【競馬予想Vol.41】第81回桜花賞

今年は阪神ジュベナイルフィリーズ1着ソダシ、2着サトノレイナスがいずれもぶっつけ本番で挑む。外厩で仕上げるのが今風なのかもしれないけど、トライアルガン無視という姿勢はどうなの?そもそもこのまま買っちゃっていいんですかね、この2頭。

2021桜花賞前年阪神JF3着以内馬成績一覧

過去10年、阪神ジュベナイルフィリーズで3着以内に入った馬の桜花賞成績は延べ27頭が出走して【3・5・4・15】。'17年は着順こそ入れ替わったが同じ3頭のワンツースリー。

ちなみに阪神3歳牝馬S(阪神ジュベナイルフィリーズ)となってからの'91年以降、着順が入れ替わってのワンツーはあるが、阪神ジュベナイルフィリーズと同じワンツーは無し。惜しかったのは'01年で、阪神ジュベナイルフィリーズのワンツーが1着・3着だった。

ソダシとサトノレイナスを信頼するなら、サトノレイナス1着付けで相手ソダシというのが傾向に沿った狙い目となる。しかしサトノレイナスは重賞未勝利馬。重賞3勝を誇るソダシに対してそこまで全幅の信頼を置いて良いのかどうか。

そもそも桜花賞はどんな馬が勝っているのか。過去10年の勝ち馬について軽くまとめてみる。

【1】阪神芝で3着以内あり(例外:'18年アーモンドアイ、'20年デアリングタクト)
【2】デビュー戦勝ち(例外:'12年ジェンティルドンナ、'18年アーモンドアイ)
【3】阪神か京都の外回りコース経由(例外:'17年レーヌミノル)

【1】と【2】は例外が後の三冠馬。普通に満たすべき項目といえる。

【3】はレーヌミノルも阪神のフィリーズレビューを経由しており、阪神か京都を経由していることが絶対条件とみておきたい。3着までに広げても、阪神か京都以外ではクイーンC1着から直行した馬しか馬券に絡んでいない。なお、今年は京都が改装工事中のため、中京経由も許容しておきたい。

ただそのクイーンC1着直行馬も【0・2・1・5】と勝ちが無く、3着以内に入った3頭はいずれも【1】と【2】の両方を満たしていた。今年の該当馬アカイトリノムスメは【1】も【2】も満たさないので要らない。このパターンは'15年キャットコインが7着、'20年ミヤマザクラが5着に飛んでいる。

前日に桜花賞と同じコースで行われた阪神牝馬Sはディープインパクト産駒のワンツー、3着も母父ディープインパクト。勝ち時計1分32秒0、レースの上がり3ハロン33秒2。阪神牝馬Sの一つ前の難波S(4歳以上3勝クラス/芝1,800M)では3着に入ったコマノウインクル(父キズナ)が上がり3ハロン31秒9という極限の脚を繰り出した。ディープインパクト(DI)系の瞬発力は必須の状況。

1着候補を整理してみる。

メイケイエール・・・デビュー勝ち、阪神芝1着、阪神経由、DI系
サトノレイナス・・・デビュー勝ち、阪神芝2着、阪神経由、DI系

前述の勝ち馬傾向を綺麗にクリアするのはこの2頭しかいない。ただメイケイエールは人馬共に全く読めない。軸は無難にサトノレイナスということになりそう。ただこの馬、アーモンドアイやデアリングタクトのような強さを感じない。小さくまとまっているというか、何というか…。限りなく2~3着っぽい。まあいいや。馬複とか3連複で買うので勝たなくてもいいよ。

展開はメイケイエールの出方次第。即座に出して行ったとして、前で抑えが効くかどうかはやってみないと分からない。前走の感じでは先頭に立った後は大人しくしていた。人気を二分するソダシとサトノレイナスはいずれも内と外、前と後ろで分かれており、他も前と後ろから行く馬が偏りなくミックスされている。土曜の馬場を見る限り、ハイでもスローでも超高速の上がりは必須。やや外差し有利で見ておきたい。

GIということで全頭コメント。

【-】ストライプ
新潟での勝ち上がりはテン3ハロン33秒1のハイペースで前が止まったところを楽々突き抜け、クロッカスSは逆に前半スローで流れての上がり勝負に対応。距離延長・初コース・相手強化のGIと課題は山積でどこまでやれるか。

【-】ファインルージュ
フェアリーSは途中でクールキャットが動いたことによる前掛かりの流れに難なく対応、直線で外を通って楽に差し切り。競馬場や距離が変わりながらも対応できている。ただ軽い馬場における対応力は少々疑問。

【-】ブルーバード
短距離の湿った馬場を連勝した後に迎えた新潟2歳Sは前付けから失速。フィリーズレビューで戦線復帰も付いて回るだけで終了。出走の度に馬体を増やしているがそもそも力が足りていない。

