【競馬予想Vol.183】第17回ヴィクトリアマイル

今回のテーマ

ディープインパクト産駒が活躍中

過去10年、ディープインパクト産駒は【4・5・5・38】、単回値100・複回値89、このうち5歳馬は【3・2・2・12】、単回値257・複回値147と優秀。
ディープインパクト産駒が3着以内に1頭も入らなかったのは出走が2頭に留まった2015年のみ。

時計も上がりも超高速の舞台で行われる一戦で、軽い馬場への適性が高いディープインパクト産駒が結果を残している。ちなみにニアークティック系(クロフネなど)は【2・2・1・18】、単回値72・複回値150、ネイティヴダンサー系(ロードカナロア、キングカメハメハなど)は【1・1・0・24】、単回値5・複回値43。


トラックバイアス分析・展開予想

昨日は午前中に雨が上がって馬場が回復し、京王杯スプリングCは良馬場で行われて勝ち時計は1分20秒2と標準並みの時計が出た。本日7時時点のクッション値は9.2(標準)で、昨日から0.6ポイント良化。良馬場なら遅くても1分32秒台前半の時計が出る高速戦で、今年も同様の速い時計決着が見込まれる。今週からBコース替わりだが、内の伸びがイマイチで外差しが優勢。レシステンシアの出方次第だが、ローザノワールに行かせて番手を選択するかもしれない。緩みがないという観点から平均ペースを想定。ソダシ、レイパパレと人気どころが前に行きそうなだけに展開的には差しが有効。


全頭分析

【-】デアリングタクト

(+)マイルではデビューから3連勝で桜花賞制覇。状態まともなら。
(-)繋靱帯炎明けでいきなり高速マイル戦。ここは様子見が妥当。

【△】ソングライン

(+)過去大敗はいずれも阪神。府中マイルはGIも勝ちかけた得意舞台。
(-)前走快勝もレベル不明で評価不能。今回は間違いなく相手強化。

【-】メイショウミモザ

(+)阪神牝馬Sは内から差し込んで快勝。ハイペース追走も問題無し。
(-)前走は単に内伸びバイアスに乗っただけ。GIはそんなに甘くない。

【-】マジックキャッスル

(+)昨年の3着馬。年明け2戦は昨年と同ローテで今年も一角崩し狙う。
(-)前走も大外枠とはいえ後ろ過ぎ。前が止まってくれないと苦しい。

【◎】ソダシ

(+)桜花賞レコード勝ちで高速決着はお手の物。芝マイルで能力全開。
(-)中距離、ダートと使ってきているだけに追走で戸惑わないか不安。

【-】ディヴィーナ

(+)母は2013・14年の勝ち馬。前付けで安定した立ち回りは魅力十分。
(-)実績はともかく持ち時計が貧弱過ぎる。速攻で置かれて終わり。

【-】レシステンシア

(+)高松宮記念は力の要る馬場での逃げが響く。軽い馬場で立て直し。
(-)番手で運んだ昨年が完敗の内容。今となってはマイルは長い。

【-】クリノプレミアム

(+)福島牝馬Sは先に動いて勝ちに行って惜敗。ここに来て充実一途。
(-)マイルもこなせなくはないが時計勝負になると流石に厳しい。

【-】アブレイズ

(+)マイルではないが東京ワンターンで勝ち鞍あり。好位が取れれば。
(-)他馬に被されると走らない。マイル初出走のここは追走で精一杯。

【-】ローザノワール

(+)ディセンバーSはまんまの居残り。後続牽制なら再度居残りも。
(-)重賞で全く通用せず。高速のマイルGIではどう乗っても出番無し。

【○】ファインルージュ

(+)立ち回り素早く差脚鋭い。速い時計も問題無くマイルなら主役級。
(-)前走は勝ち馬に千切られる。相手が揃うここで差し切りまでは。

【-】ミスニューヨーク

(+)中山牝馬Sは唯一内で食い下がる。位置が取れるようなら面白い。
(-)府中牝馬Sがいかにも物足りない。軽い馬場・東京共に合わない。

【▲】レイパパレ

(+)行きたがる馬で本来2,000Mでも長い。距離短縮で行き脚活かせる。
(-)金鯱賞でレコード決着の2着はあるがマイルの高速決着は未知数。

【-】アカイイト

(+)金鯱賞は好位差しで善戦。器用な立ち回りができるなら通用。
(-)大阪杯で再び構えて届かず。今回の舞台で構えると間に合わない。

【-】アンドヴァラナウト

(+)前々で立ち回る器用さ評価。福永騎手騎乗時はほぼパーフェクト。
(-)前走は完璧に立ち回りながら伏兵相手に惜敗。GIでは荷が重い。

【-】デゼル

(+)阪神牝馬Sはなかなか外に出せず差し損ねる。決め手は十分通用。
(-)阪神牝馬Sを勝って臨んだ昨年も完敗。後ろ過ぎるのがネック。

【-】シャドウディーヴァ

(+)府中牝馬Sは後方から余裕で突き抜け。マイルも無難にこなせる。
(-)一昨年のこのレースで1秒6差の大敗。時計速過ぎるのは良くない。

【△】テルツェット

(+)中山牝馬Sは久々で重ハンデ。マイル重賞も東京も勝ち鞍あり。
(-)昨年のこのレースで1秒4差の大敗。位置取りが後ろだと届かない。


結論

◎ソダシの桜花賞は道中一切緩むところなしの流れを一息で押し切って1分31秒1のレコード勝ち。2,000Mやダートを使わされたが、結局のところ芝のマイルを走らせればこの馬が一番強い。上がりヨーイドンだと劣勢だが、高速ラップを刻み続けての持久戦になりやすいここなら問題無く勝ち負け。

○ファインルージュは距離不適のオークスで沈んだ以外はほぼパーフェクトな戦績。中団から差してこれるし、馬群の捌きも上手い。東京新聞杯は直線に向いて前が塞がるロスがありながら器用に抜け出してきたが、イルーシヴパンサーの異次元の脚に屈して2着。牝馬限定戦なら上位評価が妥当。

▲レイパパレも道中行きたがって仕方なかった馬で、距離短縮は望むところ。レコード決着の金鯱賞を先行して1分57秒6で走れているし、前付けから簡単にはタレない。ただマイルの高速戦で実績を残している馬に対しては挑戦者の立場で、ここでは他が失速するなど他力本願にならざるを得ない。

△ソングラインは桜花賞でメイケイエールにぶつけられて戦意喪失、阪神カップは大外枠で付いて回らされて失速と大敗の原因は明白。シュネルマイスター相手に先に抜け出して勝ちかけたNHKマイルCの内容を見る限り、府中マイルはベストパフォーマンスを発揮できる最適の舞台。但し今回はサウジアラビアの中途半端な距離のレースを勝った後というのが少し引っ掛かる。

△テルツェットは昨年14着といいところが無かったが、スタート直後に外から締められて内に行くしかなくなってポジションを落とし、直線も外伸び馬場を内から追い上げるしかなかったもので度外視しても良いかもしれない。今年は中山牝馬Sで56.5kgを背負ってコンマ2秒差まで詰めての叩き2戦目、包まれる心配の無い大外枠。中団付近に付けられればチャンス。

◎ソダシ
○ファインルージュ
▲レイパパレ
△ソングライン、テルツェット
馬複◎流し(4点)、3連複◎1頭軸流し(6点)

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