【競馬予想Vol.316】第90回東京優駿

今回のテーマ

これといったものが見当たらなかったので省略。


トラックバイアス分析・展開予想

  • 今週は火曜に14.5ミリの雨が降ったが水曜以降は好天。水曜に芝刈り、木曜から土曜にかけて連日散水を実施。含水率は4コーナー13.0%、ゴール前14.9%、日曜朝時点のクッション値は9.5。程良く水分を含んだ普通の良馬場。

  • 京都と同じく、開催最終週となる今週はCコースを使用。土曜7レース(3歳1勝C/芝1,400M)が1分20秒3、10レースの葉山特別(4歳以上2勝C/芝1,600M)が1分31秒6で決着するなど馬場の軽さが際立っている。ただベタな内前有利ではなく、中団から外の差しが効いている。バイアスはフラットからやや外寄り。

  • ペース想定:平均(1,000M通過60秒台)

  • ベラジオオペラ、ホウオウビスケッツ、トップナイフ、フリームファクシなど内枠に前付けしたい馬が揃った。外からグリューネグリーン、ドゥラエレーデも行きそうでそこそこ締まった流れを想定。展開は差し優勢。昨年よりも内前の残り具合が芳しくなく、前が適度に競り合ったところを差し込んできそうな馬に注目したい。


