【競馬予想Vol.30】第35回フラワーC

桜花賞トライアルが終わった後に行われる3歳牝馬限定重賞。桜花賞とは中2週になるので関連は薄いが、'04年1着ダンスインザムードと'06年1着キストゥヘヴンは次走桜花賞を制し、'05年1着シーザリオと'10年1着オウケンサクラは2着に入った。

このレースの後に取られやすいローテは忘れな賞やフローラS、ミモザ賞といった中距離戦で、どちらかと言えばオークスを見据えた馬が多く集まるレースといえる。ただその一方で桜花賞トライアルの後で層が薄くなる間隙を突くようなメンバーが多く集まる結果…。

2021フラワーC過去10年上位3頭人気・単複配当一覧

荒れる(このところコレばっか言ってるような気がする)。ただアタマまで荒れたのは昨年のアブレイズぐらいで、2~3着に人気薄が絡んで荒れるというケースが多い。'17年はファンディーナが圧倒的な人気を集めた上で圧勝したが、2~3着には人気薄が来て荒れた。過去10年で3連複万馬券は5回あるが、単勝で1,000円以上になったのは2回しかない。

2021フラワーC過去10年前走クラス別成績

過去10年で新馬・未勝利勝ち直後の馬が4勝している一方、前走で重賞を使っていた馬が1勝しかしていない。オープンクラス(厳しい競馬をしてきた)経験があまり役に立っておらず、素質型(これから)の馬を狙い撃ちするスタンスが良さそう。

2021フラワーC過去10年前走距離別成績

冒頭で触れたように桜花賞よりオークス志向の馬が多く集まる性格上、前走で長めの距離を使っていた馬(距離短縮組)の成績が良い。昨年は1着アブレイズ、2着レッドルレーヴ共に2,000Mからの距離短縮だった。

2021フラワーC過去10年脚質別成績

中山芝1,800Mはコーナー4つの小回り中距離戦で、メンバーレベルもそれほど高くないので結果として前付けの馬が勝ち負けしやすい。過去10年で逃げ・先行勢が8勝しているという事実がこれを物語っている。

2021フラワーC過去10年前走4角位置別成績

過去10年、前走で4コーナー3番手以内に付けていた馬が9勝していることからも、軸は単純にこの中から探すのが手っ取り早い。ちなみに1番人気に推されて3着以内に入った7頭は全て前走4コーナー3番手以内に付けていて、4着以下に敗れた3頭のうち2頭は前走4コーナー4番手以降に控えていた。

2021フラワーC過去10年馬体重別成績

過去10年、当日の馬体重が460kgを超えていた馬が8勝を挙げている。中山の芝は東京や阪神の芝に比べて重いので、馬体はあるに越したことはない。

上記をまとめると次の通りとなる。

【1】オープンクラス経験の有無は不問で素質型が通用する
【2】前走で長めの距離を使っていた馬の成績が良い
【3】前走で4コーナー3番手以内に付けていた馬が強い
【4】中山はパワー重視。馬体重460kg以上の中~大型馬が強い

ハナを主張しそうなのはオレンジフィズだが、速くないので他が先手を主張してくることも考えられる。先行勢もエンスージアズム、ルース、アビッグチアなど数えるほどしかいない。明らかに前有利。後ろから行くなら4コーナーで捲る脚は必須。

◎エンスージアズムは負けた2戦がいずれも出遅れ、スタートを出た2戦は前付けからの早め抜け出しで勝利。華奢な馬体で中山で必要とされるパワーに欠ける印象は否めないが、前が手薄なここはスタートさえ決めれば緩い流れに乗って終いしっかりまとめてきそう。

○ルースはサフラン賞で先行してサトノレイナスにコンマ3秒差、前走は今回と同じ舞台で先行押し切り。半兄に中山重賞を2勝したヤマカツエースがいる血統。今回は後ろから行く馬が多く、前に行けるメリットを最大限に活かせる。乗り替わりと使い過ぎなのが気になるので一枚割り引く。

▲ユーバーレーベンは新馬戦が不良馬場で早め進出での勝利、札幌2歳Sも早めスパートでソダシにクビ差。但し前走はマイルGIで追い込む競馬をしていて逆に評価下げ。このレースは人気の差し馬が飛ぶことで荒れる傾向がみられるので、鞍上を含め半信半疑。

△オレンジフィズは久々のマイル重賞でハナを奪えるぐらいなので、ここでハナを奪うことは容易い。中山と親和性の高い福島で逃げ切っているし、小回りコースで単騎で行けそうなここは当然マークが必要。というか、今回はこの馬でも勝ち負けになりそうなぐらい前が手薄。

△イズンシーラブリーは新馬・未勝利と中山で前残り決着に抗う差しを披露。全姉にこのレース2着のトーセンブレスがいる血統で、東京より中山で小回りの利く差脚を活かすタイプか。今回は前が緩いので外を回し過ぎないよう乗ってもらいたい。

△レーヴドゥラプレリは前々走で先行してアカイトリノムスメの2着、前走は出遅れて後方からの競馬になるも3コーナーからスパートして直線大外から差し切り。一瞬のキレは無いが息の長い脚を使う。スタートを決めて内ピタ先行なら面白い。

◎エンスージアズム
○ルース
▲ユーバーレーベン
△オレンジフィズ、イズンシーラブリー、レーヴドゥラプレリ
馬複◎流し(5点)、3連複F◎○-◎○▲-◎○▲△△△(10点)

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