【競馬予想Vol.133】第38回フェアリーS

今回のテーマ

関西馬が苦戦中

過去10年、関西馬は【0・2・1・23】、単回値0・複回値46と散々。上位3人気までに推された8頭が全て圏外に飛んでいる。関東馬が強いというより、関西馬が走らない。

昨年もサフラン賞2着、アルテミスS3着と関東圏で実績十分だった関西馬テンハッピーローズ(1番人気)が4着に敗退。厳冬期の長距離輸送は若い牝馬には酷ということらしい。関西馬は1着候補から外したい。

前走で初勝利を挙げた馬が優勢

過去10年、新馬戦または未勝利戦を経由した馬は【5・4・7・42】、単回値181・複回値146で毎年1頭以上は3着以内に来ている。1勝クラスを経由した馬は【3・6・2・55】、単回値75・複回値61、オープンクラス以上を経由した馬は【2・0・1・31】、単回値126・複回値31。

昨年は未勝利戦を勝った直後の馬のワンツーで、3着も新馬戦を勝っただけのキャリア1戦馬だった。実質条件戦のようなメンバーで、上位クラス経験があまり意味を成していない。

マイル戦経由組が中心

過去10年、マイル戦経由馬は【9・5・5・71】、単回値214・複回値87。距離延長馬は【1・1・4・43】、単回値11・複回値38。距離短縮馬は【0・4・1・16】、単回値0・複回値187。

1着候補はマイル戦経由馬。前走から距離が変わる馬はヒモ候補。但し昨年は新馬戦で1,200M、未勝利戦で1,400Mを使ってマイル戦未経験のファインルージュが勝利した。


トラックバイアス分析・展開予想

前日の準メイン・若潮S(4歳以上3勝C・芝1,600M)は馬群の内から抜けてきたエイシンチラーが勝利。2着ウイングレイテストは馬群中央、3着トオヤリトセイトは最内突き。この日の芝5レースはいずれも4コーナーで3番手以内につけていた馬が勝利。前々日の芝4レースもニューイヤーS(4歳以上OPL・芝1,600M)のカラテを除く3レースで先行馬が勝利。引き続き内前優勢。フィールシンパシーの逃げ想定も、大外だけに内から何か行けばその馬がハナ。ペースは上がらないのではないか。内枠に先行馬が多く、外枠の馬は外に振られそう。外差しは割引。


全頭分析

【-】エバーシャドネー

(+)新馬戦でマテンロウオリオンに勝利。息の長い脚を使う。
(-)加速に手間取る。最終追い切りであっさり置かれる。

【-】ビジュノワール

(+)スタートから前付け、4コーナーまでに先頭に取り付いて楽勝。
(-)3か月の休み明けで騎手乗り替わり。同じ競馬が出来るかどうか。

【◎】スターズオンアース

(+)好位から鋭い脚を使う。赤松賞は道中力んで脚溜まらず。
(-)いかにも直線の長いコース向き。4戦目にして初の右回り。

【○】ニシノラブウインク

(+)新馬戦でソリタリオと僅差。前走は長い追い比べを制して勝利。
(-)勝ち上がりに5戦要す。使う毎に馬体減で余力心配。

【△】スクルトゥーラ

(+)外枠から好位に付け、直線早めスパートで差し切り。
(-)距離延長。母カービングパスは1番人気を裏切る8着でマイル長い?

【-】スピードグラマー

(+)スタート上手。前走は図ったように残して勝利。
(-)前走でギリギリ。重賞のここで差し込みを抑え込むのは困難か。

【-】ブルトンクール

(+)前走は1枠1番からロケットスタートを決めてそのまま逃げ切り。
(-)時計は平凡そのもの。そもそも今回も前に行ける保証はない。

【-】ライラック

(+)新馬戦は直線半ばから追い出して完勝。牝馬同士で仕切り直し。
(-)馬体が小さくパワー不足。距離短縮で追走一杯の懸念あり。

【-】エリカヴィータ

(+)スタートを決めた上で中団待機、直線半ばで外に出して差し切り。
(-)典型的な末脚を伸ばすだけの競馬。ここで差し向けて届くかどうか。

【△】スプリットザシー

(+)新馬戦は馬群の中を追走し、直線も他馬の間から抜けてきて快勝。
(-)400kgにも満たない華奢な馬体。GIを使って中2週、余力が心配。

【-】ウラカワノキセキ

(+)前走は芝の上のスタートでハナを奪って押し切り。速さは十分。
(-)惰性で粘り込む馬。芝をこなしたとしてもマイルは長い。

【-】ユキヤナギ

(+)2戦目の新潟で勝ち上がった後、ハイペースの厳しい競馬を2つ経験。
(-)距離延長。外枠から位置を取りに行ったとして脚が持つかどうか。

【△】ヴァンルーラー

(+)未勝利戦は図ったような差し切り。今回戸崎騎手と再タッグ。
(-)アルテミスSは時計を詰めながら完敗。上積みに乏しい。

【-】ポケットシンデレラ

(+)新馬戦は外枠からハナを取り切ってそのまま居残り。
(-)前走追い詰めてきた2着馬は次走完敗。相手が弱過ぎ。

【-】テーオーシャルマン

(+)新馬戦はダートながら好位から力強く抜け出して快勝。
(-)なでしこ賞は道中置かれて後方のまま。芝では尚更厳しい。

【▲】フィールシンパシー

(+)前走はスタートから行き脚が付き、前の争いに競り勝ち。
(-)軽量騎手からの乗り替わりで3kg増。前行く馬に厳しい大外枠。


結論

全馬1勝、キャリア1戦馬も5頭いる未知のメンバー構成。正直何が来ても驚けないが、今年に関しては上位クラス経由が意味を成すとして1勝クラスを経由した◎スターズオンアースに期待する。前走は外枠で壁を作れず脚が溜まらなかった。今回は内で脚を溜めて抜け出す。

○ニシノラブウインクは前で抜け出した馬に並びかけて競り落とした前走内容が良かった。そもそも本来は3戦目で勝っていた(勝たれた相手はサークルオブライフ)。

▲フィールシンパシーは新馬戦がロケットスタート、前走もスタート後の行き脚が良く、今回大外枠からでも前に行けそう。4コーナーから押っ付けて競り勝つ辺りをみると根性もある。

△スクルトゥーラは早めにエンジンが掛かるので中山向き。ただマイルで更に良くなるという感じはしない。△ヴァンルーラーは戸崎騎手が騎乗した阪神マイルの未勝利戦の内容を再評価。前走は中2週が響いたのかもしれない。今回は十分に間隔を開けた。△スプリットザシーは馬体が華奢過ぎるのが難点も、ディープインパクト産駒の好走傾向と2019年1着フィリアプーラ、昨年2着ホウオウイクセルのようにこのレースで差し馬に乗らせると上手い丸山騎手騎乗で淡く期待。

◎スターズオンアース
○ニシノラブウインク
▲フィールシンパシー
△スクルトゥーラ、ヴァンルーラー、スプリットザシー
馬複◎流し(5点)、3連複◎1頭軸流し(10点)

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