【競馬予想Vol.44】第81回皐月賞

先週の桜花賞は前年の阪神ジュベナイルフィリーズのワンツーがそのままワンツーという順当決着。3着はフェアリーS勝ちから直行したファインルージュが入り、トライアル組は全滅に終わった。

牡馬戦線はホープフルSを制したダノンザキッドが弥生賞でよもやの敗戦。2着オーソクレースは回避、3着ヨーホーレイクはきさらぎ賞でラーゴムの2着に敗れた。一方でエフフォーリアが共同通信杯を完勝、そこで負かしたヴィクティファルスとシャフリヤールが次走で重賞を勝ったことで評価がうなぎ上り。人気はダノンザキッドとエフフォーリアが二分している。

2021皐月賞過去9年上位3頭人気・単複配当一覧

中山で行われた直近9年の結果。昨年はコントレイルが4コーナーで大外を回して差し切り、三冠制覇への第一歩を刻んだ。2017年や2018年のように手が付けられないような荒れ方をする年もあるが、どちらかといえば本命決着が多い。

2021皐月賞過去9年ラップタイム一覧

近年の皐月賞は差しがよく効いている。2ハロン目が速い割にラスト1ハロンの落ち込みが少ないのが特徴。前も止まってはいないのだが、それを上回る脚で後ろからも来ている。

7枠の2頭、ワールドリバイバルとタイトルホルダーによる先行争い。アサマノイタズラ、グラティアス、レッドベルオーブも位置を取りに行きそう。エフフォーリア、ダノンザキッド、ラーゴムも外から被されるまでに前へ。人気2頭を含めて前が賑やかで、展開的には差しが優勢。前半突っ込んだ流れで差して好走のある馬に注目したい。

GIということで全頭コメント。

【-】アドマイヤハダル
勝ったレースはいずれも前後半で後半が3秒以上速いスローの上がり勝負で、前後半ほぼフラットのアイビーSではオーソクレースとラーゴムにコンマ4秒遅れた。ここでテンからポジションを取れるとは思えない。

【-】ルーパステソーロ
唯一の勝利は福島のダート戦。前走にしても少頭数、減量騎手を起用して3着。デビュー戦でこのコースを経験しているが超スローで参考外。普通に速さが足りない。

【△】ステラヴェローチェ
共同通信杯は朝日杯フューチュリティSとは真逆の緩い流れでキレ負け。あれは力負けとは思えない。今回はペースアップ確実、ダノンザキッドやエフフォーリアの後ろを取っての差し込みに期待したい。

【-】イルーシヴパンサー
スプリングSは緩い流れで行きたがり、道中で消耗して直線伸びず。前に強い馬がいるここは前走よりも展開が向く。ただそれだけでコンマ5秒負けを跳ね返せるとは思えない。

【-】ヴィクティファルス
スプリングSはスローで大外を通っての差し切りで、あのメンバーの中では力が抜けていた。今回は共同通信杯で影さえ踏めなかったエフフォーリアを筆頭に先行勢が強力で、前走のような競馬では間に合わない。

【-】ヨーホーレイク
ホープフルS、きさらぎ賞と終いを伸ばして突っ込んできているがいずれも後追いの範疇。自分から勝ちに行けない以上評価はできない。武豊騎手から岩田望来騎手への乗り替わりも大幅マイナス。

【△】エフフォーリア
共同通信杯は確かに強かったが、実態はスローの上がり勝負で前に付けていただけのこと。今回はフルゲートに2頭足りないとはいえ16頭立て、先行馬もそれなりに揃うここで前走と同様の競馬ができるかは何とも言えない。

【◎】ダノンザキッド
弥生賞は輪乗りの段階から落ち着きが無かった上に直線でも手前を替えず加速が遅れて敗退。逆の見方をすれば、あのような競馬でも3着に来れてしまう。前付けで重賞を2つ勝っている馬の叩き2戦目。普通に軸信頼。

【△】ラーゴム
この馬の長所はいい脚を長く使えるところ。きさらぎ賞ではそれが最大限に活きた。折り合いに難があり、上がり勝負になるとキレ負けしてしまうのである程度流れてくれたほうが助かる。

【-】シュヴァリエローズ
勝った2戦はいずれもスローの前付け。重賞ではポジションが取れず後追いで完敗。若葉Sは上がりの競馬でアドマイヤハダルに先に抜けられてお手上げ。このメンバーに入ると全く足りない。

【▲】ディープモンスター
すみれSは前半突っ込んで上がりも速い流れを楽に突き抜けたもので好内容。すみれS勝ち馬は過去このレースで全く通用していないが、差してコンマ4秒勝ちは今までにないパターンなので期待してみる。

【-】ワールドリバイバル
スプリングSは内枠から主導権を奪い、ラスト100Mまで先頭をキープしたが結局捕まってコンマ7秒負け。2勝している2,000Mで上向きそうだが、今回は外枠で前を取り切れるか怪しい。

【-】タイトルホルダー
弥生賞は内ピタマイペースで後続を金縛りにして悠々逃げ切り。ただホープフルSでは外枠から行き切れず、ラスト差し込まれて4着。今回も外枠を引いてしまい、大きく狙いが下がる。

【△】アサマノイタズラ
勝ち上がりは今回と同じコースで4馬身差の完勝。スプリングSはスローで4角外前から先に動いて勝ちに行ったところヴィクティファルスに捕まって惜敗。立ち回りは問題無く、ペースアップに対応できるかがカギ。

【-】グラティアス
新馬戦は直線捕まってからまた突き放す味のある勝ち方。京成杯はドスローで内ピタ、タイムトゥヘヴンが閉め忘れた最内を突いて完勝。いずれも超スローの内ピタ先行で、16頭立てピンク帽の今回は苦しい。

【○】レッドベルオーブ
朝日杯フューチュリティSは高速かつ内が残る馬場で、外から追い上げた分詰め損なった。スピード能力は間違いなく最上位、大外枠を引いたここはある程度前に出して行くはず。後は距離が持つかどうか。

◎ダノンザキッド
○レッドベルオーブ
▲ディープモンスター
△ステラヴェローチェ、エフフォーリア、アサマノイタズラ、ラーゴム
3連複◎1頭軸流し(15点)

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