【競馬予想Vol.174】第19回福島牝馬S

今回のテーマ

中山牝馬Sの姉妹レース

過去10年、中山牝馬Sを経由した馬は【8・7・2・48】、単回値86・複回値53。このうちそこで一桁着順だった馬は【8・7・2・29】、単回値122・複回値75、二桁着順だった馬は延べ19頭が出走して全滅。

同じ牝馬限定の1,800M繋がりで中山牝馬Sを経由した馬が中心。「中山牝馬Sで一桁着順だった4~5歳馬」は【6・7・2・20】、単回値124・複回値89で該当馬が連対しなかったのは2016年(該当馬2頭が4着・6着)のみ。

人気薄の先行馬に要注意

過去10年、4コーナーで4番手以内に付けていた馬は【5・5・6・34】、単回値175・複回値243、5番手以降に控えた馬は【5・5・4・84】、単回値37・複回値53。連対数は同じでも、馬券妙味は断然前。

前走4コーナーで4番手以内に付けていた馬は【4・6・3・40】、単回値151・複回値163で、直近で前付けしていた馬が普通に買える。また、このレースで7番人気以下で3着以内に入った馬は11頭いるが、このうち9頭は4コーナーで4番手以内に付けていた。二桁人気でも普通にガンガン来ているだけに、人気薄の先行馬は積極的に狙いたいところ。


トラックバイアス分析・展開予想

先週土曜の初日は概ね内前優勢。外差しも利くには利くが勝ち切るまでは、という感じだったが、2日目は大外捲りが普通に通用。馬が強ければ力でゴリ押しが利く。馬場的にはフラットという判定。ただレースの時間帯の風向きは北西5M。4コーナーで逆風、直線で進行方向左前から吹き付ける風で、捲り上げには不向き。人気どころが概ね後方待機で積極的に前に行きそうなのが最内のシャーレイポピーかロザムールぐらいしか見当たらない。先行勢を狙い撃つべきか。


全頭分析

【-】シャーレイポピー

(+)前付けで自己条件を連勝。行き差し自在でここでも通用余地あり。
(-)ここ2走は少頭数で楽な競馬。今回はフルゲートで相手も揃う。

【△】クリノプレミアム

(+)中山牝馬Sは大外一気に出て快勝。福島で楽勝あり引き続き有力。
(-)前走は大外枠が嵌った感。横一線の追い比べだと何とも言えない。

【-】フェアリーポルカ

(+)一昨年の勝ち馬。小回りコースで4コーナー外前から押し切り図る。
(-)機動力は未だ健在も近走特に詰め甘い。年齢的に上積み疑問。

【-】アナザーリリック

(+)愛知杯は内伸び馬場で外を回して届かず。捲り上げの脚あり。
(-)ほぼ毎回後方から外差しの形。前が止まってくれないと苦しい。

【▲】ジュランビル

(+)ターコイズSは展開不向きで5着健闘。前々の競馬で波乱呼ぶ。
(-)ゴール前で一押し利かない。展開か馬場の助けがないと厳しい。

【-】スライリー

(+)秋華賞、中山牝馬Sと力の要る差し展開で浮上。ここも展開一つ。
(-)結局のところ差し届いていない。今回もいい競馬をして届かずか。

【-】ハギノリュクス

(+)目先変えてデビュー当初以来の芝使い。血統的には芝こなせる。
(-)ダートでも特筆すべき点見当たらず。いきなり重賞挑戦は無謀。

【-】サトノダムゼル

(+)ここ2戦時計を詰めつつ善戦。もう一段前で競馬できるなら通用。
(-)いい競馬をするが届かない。勝ちに行く力は無く他の破綻待ち。

【-】シンハリング

(+)立志Sは内前行った行ったを外から差して3着。揉まれず行ければ。
(-)前走は直線を迎えるまでに失速。重馬場理由にしても負け過ぎ。

【-】サンクテュエール

(+)新潟施行の昨年3着。開幕直後の軽い馬場ならチャンスあり。
(-)一昨年のシンザン記念以降未勝利。距離もベストとは言い難い。

【-】ホウオウエミーズ

(+)ここまで8連対全て1,800M。愛知杯はスタート直後挟まれ度外視。
(-)重賞に行ってサッパリ。自分の競馬をさせてもらえるかどうか。

【◎】アブレイズ

(+)中山牝馬Sは外前から先に抜け出して僅差。今回54kgで出られる。
(-)前走は揉まれない外にいたのが勝因。被されると案外で過信禁物。

【-】エヴァーガーデン

(+)常に前付け。美浦Sは3コーナー手前から長く脚を使って差し切り。
(-)前走は少頭数、時計を要す馬場も向いた感。重賞で即通用は疑問。

【△】ロザムール

(+)七夕賞でハナ奪って2着。ブリンカー外して今回も逃げあるのみ。
(-)このところ差し展開とはいえ負け過ぎ。今回も枠外過ぎで厳しい。

【○】ルビーカサブランカ

(+)中山牝馬Sは出遅れ響く。決め手強力で牝馬同士なら実力上位。
(-)距離ベストより若干短い。小回りコースも相俟って差し損ね懸念。

【-】キタイ

(+)短距離戦で前付けできる行き脚ある。直線平坦のここも行くのみ。
(-)オープン入り後は二桁着順連発。距離云々以前に力が足りない。


結論

◎アブレイズは中山牝馬Sで外からゆったり入れたのが好走要因。その点、今回も外寄りの枠が引けたのは好材料。最初のコーナーで外前に取り付き、4コーナーで外前から進出という前走のリプレイを宜しく。

○ルビーカサブランカは前走出遅れて最後方から付いて回っただけ。それでも6着に来るのだから牝馬同士なら力上位。風向きは捲りに不向きだが、鞍上には皐月賞のように何も考えず大外をぶん回す競馬をやってもらいたい。

▲ジュランビルは完全差し決着のターコイズSで先行馬として唯一掲示板入り(5着)。あの激流でコンマ5秒差、前走も最低人気でコンマ4秒差。距離が長い感じは否めないが、人気が全く無いので買いたい。

△クリノプレミアムは中山牝馬Sが外差し一気の決め打ちで嵌った感が半端無いものの、昨年まで前々で競馬していた馬だし、この枠からなら普通に先行させてきそう。控えて前走と同じことをするようなら普通に飛ぶ。

△ロザムールは逃げ馬なので近走の着順は一切無視。今回は人気どころが総じて後ろで前が手薄。内枠なら激走一番手だったが、この枠からだと序盤に脚を使わされるのは確実なのが悩ましい。

◎アブレイズ
○ルビーカサブランカ
▲ジュランビル
△クリノプレミアム、ロザムール
馬複5頭ボックス(10点)

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