【競馬予想Vol.117】第41回ジャパンカップ

アーモンドアイ、コントレイル、デアリングタクトの三冠馬対決で大いに盛り上がった昨年はアーモンドアイが貫録を見せつける形で有終の美。コントレイルは大外から懸命に追い込むも届かず2着、デアリングタクトはカレンブーケドールをゴール寸前で捉えて3着という結果だった。

アーモンドアイがターフを去った後はコントレイルの時代が来るものとばかり思っていた。しかし年明けの大阪杯は重馬場が祟って楽逃げレイパパレ、重馬場マイスター・モズベッロの後塵を拝して3着。宝塚記念はこの時の疲れが抜けず回避。その後、天皇賞秋とジャパンカップの2戦に参戦して引退というプランが発表された。

叩き台ではなく全力で挑んだ天皇賞秋だったが、スタートで出負けした上に直線で馬群の捌きが遅れ、スパート直後に逆手前になって差し損ね。1つ下の皐月賞馬エフフォーリアに完敗した。

このままではホープフルSと三冠のみ、すなわち世代限定GI勝ちのみで終わってしまう。そもそも牡馬のディープインパクト産駒で古馬混合GIを勝った馬は限られていて、その殆どはマイル戦に集中している(リアルインパクト:安田記念、サトノアラジン:安田記念、ダノンシャーク:マイルCS、トーセンラー:マイルCS)。フィエールマンは天皇賞春を連覇しているが、中距離GIは天皇賞秋で3着止まりだった。

それでもコントレイルが勝つチャンスは引退レースの今回限りで、無敗で三冠を制した馬がその後未勝利で終わるのか、一つ勲章を増やして終わるのかはこのレース次第。この重要性は矢作師以上に馬自身が痛烈に感じているようで、2,400Mのレースなのに坂路で猛時計(ラスト2ハロン11秒9-12秒0)をマークしてきた。驚くべきはこれが馬なりで出た時計ということ。これは・・・。

スタートを出ればキセキがハナ。キセキが行かない(行けない)とスロー。いずれにせよキセキ以外は固まってスローで推移。後ろよりは前、外よりも内がベター。開催最終週でも後方から外を回していては間に合わない。内から先に抜けそうな馬に注目したい。

【-】ムイトオブリガード
昨年はルメール騎手が騎乗して8着。今回のコースで3連勝したこともあるが3年前の話。前走でブリンカーを試したが効果見られず。現状打つ手無し。

【◎】コントレイル
前述の通り坂路で抜群の動きを披露。叩き2戦目で良馬場の府中。昨年は外を回して2着だったが、今年は内を捌いて最短距離で勝ち切る。

【△】ブルーム
前走は4コーナーから動いて早めに勝ちに行ったところを大外一気で来たユビアーに交わされて2着。今回はスロー想定、内前からの先抜けが脅威。

【○】シャフリヤール
ハイレベル3歳世代のダービー馬。高速馬場で勝ち負けしてきた馬だけに前走は参考外。府中での差し比べなら古馬相手でも互角以上。

【-】キセキ
3年前はレコード誘発の逃げで2着、昨年は大逃げに持ち込むも力尽きて8着。スタートが決まれば逃げるが、出遅れもあるしアテにならない。

【-】グランドグローリー
ここ2戦は外から末脚を伸ばして好走。長い直線が合いそうだが、ラヴズオンリーユーとルジール(オペラ賞勝ち馬)を物差しにすると物足りない。

【▲】オーソリティ
前走は昨年より斤量を背負いながら着差を広げて完勝。府中適性の高さは疑いようがなく、相手もさほど強くないここは勝ち負け可能。

【-】ウインドジャマー
玉を抜き、ダートに転向し、ブリンカーを付けてようやくオープン入りした苦労馬。藤沢和雄師最後のジャパンCで完走が目標。

【△】アリストテレス
前付けで早めに勝負に行けるのがセールスポイント。併せた時の渋太さは菊花賞で実証済み。距離は問題無く、外から併せの形に持ち込みたい。

【-】ロードマイウェイ
スタートが遅く、後方から脚を伸ばして届かずの繰り返し。前総崩れの展開にでもならない限り何も出来そうにない。

【-】シャドウディーヴァ
東京は12走して複勝率75%の得意舞台もGIでは全く通用していない。内に強い馬が入ったここは後追いだけで終わりそう。

【-】サンレイポケット
天皇賞秋は内を立ち回ってかなり上手く乗られたが4着まで。距離延長も問題無いが、このメンバーの中に入ると決定力不足は否めない。

【-】モズベッロ
馬場が重くなった時に相対的に浮上する馬。スタートが遅く後手を踏まされるし、捲り気味に進出する馬だけに大箱の東京も合わない。

【-】ユーバーレーベン
秋華賞は終始やる気が感じられず、後ろを付いて回っただけで終了。得意の距離延長ローテで53kgなら通用しなくもないが、後方一気ではしんどい。

【-】マカヒキ
京都大賞典で実に5年振りの勝ち星を挙げたが、実態はラスト失速の間隙を突いただけ。4年前と一昨年共に4着の舞台だが、これ以上を望むのは酷。

【-】ユーキャンスマイル
天皇賞秋は与えられた大外枠から大外一気に出るも空気。大味なレースしかできないので現状嵌り待ち。ここで嵌るかは別の話。

【-】ワグネリアン
富士Sは久々に加えて距離短縮で反応が鈍かった。奇しくもダービーを制した時と同じ枠だが、当時のように前付けできるとは思えない。

【-】ジャパン
ソードダンサーSは勝ったグーフォを追い詰めての2着だったが、前走は直線で反応が無く完敗。大外のここは付いて回るだけか。

◎コントレイル
○シャフリヤール
▲オーソリティ
△ブルーム、アリストテレス
馬複◎流し(4点)、3連複◎1頭軸流し(6点)

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