全頭分析

【△】ベラジオオペラ

(+)皐月賞は積極策が完全裏目。前付けに絶好の枠引き巻き返し期待。
(-)スプリングSは展開捉えた差し切り勝ち。先行押し切りは懐疑的。

【▲】スキルヴィング

(+)青葉賞も直線待って差しの楽勝。舞台適性の高さに疑う余地無し。
(-)一線級と手合わせ無し。皐月賞組との能力比較で明らかに見劣る。

【-】ホウオウビスケッツ

(+)皐月賞は1角手前でスムーズさ欠く。すんなり先行なら侮れない。
(-)今回他にも前に行きたい馬多数。並んでの追い比べでは分が悪い。

【-】トップナイフ

(+)皐月賞は出遅れて何も出来ず。重賞3連続2着の手堅さは不気味。
(-)上がり要す馬場で粘り込み身上。府中の決め手比べではしんどい。

【◎】ソールオリエンス

(+)皐月賞は常識外の位置から突き抜け。東京は新馬戦完勝の舞台。
(-)前走は展開・通ったコース嵌る。2戦連続で4角膨れるなど粗削り。

【-】ショウナンバシット

(+)皐月賞は敢えて内を立ち回って5着。本来の前付けで見せ場作る。
(-)若葉S勝ちも僅差。前走と同じく強敵揃いのここで勝ち負け疑問。

【-】フリームファクシ

(+)皐月賞は馬場が重くて進まず。本来の先行策で持ち味取り戻す。
(-)勝気な性格で折り合いに不安残る。距離延長は良いとはいえない。

【-】メタルスピード

(+)ここ2走強敵相手に善戦。厳しい流れでも食い下がる根性評価。
(-)使える脚が短く東京替わりは疑問。良馬場での決め手比べも不安。

【-】グリューネグリーン

(+)東京でデビューして初勝利も東京。ここも前に行って残すのみ。
(-)ここ3走付いて回っただけで見どころ無し。明らかに能力見劣る。

【-】シャザーン

(+)ドスロー上がり勝負のすみれSを快勝。良馬場の東京で本領発揮。
(-)前走外差し馬場で自身より後ろの馬に交わされる。力不足は明白。

【△】ハーツコンチェルト

(+)青葉賞は直線馬群を割って僅差負け。外差し一本なら突き抜けも。
(-)行き脚緩く置かれ気味。前走以上に相手強くなるここはしんどい。

【-】タスティエーラ

(+)皐月賞は先に抜け出して勝ちかける。立ち回りの上手さは評価。
(-)共同通信杯で決め手不足露呈。東京に替わって前走の再現は疑問。

【-】シーズンリッチ

(+)毎日杯は直線狭いところを捌いて勝利。戸崎騎手で東京勝ちあり。
(-)勝ったレースはラスト減速ラップ。純粋な瞬発力勝負では辛い。

【○】ファントムシーフ

(+)スロー前付けで速い脚が使える。芝軽くて広い東京替わりは歓迎。
(-)ソツが無い反面爆発力も無い。後ろから一気に来られると無抵抗。

【-】ノッキングポイント

(+)東京マイルで好時計勝ちあり。速さ活かせる馬場で喰い込み注。
(-)一周コース未経験。折り合って脚伸ばせるかは何とも言えない。

【-】パクスオトマニカ

(+)プリンシパルSはスローに落として逃げ切り。軽視される逃げ馬。
(-)前走7頭立てで弱面相手。各路線のトップクラス相手では厳しい。

【-】ドゥラエレーデ

(+)どこでも前付け出来るセンスあり。高速馬場に乗って居残り狙い。
(-)東京では東スポ杯2歳Sでキレ負け。長い直線を凌ぎ切れるか疑問。

【△】サトノグランツ

(+)ハイ・スロー共に勝利経験あり。前々で速い脚が使えるのも良い。
(-)負かしてきた馬は軒並み弱い。前走にしてもギリギリ届いた程度。


結論

ソールオリエンスは皐月賞で最内枠から外に持ち出し、4コーナーで大外に持ち出して追い込んで惜しくも快勝。これが届かず6着ぐらいに負けていれば穴党がこぞって本命に推したはず。穴党は今回おそらくシャザーン辺りを推すのだろうと思われる。そもそもソールオリエンスは1枠1番から勝つために大外ぶん回しを選択しただけで追い込み馬ではない。

ファントムシーフはスロー前付けの瞬発力タイプで、芝質が重くて狭い中山は絶望的に合っていない。中山以外では前々に付けて速い脚を使っているのが何よりの証拠。皐月賞で先着を許したタスティエーラは共同通信杯で全く相手にしなかったし、東京替わりがプラスに働くのは間違いなくこちら。但し爆発力に欠けるので上手く乗っても2着まで。

スキルヴィングは負かした相手が弱く、スタートも怪しいので危ないことこの上ないのだが、鞍上がこの条件で絶対来るマンのルメさんということで切りたくても切れない。ゆりかもめ賞が1,000M通過60秒フラット、青葉賞も60秒4で、よくあるドスローで脚を伸ばしただけの馬ではない。それでもハーツコンチェルトにコンマ1秒勝ちでは物足りない。

ハーツコンチェルトは青葉賞の直線で内の狭いところを捌いて出てきたところをスキルヴィングに捕捉されて負け。しかし着差は僅かで、ノーストレスで外から差してきたスキルヴィングよりは内容のある競馬をした。今回はこちらが外でスキルヴィングが内。逆転があっても何ら驚けない。

ベラジオオペラは皐月賞で重たい馬場を見越して早めの競馬を選択したのが裏目。東京は2~5着馬が後ろから来た馬で占めたセントポーリア賞を前付けで勝った舞台。今回はダービーにおける絶好枠である最内をゲット。昨年ほど内前が使えない(外差しが効く)馬場だが、田辺さんのボーンヘッドで人気落ちのここは巻き返しに期待したい。

サトノグランツは1,000M通過60秒を割る流れ、63秒以上のゆったりペースのいずれも勝っている。位置取り自在で上がりも速いとなれば買いの一手だが、スキルヴィングと同じく戦ってきた相手が平凡で強くは推せない。大外枠は昨年イクイノックスが2着に来ているので気にしない。

◎ソールオリエンス
○ファントムシーフ
▲スキルヴィング
△ハーツコンチェルト、ベラジオオペラ、サトノグランツ
馬単◎1着流し(5点)、3連単F◎→○▲→○▲△△△(8点)、3連複◎1頭軸流し(10点)

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