【競馬予想Vol.323】第28回ユニコーンS

今回のテーマ

距離延長馬は苦戦

過去10年、前走から距離延長となる馬は【1・2・1・39】、単回値31・複回値45。2021年こそスマッシャーが初のマイル戦を制したが、同年4着ルーチェドーロ(2番人気)や2022年6着リメイク(1番人気)など、人気に応えられず沈むケースの方が多い。

同じマイル戦を経由した馬は【5・4・6・50】、単回値71・複回値89、距離短縮となる馬は【4・4・4・35】、単回値36・複回値118。勝率・連対率・複勝率は前走距離が延びるほど高くなっている。2021年2着サヴァ(14番人気)や2022年2着セキフウ(9番人気)はいずれも距離短縮ローテで穴を開けている。


トラックバイアス分析・展開予想

  • 今週も梅雨空続きで降ったり止んだりの繰り返し。ただ雨量としては大したことがなく、含水率は4コーナー3.6%、ゴール前3.7%。土曜朝時点では稍重に近い良だったが、夏のような暑さで乾燥が進んでパサパサになった。

  • 土曜のダートの決まり手は先行粘り込みより好位差しが優勢。時計の出方は速くもなければ遅くもない標準レベル。ここから乾燥が進むとより時計を要して前が残りそうな感じ。

  • ペース想定:平均(テン3ハロン34秒台前半)

  • ニシノカシミヤがハナに拘って前へ。ワールズコライドもこれに呼応する形で追随。ハードワイヤードも外から勢いを付けて前に行きそう。他にも先行馬が多く前掛かりな流れを想定。オーソドックスに差しが優勢。前で残すには相当なスタミナが必要。


全頭分析

【△】オマツリオトコ

(+)溜めて弾ける脚あり。最内引いたここは終始内通って一発狙い。
(-)ヒヤシンスSは直線前塞がる不利あるも手応え無し。距離に不安。

【-】ジャスパーバローズ

(+)砂被ってもへこたれずに差し込める。ここ2戦追い上げる脚評価。
(-)キャリア豊富でレース上手だが爆発力に欠く。重賞ではしんどい。

【◎】ペリエール

(+)ヒヤシンスSは直線待って差しで完勝。東京でのレース運び盤石。
(-)時計自体は大したことがない。想定以上にペース上がると不安。

【-】ラフエイジアン

(+)行き脚良くハナまたは番手が取れる。叩き2戦目で上積みあれば。
(-)青竜Sは時計通り走って惨敗。持ち時計が貧弱過ぎるのが問題。

【-】ワールズコライド

(+)行き差し自在の柔軟性評価。前走着差広げての完勝で底見せず。
(-)前走は行った行ったの凡戦。終い上がり要し気味で距離延長不安。

【-】アイファーテイオー

(+)小倉での2勝目は同日古馬より速い時計で勝利。内突きで妙味。
(-)ここ2戦は後ろで付いて回っただけ。連勝した小倉以外だと平凡。

【▲】サンライズジーク

(+)本コースでは好時計勝ち含む2戦2勝。番手取って即巻き返し。
(-)前走地方の砂合わなかったにしても負け過ぎ。今回も相手揃う。

【-】カレンアルカンタラ

(+)周回コースで位置取って連勝評価。前走は太目残りが影響したか。
(-)前残り決着で番手に付けて失速の前走不満。速い時計に難あり。

【△】グレートサンドシー

(+)昇竜Sは大外最後方から楽々突き抜け完勝。展開捉える末脚強力。
(-)前が残ったヒヤシンスSは案外な内容。自力差しだと足りない。

【-】ニシキギミッチー

(+)前走番手追走から直線楽抜け。行き脚あり馬混みも苦にしない。
(-)オキザリス賞が負け過ぎ。東京替わりかつ距離延長で脚持たない。

【-】ニシノカシミヤ

(+)スタート・行き脚共に抜群に速い。前走は古馬相手に圧倒逃げ。
(-)青竜Sは序盤の競り合いで消耗。マイペースで行けないと脆い。

【-】ヘンリー

(+)前走4角内から直線外に持ち出して突き抜け。走る度に時計更新。
(-)このメンバーに入ると時計平凡。初コースかつ距離延長もどうか。

【○】ブライアンセンス

(+)前走パサパサの砂をものともせず差し切る。同日古馬と同タイム。
(-)前走は周りが弱くて外フリー。適度に競り合っても抜け出せるか。

【-】ハードワイヤード

(+)距離延長で初の東京コースを克服。折り合い面は特に問題無し。
(-)前走4コーナー出口からずっと押して結果辛勝。余裕感じられず。

【-】メイショウモズ

(+)前走好スタートから4角先に仕掛けて惜敗。差し構えて妙味。
(-)行き脚不安定で何とも言えない。距離短縮のマイルでは忙しい。


結論

ペリエールの前走(UAEダービー)は前残り馬場で少しでも控えた時点でアウト。距離も長かったし、完全度外視で良い。東京は2戦2勝、オキザリス賞、ヒヤシンスS共にテン3ハロン34秒9で入った流れを好位付けから難なく勝っている。ここは内ピタで回ってきて、直線出し抜くだけでOK。

ブライアンセンスは前走パッサパサのダートで後方から唯一追い上げて差し切り勝ち。時計は同日の立夏S(古馬3勝クラス)と同じ。前々走でハナ差負けたパライバトルマリンは次走川崎で関東オークス勝ち。ただ前走は内枠からも楽に外を取れるぐらい相手が弱く、今回は枠順的に外を回しそうで詰め切れるかどうかといったところ。

サンライズジークは東京マイルで2戦2勝、いずれも湿った馬場だったとはいえテン3ハロン34秒5と34秒1で入った流れを前付けで勝利。周回コースだとイマイチ、スタート地点が芝でワンターンコースの東京マイルが合う馬だとすれば、前走の大敗で人気が落ちたここは絶好の狙い時。

オマツリオトコは差し構えるとそこそこ凄い脚を使う。そもそも全日本2歳優駿でデルマソトガケとペリエールの間に割って入れる馬が弱いはずがない。ヒヤシンスSは58kgを背負わされた上に直線半ばで挟まれて戦意喪失、前走は芝でノーチャンス。ブリンカー初装着&このレースに強いミルコの組み合わせで何も起こらないとは思えない。

グレートサンドシーは昇竜Sでテン3ハロン34秒3、これは届かないでしょという位置からブッ差して勝利。今回は前が賑やかで単純に展開が向く。但しスタートがイマイチで、芝スタートのここは後手を踏まされる可能性が高い。1,400Mがハマリ距離で、マイルは長かったというオチも見え隠れする。

◎ペリエール
○ブライアンズセンス
▲サンライズジーク
△オマツリオトコ、グレートサンドシー
馬複◎流し(4点)、3連複◎1頭軸流し(6点)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?