【競馬予想Vol.194】第27回ユニコーンS

今回のテーマ

距離延長馬は苦戦

過去10年、前走から距離延長となる馬は【1・2・2・37】、単回値31・複回値57。昨年こそスマッシャーが初のマイル戦を制したが、同年4着ルーチェドーロ(2番人気)や2020年9着レッチェバロック(2番人気)など、人気に応えられず沈むケースの方が多い。

同じマイル戦を経由した馬は【4・4・5・46】、単回値44・複回値80、距離短縮となる馬は【5・4・4・38】、単回値39・複回値104。勝率・連対率・複勝率は前走距離が延びるほど高くなっている。


トラックバイアス分析・展開予想

この中間は火曜と水曜に弱い雨が降っただけで乾燥しており、土曜朝時点の含水率は4コーナー6.1%、ゴール前4.9%。土曜夜の雨も大したことがなく、良馬場でのレースとなりそう。前日のレースを見る限りでは内前が残っていて外差し一本だと届くかどうかといった馬場。明確な逃げ馬こそ不在だが、ジュタロウ、リメイク、ペイシャエス、スマートラプターなど人気どころを中心に先行馬の数が揃っている。前が早めに勝ちに行くようなら差しにも出番が回ってくる。


全頭分析

【◎】ハセドン

(+)ダートに矛先向けて3連勝。青竜Sは真後ろから豪快に突き抜け。
(-)スタート遅く全て外差しの形。このメンバー相手に届くかどうか。

【-】セキフウ

(+)UAEダービーは積極策が裏目。距離短縮で差し構えて巻き返し。
(-)サウジダービーも時計平凡。前に止まってもらえないと苦しい。

【-】コンバスチョン

(+)東京コースで先行して2勝は評価。湿った馬場もソツなくこなす。
(-)UAEダービーは直線脚止まる。距離理由にしても負け過ぎの感。

【-】テーオーステルス

(+)前走出遅れながら余裕で差し切る。東京の長い直線で差脚活きる。
(-)今回は長距離輸送で距離延長。他にも決め手鋭い馬多く埋没する。

【○】ペイシャエス

(+)差し決着の青竜Sで先行して5着。すんなり先行出来るなら手強い。
(-)勝った2戦はいずれも緩い流れ。速い時計に対応できるかどうか。

【▲】ジュタロウ

(+)前走前付けで押し切り圧勝。前々走出負けして崩れた以外は安定。
(-)前走負かした相手が弱い。この面子で横一線の追い比べだと微妙。

【△】リメイク

(+)ピッチ気味の走法で前付け3連勝。仕掛けてからの反応が素早い。
(-)1ハロン延長が微妙。勝ちに行って末失くすパターンもあり得る。

【-】ロードジャスティス

(+)前走は芝スタートで行き脚付いて終始楽。今回も同じ東京マイル。
(-)前走は終い要して時計平凡。速い馬集結のここは位置取りで苦戦。

【-】スマートラプター

(+)前走は連闘策が裏目か。今回は間隔を開けて追い切り時計も上々。
(-)前走の止まり方は距離にも原因ありそう。ここで巻き返しは困難。

【-】インダストリア

(+)高速芝マイルで差して5着。速さ活かして前に行けるなら面白い。
(-)末脚に頼る面が強い。力要るダートに替わるのは望ましくない。

【△】ヴァルツァーシャル

(+)キャリア5戦全て東京コース。終い確実に詰めてくる脚は魅力。
(-)前走は外差し嵌るかと思いきや4着。トップスピードはイマイチ。

【△】バトルクライ

(+)前付けした未勝利戦が圧巻の内容。前走でマイルにもメド立つ。
(-)勝ったのはいずれも1,200M。ここで勝ち切るまでは半信半疑。

【-】ティーガーデン

(+)未勝利戦、ひいらぎ賞と前付けで連勝。芝スタート活かせる。
(-)半姉に似ずジリっぽい。スピードを活かすタイプでもなく苦しい。

【-】ビヨンドザファザー

(+)同コースで差して2連対。外差しオンリーだけにこの外枠は歓迎。
(-)前走の勝ち時計遅過ぎ。良くも悪くも時計通りにしか走らない。

【-】タイセイディバイン

(+)速さを活かして芝重賞2連対。ここでも前に行けそうなのは良い。
(-)芝の部分を長く走れるとはいえ、ダートに入って粘れるか疑問。


結論

ハセドンの前走・青竜Sは実況画面に映らないところから突っ込んできての差し切り勝ち。それもそのはず、レースの上がり3ハロン36秒4より2秒以上も速い34秒3というとんでもない脚を使っていた。物理法則を無視できる馬で、とりあえず崩れるまで買いでOK。

ペイシャエスは主な実績が中山だが、伏竜Sのデリカダ(ダート3戦3勝)、ノットゥルノ(次走兵庫CS2着)と僅差、1勝クラスの勝ち時計は前日の古馬2勝クラスをコンマ1秒上回る好時計。青竜Sは完全差し決着で先行してコンマ4秒差。今回は当時よりは前が残る馬場。

ジュタロウは新馬戦が大差圧勝、2戦目はデシエルトに追い付けず、3戦目は出負けして後手に回って終了。前走の時計は同日の古馬1勝クラスより3秒以上も速く、圧勝でも相手が弱かっただけでは説明が付かない。前に行ければそのまま残るのでは。

バトルクライは1,200Mだが左回りの中京で先行しての圧勝がある。中1週で使った青竜Sで直線モタつきながらも差している最中の同僚ヴァルツァーシャルを交わして3着に入った。もう一段前の位置取りを取れれば差し切りまであっていい。

リメイクは前に付けて反応が早く、他の追随を許さず3連勝。死角が無いように見えるが、走法がピッチ寄りで、距離延長でラスト脚が止まりそうな気がしなくもない。母サリエルは阪神ジュベナイルフィリーズでマイルを試して惨敗した後は二度とマイルを使わなかった短距離馬。過信は禁物。

ヴァルツァーシャルはキャリア5戦全て東京で、新馬戦を除いて1,000M59秒前後の速い流れを繰り返し使っている点を評価。直線で確実に前との差を詰めて来れるもののトップスピードがイマイチで、青竜Sも伸びている最中に交わされた。ただ本馬も前走は中2週で使われていて、今回は多少マシ。

◎ハセドン
○ペイシャエス
▲ジュタロウ
△バトルクライ、リメイク、ヴァルツァーシャル
馬複◎流し(5点)、3連複◎1頭軸流し(10点)


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