【競馬予想Vol.86】第57回新潟記念

夏競馬のラストを飾るハンデ重賞。当然ながら難解。過去10年で1番人気に推された馬は【2・2・0・6】、2番人気に推された馬も【3・0・0・7】と、共に半数以上が圏外にぶっ飛び。前評判通りには決まらない。

過去10年で4コーナー9番手以降からの差し切りが7回あるが、差し込みワンツーは意外にも2016年と2018年の2回しかない。ハナを奪った馬の逃げ残りも3回あるように、前残りが侮れない。

現在のトラックバイアスに目を移すと、開催最終週で馬場が荒れてきており、基本的に内ラチ沿いはガラガラ。

前日土曜の10R赤倉特別（3歳以上2勝C/芝2,000M）は中央より外を通った馬が優勢。先抜け勢はゴール前で捕まった。

12R3歳以上1勝C（芝1,600M）は馬場の中央3番手を進んだアップストリームが1着、4コーナー9番手、馬場の中央を差してきたザスリーサーティが2着。

好走イメージは好位付けからラチを頼らず抜け出せる馬、後ろ過ぎない位置から差してこれる器用な差し馬。インベタ逃げ、後方待機から直線大外一気といった極端な戦法の馬は狙い辛い。

明確な逃げ馬不在。行くとするなら函館記念で先手を打ったマイネルファンロンか。先行集団はショウナンバルディ、リアアメリア、ラインベック、トーセンスーリヤなど数は揃っているが競り合いは起こらず淡々と追走。1,000M通過は例年より緩い60秒台を想定。前々で速い脚を繰り出しそうな馬に注目したい。

【－】サトノアーサー
関屋記念は直線で前が壁で何もできなかった。行きっぷりが悪く常に後ろからなのがネックだが、末脚自体は健在。上手く外に持ち出せれば。

【○】ザダル
エプソムCは今回と同じ開催末期の外差し。但し今回は久々の距離延長、斤量1.5kg増、馬場の悪い内からのスタートとマイナス材料が山積。

【－】ショウナンバルディ
鳴尾記念2着、七夕賞3着はいずれもトラックバイアスに丸乗っかり。小倉記念は外差しに抗えず。自ら勝ち負けするには力が足りない。

【－】レッドサイオン
障害帰りの札幌日経オープンも後ろを付いて回るだけ。今回2回目のブリンカー装着も一変までは望み薄。

【▲】リアアメリア
勝った3戦はいずれもスロー前付け。少なくともここ5戦は条件が合わなかった。今回は緩い流れが想定されるだけに前に行ければ十分チャンスがある。

【△】パルティアーモ
メトロポリタンSは前付けから先に抜けて勝ちに行ったところを差されての2着。ここまでの4勝は全て差し切りで、ここは差しに向けてもらいたい。

【－】マイネルサーパス
3走前の中日新聞杯からブリンカー装着もむしろ着順悪化。ただ関越Sは久々で58kgでは沈没も已む無し。今回叩き2戦目、斤量減で多少マシだが。

【－】ギベオン
金鯱賞は雨上がり直後の馬場で内前が残っただけの話で考慮するに値しない。今回スロー前付けで挑んでもラチを頼れる状況になく厳しい。

【－】アドマイヤポラリス
目黒記念は究極の上がり勝負になり相対的に後退。今回も同様のスロー前付け有利の流れになりそうで、2,000M大得意とはいえ何とも言えない。

【－】ラーゴム
好走パターンはスロー前付けで、今回は条件が向きそう。ただきさらぎ賞は完璧に嵌って辛勝、クラシックも2戦続けて惨敗で力が足りていない感。

【△】ラインベック
全兄ジナンボーはこのレースで2年連続2着。江の島Sはスロー前残り決着で、ラチに寄せての逃亡劇だった。スロー前付けには適性がありそう。

【◎】ヤシャマル
緩い流れの前付けで勝ち上がってきた馬で、明確な逃げ馬がいたエプソムCで凡退は想定内。今回はペースダウン濃厚、斤量減で反撃期待。

【－】クラヴェル
ここ2戦は後方決め打ちでラスト突っ込み実演。今回はスロー濃厚で、真後ろから行くのはリスクしかない。周りに速い脚を使われて終わり。

【－】エフェクトオン
阿武隈Sは4コーナー最後方の内にいて、直線最内から突き抜けて勝利。たまたま嵌っただけのようにしか見えない。新潟芝2戦2勝もここは様子見。

【－】プレシャスブルー
七夕賞は内前絶対有利馬場で後方から詰めて5着。ただ昨年の新潟記念は最下位に沈んでおり、同様のスロー濃厚のここで狙いは立たない。

【－】マイネルファンロン
最近のラフィアンは勝負駆けの際にデムーロ騎手を起用することが多くなった。明確な逃げ馬不在のここは先制しそう。ただ決め手が足りない。

【－】トーセンスーリヤ
函館記念は前で2頭がやり合う直後を付いていって、直線難なく出し抜き。ただスローの直線ヨーイドンだと斤量を背負っている分苦しいか。

◎ヤシャマル
○ザダル
▲リアアメリア
△パルティアーモ、ラインベック
馬複5頭ボックス（10点）