【競馬予想Vol.3】第55回日刊スポーツ賞シンザン記念

今年は中京開催なので過去の傾向は参照しない。その代わり、特徴的なコース形態と今開催のトラックバイアスに注目したい。

中京はコーナーがキツく、スパイラルカーブを採用しているとはいえ結局のところ前目かつ内を立ち回った馬が有利

スパイラルカーブ・・・コーナーの入口が広く、出口が狭いコース形態。後ろから行く馬は遠心力で外に振られやすく、結果として馬群をバラけさせることで前詰まりを回避&外枠不利を軽減しようという試み。

参考までに直近2日分のマイル以下のレース(新馬戦を除く)の直線入口の位置取りとペース、上がり3ハロンの指標を確認してみる。

Inked20210105中京11R_LI

1/5中京11R京都金杯(4歳以上GIII/芝1,600M)
1.33.1(12.5-11.3-11.4-11.7-11.6-11.3-11.3-12.0)テン3F35.2-上がり3F34.6
1着 ケイデンスコール 6-4-3 34.0
2着 ピースワンパラディ 4-4-5 33.9
3着 エントシャイデン 1-1-1 34.9
内枠を活かして終始内を立ち回り、前目から抜け出したケイデンスコール(黄)が完勝。4コーナーで外に振られたものの、地力で差し込んできたピースワンパラディ(青)が2着。果敢にハナを奪って直線に向いたところで頭が上がっていたエントシャイデン(緑)が内一杯に粘り込んで3着。

Inked20210105中京12R_LI

1/5中京12R4歳以上2勝クラス(芝1,400M)
1.20.5(12.3-10.7-11.1-11.4-11.5-11.8-11.7)テン3F34.1-上がり3F35.0
1着 リレーションシップ 3-4 34.6
2着 カヌメラビーチ 6-6 34.8
3着 コスモエスパーダ 2-2 35.2
リレーションシップ(黄)は内の3番手で手応え十分、直線追い出しを待つ余裕さえあった。カヌメラビーチ(青)は馬群を捌くのに手間取りながら内から抜け出して2着。コスモエスパーダ(緑)は前目の競馬で3着。

Inked20210109中京9R_LI

1/9中京9R鳥羽特別(4歳以上2勝クラス/芝1,200M)
1.08.7(12.3-10.6-11.4-11.7-11.0-11.7)テン3F34.3-上がり3F34.4
1着 スワーヴシャルル 1-1 34.4
2着 ビップウインク 3-3 34.4
3着 ライバーバード 7-7 34.2
行き脚が付いて内ピタ逃げのスワーヴシャルル(黄)が完勝。ビップウインク(青)はスワーヴシャルルの後ろにいた。ライバーバード(緑)は馬群の中にいて直線捌くのに若干ロスがありながらも3着は確保。

Inked20210109中京11R_LI

1/9中京11R淀短距離S(4歳以上リステッド/芝1,200M)
1.08.2(12.2-10.6-11.2-11.3-11.2-11.7)テン3F34.0-上がり3F34.2
1着 トゥラヴェスーラ 4-4 34.0
2着 ナランフレグ 8-7 33.8
3着 アンヴァル 10-10 33.7
ロードアクアに内を閉められながら、内ピタで付いて行った白帽2頭トゥラヴェスーラ(黄)、ナランフレグ(青)のワンツー。アンヴァル(緑)は進路を確保するために大外に持ち出し、内で粘ったロードアクアをゴール手前で捉えて3着。

やはり内と前を意識した馬ばかり来ている。マイルを超える距離のレースでも概ね同じことが言える。この2日間で外を回して勝ったのは万葉Sのナムラドノヴァンぐらいで、2着馬と3着馬は内を立ち回っていた。

コース形態とトラックバイアスを把握した上で展開を予想する。う~ん、京都金杯と同じで逃げ馬が見当たらない。オーソドックスに内前意識で候補を挙げていく。スローが見込まれるため、前後半で後半が速い流れ(後傾ラップ)に実績のある馬を重視したい。

◎バスラットレオンは朝日杯フューチュリティSで先行し、モントライゼが作り出したハイペースを追走しての4着。ここで前に出ることは容易い。超スローの新馬戦で上がり3F33秒6をマークして逃げ切っており、緩い流れでもキレ負けは無さそう。栗東坂路での追い切りも4F52秒5-1F12秒0を馬なりでマーク。ここは正直タダ貰いかもしれない。

○ダディーズビビッドは過去4戦全てで先行、今回と同じ舞台で行われた野路菊S(2着)とこうやまき賞は共に落差2秒以上の後傾ラップ。こうやまき賞でコンマ2秒負かしたストゥーティは新馬戦でレッドベルオーブを負かし、アルテミスSでククナにコンマ1秒負け。相手が揃うことで競り合いになった時に脆さが出ないかだが、スロー適性でカバーするか。

▲カスティーリャは前々走レッドベルオーブがレコード勝ちした未勝利戦で離されはしたが2着に入り、グレナディアガーズ(4着)に先着。ここ3戦前傾ラップばかりで、直線ヨーイドンの展開だとキレ負けするかもしれないが、前には楽々付いて行けそう。

△ククナは新馬戦で外枠から詰め切れなかった「前科」があり、アルテミスS(2着)でも直線で前が壁になるロスが大き過ぎて詰め切れなかった。今回の大外枠はキツ過ぎるのだが、スローでメチャクチャ末脚が切れるので3着なら十分拾えそうではある。スパイラルカーブが仕事をしてくれれば。

△レゾンドゥスリールはテン3F38秒0-上がり3F33秒7という上がりだけの競馬を前付けで勝利。4着に負かしたヴィアルークスは暮れの中京マイル戦で未勝利を脱出。今年の須貝厩舎はソダシやステラヴェローチェだけでなくこんな秘密兵器も持っている、と言わしめるだけの素材かもしれない。

△ロードマックスは前後半フラットの京王杯2歳Sで外から差して2着。後ろから行く馬かつ外枠ということでククナ同様かなり厳しいが、朝日杯フューチュリティSでもバスラットレオンにコンマ1秒差なので無印は忍びない。消極的な理由で抑え。

◎バスラットレオン
○ダディーズビビッド
▲カスティーリャ
△ククナ、レゾンドゥスリール、ロードマックス
馬複◎流し(5点)、3連複◎1頭流し(10点)

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