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【競馬予想Vol.388】第62回スポーツニッポン賞京都金杯



トラックバイアス分析・展開予想

  • 今開催は5日目までAコース、最終週はBコース。Aコースは10月29日以来で2か月振りの使用。普通に考えれば最短距離を走れる内が有利。

  • 京都開催時(過去10年)のレースPCI(PCI:ペースチェンジインデックス、上がり3F地点までのタイムと上がり3Fタイムの比)は48.2~53.8、平均51.2でほぼミドルペース。逃げや追い込みといった極端な戦法を採った馬が苦戦している(特に後者)のはこのためかもしれない。

  • 重賞で逃げ経験があるセルバーグ、シャイニーロックを筆頭にトゥードジボン、ドーブネと前に行く馬が多い。フリームファクシも外に壁を作れず掛かって前に行きそう。ただ一方で出脚の遅い馬も多く縦長の隊列を想定。前が疲れたところへの好位差しが本線も、前が競り合わず共存するようなら前残りも考えられる。


全頭分析

【△】メイショウシンタケ

(+)京成杯AHは展開不向きながらコンマ3秒差。末脚は既に重賞級。
(-)末脚依存型で前残りの馬場・展開に弱い。今回も開幕週で微妙。

【-】コレペティトール

(+)元町Sは岩田親父の内突きマジック炸裂。捌ければ今回も圏内。
(-)前走は前が止まる展開に加えて弱面相手。昇級即通用までは疑問。

【-】ルプリュフォール

(+)上がり最速連発のロマン砲。スワンSでラスト突っ込みの3着あり。
(-)真後ろからしか行けないので展開頼み。どこで来るか分からない。

【-】トゥードジボン

(+)単騎逃げで3戦全勝。開幕週でハナ奪えれば簡単には止まらない。
(-)直近2走はテン激緩の楽な流れ。今回はセルバーグらの存在厄介。

【-】ダノンタッチダウン

(+)富士Sは意表突く逃げを打つ。自在性発揮で不調からの脱却図る。
(-)前走の作戦失敗を度外視しても上積み不明。暫くの間は静観妥当。

【-】シャイニーロック

(+)マイラーズCで見せ場十分の逃げ打つ。ハナ奪えるなら一発ある。
(-)今回は同型が複数いる。開幕週の馬場は魅力だが展開は向かない。

【-】タイムトゥヘヴン

(+)キャピタルSは展開不向き。ダービー卿CTを差し切った脚は脅威。
(-)毎回スタート遅く後ろからの競馬。末脚強力だがアテにならない。

【-】サヴァ

(+)マイラーズCはコンマ6秒差に健闘。時計通り走るなら通用する。
(-)六甲S勝ちも時計要す重馬場。馬場は渋ってくれたほうが良い。

【-】セルバーグ

(+)マイルCSは差し決着で度外視。格落ち戦かつ開幕週の今回見直し。
(-)関屋記念はハナ奪いながら完敗。他馬に並ばれてしまうと淡泊。

【▲】アンドヴァラナウト

(+)府中牝馬Sは積極策でコンマ3秒差。持ち時計あり距離短縮は歓迎。
(-)前に行っても差しても微妙に足りない。マイルは未勝利勝ちのみ。

【△】セッション

(+)仲秋Sの勝ち時計優秀。前走スローで脚余した後の巻き返し期待。
(-)前走はドーブネの影すら踏めずの完敗。位置が取れないと苦しい。

【-】ビューティフルデイ

(+)パラダイスSは逃げ残りを内から鋭く差す。一瞬加速の脚評価。
(-)ここ2戦が力負けの内容。今回の距離はベストより1ハロン長い。

【-】マテンロウオリオン

(+)マイルCSは積極策が裏目。初ブリンカーで再度差し構えて一発。
(-)基本的に後ろ過ぎ。位置を取ると末が甘くなるし手詰まり状態。

【◎】アルナシーム

(+)カシオペアSは時計着差共優秀。全5勝中4勝が外回りワンターン。
(-)武庫川Sではセルバーグの逃げ切りの前に完敗。前残り展開怖い。

【○】ドーブネ

(+)マイルのリステッドを連勝。強敵相手の中山記念3着が強い内容。
(-)ここ2走少頭数で緩い流れ。今回他に同型おり展開メリット薄い。

【-】ドルチェモア

(+)前付けしてGIIIとGIを連勝した馬。前に行ければ復活もあり得る。
(-)中日新聞杯も見せ場無くシンガリ負け。典型的な燃え尽き症候群。

【-】フリームファクシ

(+)チャレンジCは差し決着で度外視。掛かるので距離短縮は歓迎。
(-)道中行きたがるのが問題。突っ込み過ぎて末無くすパターン懸念。

【-】アヴェラーレ

(+)スワンSは4角外を回すと負け馬場で外通る。巻き返し余地大きい。
(-)この枠では再び外を通らされる可能性大。道中の位置取りがカギ。


結論

アルナシームは外回りのワンターンコースに限ると【4・1・0・2】。凡退した2戦は朝日杯FS4着と武庫川S10着だが、前者は自身を除く掲示板に載った4頭がいずれも後にGIを制すほどのハイレベル戦、後者は馬場が渋っての前残り決着。カシオペアSはレースPCI47.9のハイペースを4角5番手から1馬身半抜け、2着ピンハイは次走中日新聞杯でコンマ1秒差の3着。前残りに注意すれば勝てる。

ドーブネは直近2走のレースPCIが57~58と緩く、同型多数のここでは評価に値しないが、中山記念でレースPCI51.3のミドルペースでハナを奪ってヒシイグアスにコンマ2秒差があるので普通に強い可能性がある。何が何でも逃げなければならない馬でもなく、ここは好位追走でOK。ただそれにしても重賞勝ちが無いこの馬に対して58.5kgのトップハンデは見込まれた感が強い。

アンドヴァラナウトは雨が降るとダメ、流れが緩いとダメ。昨年は雨降りor雨上がり馬場(愛知杯、阪神牝馬S、ヴィクトリアマイル)とスローペース(府中牝馬S)でしか走っていない。良馬場かつレースPCI50前後のレースでは2022年府中牝馬S3着、2022年阪神牝馬S2着、秋華賞3着と勝ち負けになっている。人気が浮いている今回は絶好の買い時。

セッションは仲秋SでレースPCI50.8のミドルペースを4角4番手から押し切り勝ち。オール野芝とはいえ1分31秒9の勝ち時計は優秀。キャピタルSはレースPCI58.6のスローペース、レースの上がり3ハロン33秒2で後方追走ではどうしようもなかった。再び坂井騎手とのタッグ、適度に流れてくれそうな今回は前残りに期待したい。

メイショウシンタケは開幕週かつオール野芝という高速前残り馬場の京成杯AHで4角最後方から追い込んで4着。そもそも次走マイルCSで2着に入ったソウルラッシュ相手では無理ゲーだった。関屋記念も内が伸びる馬場で外差しを試みた時点でNG。米子SはレースPCI45.4、戎橋SもレースPCI47.6と前が突っ込む流れが得意でここで求められる適性からは少し外れるが、逃げ馬沢山のここは速いほうに触れることも考えられる。

◎アルナシーム
○ドーブネ
▲アンドヴァラナウト
△セッション、メイショウシンタケ
単勝◎(1点)、馬複◎流し(4点)、3連複◎1頭軸流し(6点)

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