【競馬予想Vol.126】第73回朝日杯フューチュリティS

中山から阪神に舞台を移して8年目。4年連続で1番人気と2番人気が共に3着以内に来ている一方、3年連続で7番人気以下の人気薄も3着以内に来ている悩ましい一戦。2019年3着グランレイ、2020年1着グレナディアガーズはいずれも芝1,400Mの未勝利戦を勝った直後で、実績皆無でも適性でどうにかなってしまう。

京都開催を中京と阪神で分担した結果、今の馬場状態は内が伸びない。土曜の競馬を見ていてもみんな内を避けて走っていた。昨年は内前絶対有利だったが今年は真逆。先週のナミュールも出遅れて起死回生の内突きを図ったが、上がり最速の脚を使っても届かなかった。位置取りの差を活かして内で粘ることは出来ても、後ろから差し上がるのは無理。

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内回り3コーナーの様子。Bコース(曲線部4M外側に仮柵設置)使用でも程なく荒れてきている。寒い時期なので洋芝オーバーシードでも茶色くなるのは仕方ない。
※朝日杯フューチュリティSは外回りを使用するため関係無し。

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外回り4コーナーの様子。内回り3コーナーよりは芝が付いている。ここではまだスピードは落ちない。

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直線走路。3M外側に仮柵が付いてこの状態。内外で明らかに芝の色が違う。

向正面直線および正面直線に傷みがあります。

【出所】JRA「阪神競馬場馬場状態(2021年12月19日)」

今回のメンバーを見渡すと、人気どころではセリフォスだけがマイル戦経由で、ジオグリフ、ドウデュース、ダノンスコーピオンは前走から距離短縮。セリフォスもここまでテン3ハロン36秒前後の緩い競馬しかやっていない。流れを作りそうなオタルエバーは距離短縮で結果を出しており、ここもマイペースの逃げを打つはず。オタルエバーのマイペースは有力どころにとってハイペース。この「微妙なゆらぎ」が少なからず波乱を呼ぶかもしれない。

このレースで重視したいのは次の2つ。

・馬場は直線部分の内側が死んでいる状態。直線でいかに外に持ち出すか。
・オタルエバー(逃げ馬)を追いかけるのではなく、いかに離れず付いていくか。スパートのタイミングは4コーナー?直線半ば?

オタルエバーとカジュフェイスの先行争い。直近で速い逃げを打ったオタルエバーが先制してカジュフェイスは控えそう。プルパレイは初速が遅くこれらの後ろ。ドーブネは外枠で後ろからの競馬を選択。競り合いは起こらず、テン3ハロンは35秒台とやや速い程度で推移。4コーナーで馬群が密集し、外は膨らむとはいえ馬場は断然外。少頭数経験馬が多く、穴は馬群を割る競馬で勝ったことがある馬。

【-】カジュフェイス
ここ2戦は楽にハナに行って楽勝するもラストは自身も時計を要しており、単に相手が弱かっただけの感。他に同型がいるここは厳しい。

【-】セッカチケーン
ダートでデビュー勝ちも時計平凡。カトレア賞も時計通り走って完敗。荒れた内を通っても大丈夫とはいえ、そもそも速さが足りない。

【-】アルナシーム
東京スポーツ杯2歳Sは勝手に前に行って自滅。今回内枠とペースアップで競馬はし易くなるが、それだけで勝ち負けまで行くかと言われれば疑わしい。

【○】セリフォス
マイルで3戦全勝も直線で脚を伸ばす競馬しかやっていないのが気になる。馬場の内は伸びないし、この枠から外を回すとロス。過信は禁物。

【-】ヴィアドロローサ
京王杯2歳Sは上がり最速の脚を繰り出すも出遅れの副産物で評価に値しない。更に距離が延びて届く感じもしないし、ここも付いて回るだけ。

【△】オタルエバー
無理せずハナに立てて、ペースや馬場に関わらず踏ん張りが利く。秋明菊賞も荒れた内を通って押し切った。マイペースなら居残りの目は十分。

【-】ダノンスコーピオン
ここまでの2戦はいずれも少頭数でかなりのスロー、直線フリーのぬるま湯。ここは先手を打てないし、馬群に包まれたまま終わりそう。

【-】プルパレイ
デイリー杯2歳Sは自重したのか行きっぷりが悪かったのか途中からハナに立つも、直線で後ろに来られてからは無抵抗。今回更に相手強化で厳しい。

【△】ドウデュース
アイビーSは直線半ばまでスパートを待てるほどの余裕があり、着差以上の楽勝。ペースアップ必至のここで同様の競馬が出来るかどうか。

【▲】スプリットザシー
デビュー戦は馬群の中を追走し、直線も他馬の間から抜けてきて快勝。小柄ながら前脚を掻き込むようなフォームで躍動感あり。差し込みで一考。

【△】ドーブネ
ここまで2戦共にスタート一息も初戦は4角外捲り、前走は内からハナに立って楽勝。距離延長も外回りも問題無さそうで、ここは差し構えて通用。

【-】トウシンマカオ
京王杯2歳Sは好位付けからそのまま居残っての2着で、安定感は申し分無し。しかし外前から押し切るほどの脚はなく、居残りは困難か。

【◎】ジオグリフ
デビュー戦は瞬発力で圧倒、札幌2歳Sは洋芝で外を捲って楽に突き抜け。最初から外を取れるこの枠は絶好。直線ノーストレスで外から突き抜け期待。

【-】トゥードジボン
デビュー戦はセリフォスの3着、2戦目は出遅れて押し上げて直線失速。前走は開幕週で行った行った。今回は外枠かつ内も掘れた馬場でノーチャンス。

【-】シンリミテス
デビュー戦は4コーナーで外に膨らみながらも直線詰めて3着、前走もダートながら息の長い脚を繰り出して勝利。決して悪くないが勝ち負けまでは。

◎ジオグリフ
○セリフォス
▲スプリットザシー
△オタルエバー、ドウデュース、ドーブネ
馬複◎流し+○-▲(6点)、3連複F◎○▲-◎○▲-○▲△△△(10点)

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