【競馬予想Vol.342】第58回札幌2歳S


今回のテーマ

※函館で行われた2013年を除く。

外枠が絡む

過去10年、7枠より外に入った馬は【5・7・3・21】、単回値54・複回値147で、毎年1頭以上が連対している。

このレースは4コーナーの捲りが非常に有効で、外から追い上げる形になる外枠の馬が来やすい。昨年も4コーナーで外を捲るように上がってきた7枠12番ドゥーラが1着、8枠13番ドゥアイズが2着。3着に入ったダイヤモンドハンズも1枠1番ながら4コーナーは大外捲りだった。なお、7枠より外に入った馬のうち、前走上がり3ハロン最速だった馬は【5・3・1・11】、単回値103・複回値142。

ノーザンファーム生産馬の品評会

過去10年、ノーザンファーム生産馬は【4・3・3・11】、単回値112・複回値115。このうちキャリア1戦馬に限ると【4・1・3・8】、単回値147・複回値115となり、該当馬ベタ買いでプラス。

夏の2歳限定重賞の中で最も距離が長いレースで、翌年のクラシックを見据えた早期デビュー組が集まりやすい。クラシックといえば断然ノーザンファーム生産馬。今のうちに品定めしておきたい。


トラックバイアス分析・展開予想

  • 今週は金曜にごく弱い雨が降った以外は好天。月曜に芝刈り、水曜に散水を実施。含水率は4コーナー13.0%、ゴール前12.6%、金曜朝時点のクッション値は8.6。土曜は雨が上がって晴れ予報。

  • 先週日曜は雨が降っていたとはいえ内を空けての競馬で、内は明らかに伸びていなかった。今週は開催最終週ということからしてもコース取りとしては外がベター。但し直線に向いて後ろからでは間に合わない。4角外前に取り付けそうな馬に注目したい。

  • ペース想定:平均(1,000M通過61秒台)

  • 10頭立てと少頭数ながら逃げ切り経験馬が4頭いるメンバー構成。いずれも何が何でも行くという感じではないが、セットアップかパワーホールがダッシュを決めて前で競合。馬場や展開的には4角外前からの差しが本線。内からのショートカットも有効だが、内から伸びて来れるかは微妙。


全頭分析

【-】グランルーチェ

(+)好位の外に付け、直線ノーステッキで独走。悪路の内突いて一発。
(-)パサパサの砂に加えてスローで時計冴えず。連闘で芝使いは不安。

【-】カイコウ

(+)クローバー賞はスタート決めて前付け、直線内を通って2着好走。
(-)やや行きたがる感じで距離延長不安。稍重とはいえ時計も平凡。

【-】マーゴットソラーレ

(+)好スタートから内枠利してハナ、4角後続引き付け内で粘り勝ち。
(-)時計面は問題無いもののここで内を使った競馬が出来るのか疑問。

【○】セットアップ

(+)デビュー戦は無理ゲー。前走は外枠から楽にハナ奪って逃げ切る。
(-)目一杯追って時計は出たが2着馬に詰められる。一団の展開で不安。

【-】トレミニョン

(+)道中好位に付け、4角と直線で馬群捌いて最終的に内から差し切る。
(-)福島開幕週での内突き経験を札幌最終週で活かせるかが疑わしい。

【-】ウールデュボヌール

(+)3角過ぎから始まった3頭併せの真ん中から競り勝つ。根性ある。
(-)超スローとはいえ流石に時計遅過ぎ。中1週で上がり目も怪しい。

【◎】ギャンブルルーム

(+)道中最後方追走から直線ガラ空きの内通って一方的に突き抜ける。
(-)道中流れ緩んで脚溜まる。力要る札幌最終週の馬場合うかどうか。

【△】パワーホール

(+)外枠から楽にハナ奪い、直線で他馬に並ばせず一方的に突き放す。
(-)加速ラップも前で楽をさせてもらった裏返し。今回同型多く微妙。

【▲】ガイアメンテ

(+)4角までに前を視界に収め、直線何もせず勝利。まだ全力ではない。
(-)大物感漂うが全力で追ったらサッパリ伸びないというオチが怖い。

【△】ロジルーラー

(+)デビュー戦は出負け、前走は4角外を回して内の争いを差し切る。
(-)前走は一旦抜け出しながら後続に激しく詰められる。上積み疑問。


結論

ギャンブルルームは他の馬がこぞって外を通す中で唯一内を通って突き抜け。レースの上がり3ハロン34秒2に対して自身は33秒7、2位が2着ブルーミンデザインの34秒8で使った脚はダントツ。残り100Mぐらいまでしっかり鞭を入れて、残り100Mは流す勝ち方も良かった。外寄りの枠を引いたここは外からの突き抜けに期待したい。

セットアップはデビュー戦で楽逃げ態勢に入りながら、レガレイラにあっさり差されて負け。ただ3着以降は3馬身半以上も離したし、レガレイラからは「化け物」の匂いがするので負けて尚強しという見方が正しいか。前走も2着馬には詰められたが3着以降は更に8馬身離した。今回の枠なら更に逃げ易い。パワーホールら同型との兼ね合いが鍵。

ガイアメンテは4角外前から持ったまま差し。枠はめっちゃ良いところを引いた。ここも前に行かせて自らは3~4番手の外、4コーナーから押っ付けて直線外から伸びてくるだけの簡単なお仕事。しかししっかり追われたことがない馬がガシガシ追われて案外伸びずというのもよくあるパターンで、人気の中心なら疑ってみたい。

パワーホールは4ハロン目からゴールにかけて一貫して速くなる加速ラップでの逃げ切り勝ち。「先頭で脚を溜めて差し切った」と解釈したほうが良いのかもしれない。外枠を引いたことと、横山でも親父に乗り替わる今回は一転して差し向けてきても驚けない。新種牡馬スワーヴリチャードの勢いにもあやかりたいところ。

ロジルーラーは13頭立てで開催の進んだ福島で外を回して差し切り勝ち。あまり真剣に追われなかったのでゴール前でニシノコイゴコロに際どく迫られたが、ここに繋がる勝ち方をしたのに人気が無いので黙って買いたい。デビュー戦を含め、差す競馬を2回やっているのも良い。スタートが少々怪しいので枠入りが最後になる大外枠も良い。

◎ギャンブルルーム
○セットアップ
▲ガイアメンテ
△パワーホール、ロジルーラー
馬複◎流し(4点)、3連複◎1頭軸流し(6点)

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