【競馬予想Vol.300】第32回アーリントンC

今回のテーマ

ネイティヴダンサー系を狙い打て

過去10年、ネイティヴダンサー系種牡馬の産駒は【4・4・2・26】、単回値124・複回値93とベタ買いでプラス圏。直近5年に限ると【4・2・2・18】、単回値172・複回値117と近年特に期待値が急上昇している。

一昨年はホウオウアマゾンとリッケンバッカー(10番人気)のワンツー、昨年は該当馬4頭が1・2・3・5着。前述のリッケンバッカーの他、昨年の勝ち馬ダノンスコーピオン、2019年の勝ち馬イベリス(12番人気)はロードカナロア産駒。ネイティヴダンサー系は買い一択。


トラックバイアス分析・展開予想

  • 今週は概ね好天続きで火曜に芝刈り実施、散水は木曜の1回のみ。しかし金曜夜から雨が降り始めて土曜は一日中雨の予報。含水率は4コーナー11.0%、ゴール前12.1%、土曜朝時点のクッション値は8.7。金曜朝時点では9.8だったので1日で1.1ポイントも悪化。なお、東風強め(15時時点5m/s)の予報が出ていて、直線追い風で前優勢。

  • 2月11日から始まった阪神ロングラン開催も今週が最終週。先週も概ね高速で、馬場状態が非常に良く前が止まらない。多少の雨なら内前有利が維持されそうだが、馬場が緩くなることで相対的に外有利の状況も考えられる。

  • ペース想定:平均(59秒台、テン3ハロン34秒台後半)

  • 内からユリーシャがハナに立ちそうだがスピードは普通。ショーモン、シルヴァーデューク、セッション、オオバンブルマイと内枠各馬が追随するも競り合いは生じず淡々と推移。内枠の馬がそのまま内を固めそうなだけに、外枠の馬はちょっとしんどいかもしれない。ペースも緩めで基本的に内前。馬場悪化をどの程度織り込むかがポイント。


