。
(-)右回りも周回コースも初めて。器用さに欠き後ろからでは辛い。

【△】ファントムシーフ

(+)前付けして速い脚を使う。近年の皐月賞王道の共同通信杯ローテ。
(-)勝ったレースは外前の楽な競馬。多頭数で揉まれる競馬では不安。

【-】トップナイフ

(+)ホープフルSは自ら行って僅差の2着。番手追走でも萩S勝ちあり。
(-)弥生賞はれっきとした力負け。渋太い反面突き抜ける脚が無い。

【▲】ホウオウビスケッツ

(+)スプリングSは手応え微妙ながら2着。流れ落ち着けば楽に残せる。
(-)軽い馬場向きで渋った馬場は引き続き課題。競り合いも未知数。

【-】ラスハンメル

(+)若葉Sは自らハナに立って僅差の2着。巨体揺らしてゴリ押し一発。
(-)前残りドスローの勝ってください展開で負け。GIは流石に無理。

【-】シャザーン

(+)すみれSは直線外から楽に突き抜け。機動力あり4角外前なら通用。
(-)前走は6頭立てで悠々自適。フルゲート18頭で位置取れるかどうか。

【-】ダノンタッチダウン

(+)ここ2戦は内前馬場で詰め損ね。外差しに向けて全てを飲み込む。
(-)常に後ろからの競馬で展開と馬場の影響受ける。渋った馬場不安。

【-】グラニット

(+)スプリングSでもハイペース逃げ打ち見せ場作る。ここも行くのみ。
(-)1,800Mでもギリギリ。溜め逃げだと京成杯の二の舞で出方難しい。

【-】タスティエーラ

(+)弥生賞は4角外前から先抜け完勝。直線短いコースのほうが走る。
(-)控えに回った共同通信杯が案外の内容。今回多頭数の外枠微妙。

【-】ベラジオオペラ

(+)スプリングSは重馬場を坂下から突き抜け。前付けしても強い。
(-)枠が外で位置取れるか微妙。4角外殺到しそうで距離ロス懸念。

【△】タッチウッド

(+)共同通信杯は出遅れながら強引に逃げて2着。スタミナお化け。
(-)行かせないと味が出ない。グラニットと張り合うようなら不安。

【-】メタルスピード

(+)スプリングSは差し構えて3着。走り慣れた中山で引き続き注意。
(-)一段と相手強化、かつ距離延長。真っ直ぐ走らない悪癖再発懸念。

【-】マイネルラウレア

(+)若駒Sはゴール前大外一閃。ゴールドシップ産駒で重馬場もOK。
(-)前走後満足にレース使えずぶっつけ本番。大外で距離ロス大きい。


結論

ソールオリエンスはデビュー戦で内枠先行から3着以降を5馬身千切って勝利、京成杯は4コーナーを逆手前で入って外に逸走しながら直線に向いて他を圧倒。団子状態の3歳牡馬の中でポテンシャルは抜けている。流れも落ち着きそうで、まずは一冠と思いきや痛恨の最内枠。位置を取らないと揉まれて終わる可能性が高い。みんなが外を回すところを内から押し上げつつ、直線外に持ち出せばといったところ。

フリームファクシは前に行きたがるので、明確な逃げ馬がいるシチュエーションは願ったり叶ったり。レーン騎手は前日の中山芝で逃げて2勝していて、道中どこを通れば良いかはインプット済み。レーン騎手にとってこの馬を4角外前に誘導するのは朝飯前。ただ課題が無い訳ではなく、渋った馬場と初の中山は走ってみないと分からない。

ホウオウビスケッツはハイペースの差し決着のスプリングSで前付けして2着。勝ったベラジオオペラは強いが、位置取りを考慮するとホウオウビスケッツも評価されるべき。今回は前走より流れが落ち着きそうで、前後半で後半が3秒9も速かったフリージア賞のように道中脚が溜まればもっと楽に残せる。ちなみにベラジオオペラは外枠から差し構えそうなので切る。

タッチウッドはグラニットの出方が気になるものの、引いてくれれば単騎逃げが濃厚。グラニットが飛ばし逃げを打つなら行かせて2番手追走。逃げて上がり最速6馬身差勝ちのデビュー戦の走りから、前で楽が出来るならそのまま残せる。武幸四郎調教師が微妙だが、今週は先週より速い時計でビシッと仕上げていて、桜花賞のライトクオンタムのようなことは無さそう。

ファントムシーフはこのレースに直結する共同通信杯の勝ち馬ということで仕方なく押さえ。その共同通信杯も無茶逃げのタッチウッドをチョイ差ししただけだし、何よりトップナイフにすら及ばなかったホープフルSの負け方がだらしない。せめてキングズレインには差されないでもらいたかった。馬群の外から脚を伸ばす競馬でしか勝っていないし、この内寄りの枠も不安。

◎ソールオリエンス
○フリームファクシ
▲ホウオウビスケッツ
△タッチウッド、ファントムシーフ
馬複5頭ボックス(10点)、3連複◎1頭軸流し(6点)

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