【○】ソダシ
重賞3勝を含む4戦全勝、瞬発力勝負もアルテミスSで対応済み。しかし前受け脚質で、前走はサトノレイナスらに際どく差し込まれた。真っ白で目立つので格好の的になるし、極軽馬場の今回は盤石とは言い難い。

【-】アカイトリノムスメ
出遅れて流れに乗れなかったデビュー戦以降は東京マイルで3連勝。いずれも先頭を射程圏内に収めた上で楽な追い出しで勝っている。ただ母アパパネと違って本番前に阪神を経験しておらず、爆発力という観点からも今一つ。

【-】ストゥーティ
チューリップ賞は松山騎手の好判断で先頭に立ったものの、途中でメイケイエールが仕掛けてきた後は防戦一方。着差は僅かとはいえ追い付けなかった。今回も内枠、鞍上は岩田康誠騎手。内突きに賭けてどこまで。

【▲】ククナ
アルテミスSは直線で馬群の捌きが遅れて届かず、シンザン記念は内前天国の大外でこれまた届かず、クイーンCは軽く出遅れて馬群の中、直線捌きが遅れて後追い。決め手はこの中に入っても上位。まともな走りを見たい。

【-】メイケイエール
ある意味今回の桜花賞の趨勢を決めるであろうお騒がせ娘。控えると制御不能、前に行かせると従順。馬具による補正は試みず、騎手も気まぐれな横山典弘騎手。前走の暴れっぷりからして今回は最初からハナと予想するが…。

【-】⇒【☆】エンスージアズム
連対出来なかった2戦は共に出遅れによるもの。阪神では5頭立てとはいえ外回りで前付けで勝っている。フラワーCは力の要る中山で4コーナーで外を回して2着。輸送無し+軽い馬場の阪神はプラス。ただ中2週ではしんどいか。

※12時58分追記

【△】アールドヴィーヴル
クイーンCは勝ったアカイトリノムスメの後を追ってのスパートで僅かに捉え損なった。ただ4か月振りの実戦で初の長距離輸送、18kg減であそこまで走るのは素質が成せる業。今回は輸送無し、軽い馬場で末脚全開。

【-】ジネストラ
アネモネSはテン3ハロン33秒9-上がり3ハロン37秒2の前傾ラップ、一旦は完全に先頭に立ちながらアナザーリリックに差し込まれて2着。前付けで踏ん張った脚力は評価したいが、今の阪神の馬場では軽過ぎて対応不能。

【-】ヨカヨカ
フィリーズレビューは内前有利の高速決着、正攻法で勝ちに行ったところ最後にシゲルピンクルビーの強襲に遭ってしまった。今回は1ハロン延長の外回り、高速上がり必須の馬場に対応を求めるのは酷。

【△】エリザベスタワー
チューリップ賞はスタートから前に出していった川田騎手のファインプレイ。ちぐはぐな競馬だったメイケイエールと同着というのがどうかだが、このコース2勝の実績は大きなアドバンテージ。相手は強いが押さえには。

【-】ミニーアイル
外差し専門の追い込み馬。小倉の短距離戦(あざみ賞)を差し切って中2週で使った前走でも大外を通って差し込んで3着。但し今回は大箱の外回り、戦法も外差し一本で嵌り待ちというのが現状。

【-】シゲルピンクルビー
阪神ジュベナイルフィリーズでは直線が長い外回りでダレてしまったが、再び1,400Mに戻した前走で内を立ち回って差すというデビュー戦と同じ競馬をして快勝。今回は枠が外なのと、また外回りということで見送り。

【△】ソングライン
東京マイルの未勝利戦は直線ノーステッキで突き抜けて楽勝、紅梅Sはテン3ハロン33秒5という突っ込んだ流れを馬群の中から突き抜けて楽勝。実力は申し分無し。速い上がりに対応できるかが最大の焦点。

【-】ホウオウイクセル
未勝利戦、フェアリーS(2着)と4コーナー外回しで好走した後、フラワーCでは内を綺麗に立ち回って完勝。どこからでも競馬ができるのは強みだが、阪神の軽い馬場における高速上がりに対応できるかは微妙。

【◎】サトノレイナス
阪神ジュベナイルフィリーズはソダシを徹底マーク、直線同じタイミングで動いて内からソダシを捉えに行ったところ差し返しに遭って2着。今回は内外で枠が離れているので自分の競馬に徹するはず。

◎サトノレイナス
○ソダシ
▲ククナ
△アールドヴィーヴル、エリザベスタワー、ソングライン
馬複◎or○流し(9点)、3連複◎or○流し(16点)

※12時58分追記
☆エンスージアズム
単勝☆、複勝☆、馬複☆-◎○、3連複◎○☆

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