全頭分析

【○】ショーモン

(+)2戦連続マイルで1分33秒台マーク。前付けして速く走れる脚評価。
(-)前走も内前馬場で前有利。時計で勝負する馬だけに馬場悪化懸念。

【-】ユリーシャ

(+)ハナ奪って2戦2勝。エルフィンSは十分なリード築きラスト流す。
(-)つわぶき賞は前で競り合って完敗。逃げ以外での信頼性乏しい。

【-】シルヴァーデューク

(+)サウジアラビアRCはハイペース流れ込み3着。時計勝負なら出番。
(-)前走も外から不利無く行って完敗。前に行けるが詰める脚が無い。

【△】セッション

(+)ここ2戦緩い流れでキレ負け。ワンターンのマイル戦で見直す手。
(-)弥生賞は内前からタレる。距離合わなかったにしても物足りない。

【◎】ナヴォーナ

(+)デビュー戦は加速ラップ&上がり最速で完勝。阪神外回りは歓迎。
(-)行き脚付かず後方から外差し。相手も流れも緩くここで過信禁物。

【-】オオバンブルマイ

(+)朝日杯FSは出負け痛く度外視可。前付けで速さ活かす競馬に期待。
(-)馬場悪化で速さ減殺。前に行けてもマイルを押し切れるかどうか。

【-】トーホウガレオン

(+)スタート上手く前付け自体は容易。ゴールにかけて渋太く伸びる。
(-)追われて頭が高くなる。18頭フルゲートの凌ぎ合いではしんどい。

【-】タリエシン

(+)小さいながらもバネの効いた走りをする。重たい馬場で一発狙い。
(-)芝も走るがこなす程度。外回りマイルで素早い脚使えるか疑問。

【-】キョウエイブリッサ

(+)朝日杯FSは直線内から見せ場十分の4着。阪神マイルで再び躍動。
(-)ここ2戦物足りず。朝日杯FSは内前有利の低レベル戦の疑いあり。

【-】スカイロケット

(+)前走直線で長い競り合い制す。ハイペース差し経験もあり期待可。
(-)スピードに任せて突っ切るタイプ。溜め入る外回り克服がカギ。

【▲】オーシャントライブ

(+)内前馬場のこぶし賞で外から差して僅差評価。位置取れれば妙味。
(-)デビュー戦出負け、ここ2戦出遅れ。後ろに置かれて届かず懸念。

【△】マルチャン

(+)ピッチだが長く脚使う。前走は久々で出負けかつ内伸びず参考外。
(-)阪神外回りの長い直線は問題無いがマイルは少々長い印象受ける。

【-】ドクタードリトル

(+)デビュー戦は阪神で後方突き抜け。前走4着で重賞にもメド立つ。
(-)追い上げる脚あるが詰め甘い。前の馬に頑張られるとしんどい。

【-】アイルシャイン

(+)阪神外回りのデビュー戦は大外一気。降雨で馬場の内緩めば妙味。
(-)直線サッパリ伸びずの前走が案外。久々でマイル戦では忙しい。

【-】ランスオブサウンド

(+)行き脚良く前付け容易。前走は目標にされた分の負けで再度期待。
(-)馬格乏しく力強さに欠く。揉まれたり並ばれたりした時に不安。

【-】タイセイクラージュ

(+)デビュー戦は3着以下をぶっ千切る大勝。ポテンシャルは高い。
(-)東京スポーツ杯2歳Sはともかくつばき賞も負け過ぎ。様子見妥当。

【-】ヤクシマ

(+)クロッカスSは前付けして完勝、差して届かずからの脱却評価。
(-)前走楽な手応え有しながらラスト詰められる。距離延長は不安。

【-】ティニア

(+)朝日杯FSは中団外差しで8着とまずまず。湿った馬場は問題無し。
(-)前走は少頭数スローの逃げ切り。今回大外枠引き距離ロス懸念。


結論

ナヴォーナは冒頭でイチ押しのネイティヴダンサー系・ロードカナロア産駒でシュネルマイスターの半弟。母方が欧州王道のサドラーズウェルズ系で重たい芝も気にならないどころかむしろプラス。前走は概ね前残りの展開を他より1秒近く速い上がりで圧倒。快速馬不在のここなら各馬手探りのスローから直線で圧倒できると判断して中心視したい。

ショーモンは先週までのインチキ内前馬場ならノータイムで軸だったが、雨降り馬場の最内枠では評価を落とさざるを得ない。ただ洋芝の札幌未勝利戦で4馬身差の勝利があり、パワーで押し切れる可能性もある。雨が大したことなければここは楽勝。

オーシャントライブもネイティヴダンサー系・ルーラーシップ産駒で、デビュー戦で渋った馬場を差し切り勝ち。こぶし賞は内前馬場で出遅れて外差しに向けてモズメイメイにコンマ1秒差。今回雨が降ることで相対的に外差しの価値が上がりそうなのも良い。常に出遅れ気味なのが玉に瑕も、位置が取れれば突き抜けまである。

マルチャンもラブリーデイ産駒ということでネイティヴダンサー系。前々走は外差しに向けて完勝、前走は伸びない内を通って負け。今回は外枠ということで再度差し向けそう。前走は5か月振りの実戦で12kg増、今回直前追い切りで坂路自己ベストとベタ過ぎる上昇曲線を描いている。全く関係無いが、高倉稜騎手の渋ったマイルと言えばキョウヘイを思い出す。

セッションは阪神外回りの未勝利戦の逃げ切り勝ちを評価。内枠を引けたのも良い。今回は馬場が渋って幾分タフな競馬になりそうなので距離短縮ローテを買ってみたい。栗東坂路で4F51秒6-1F11秒9という抜群の時計をマークしているのも買える要素。

◎ナヴォーナ
○ショーモン
▲オーシャントライブ
△マルチャン、セッション
馬複5頭ボックス(10点)

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