【競馬予想Vol.332】第71回北海道新聞杯クイーンS


今回のテーマ

※函館で行われた2013年・2021年を除く。

2枠より内に入った馬がアツい

過去10年、2枠より内に入った馬は【5・2・4・5】、単回値493・複回値246とベタ買いで大幅プラス。

開幕直後に行われるレースだけあって、外を回すよりも内を立ち回った馬が優勢。2016年1着マコトブリジャール(9番人気)、2020年1着レッドアネモス(11番人気)など、内枠を活かした内突きが有効。包まれるリスクはあるが捌ければチャンス。


トラックバイアス分析・展開予想

  • 今週は火曜に弱い雨が降った以外は概ね晴れ。日・月・木・金曜に散水を実施。含水率は4コーナー12.0%、ゴール前11.6%、日曜朝時点のクッション値は7.3。

  • 札幌は先週から開幕。やたらと時計が速く、先週は1,200Mで1分7秒から8秒前半の好時計が連発。土曜も2,000M(3歳以上1勝C)で1分59秒4と、単純比較で2021年札幌記念(1分59秒5、勝ち馬ソダシ)よりも速い時計が出た。開幕週にありがちな前残りは少なく、外差しや内突きなど決まり手は多彩。馬場はフラットで持ち時計重視。

  • ペース想定:やや速い(1,000M通過58秒後半~59秒前半)

  • ウインピクシスが内枠を利してハナ。グランスラムアスクも簡単には譲らず、この2頭がレースを主導。コスタボニータとライトクオンタムも内枠を活かして好位付け。後ろからしか行けない馬も多く、隊列は縦長を想定。どちらかというと前が恵まれそうな感じ。時計が速く真後ろからだとしんどく、中団より前がベスト。


全頭分析

【○】コスタボニータ

(+)内枠は阪神牝馬Sで3着。中9週以上の休み明けは4戦3勝2着1回。
(-)メイSは好位を立ち回りながら完敗。内枠でどこまでやれるか。

【-】ウインピクシス

(+)ここ2戦外枠でしんどい競馬。今回内枠引きマイペース逃げ警戒。
(-)並ばれるとひとたまりもない。捲り気味に来られると苦しい。

【-】ライトクオンタム

(+)逃げの手に出たオークスはガス欠。内で脚溜める競馬で巻き返し。
(-)シンザン記念は少頭数かつ低レベル。小柄で揉まれ弱いのも難点。

【△】ルビーカサブランカ

(+)チャレンジCに続き函館記念も内を掬って2着。内枠と相性良い。
(-)昨年は差し届かず4着。2,000Mと比べて1,800Mでは信頼性落ちる。

【-】サトノセシル

(+)一昨年の札幌、昨年の函館施行共に2着。洋芝での捲り性能高い。
(-)中間に脚部不安発症。上位クラスの騎乗経験乏しい鞍上も不安。

【-】ローゼライト

(+)シドニーTは56kg背負って前付けで完勝。函館記念は展開向かず。
(-)速い時計出る今の札幌の馬場がどうか。中1週のローテも疑問。

【△】ドゥーラ

(+)札幌デビューで本コース2勝。オークス3着で51kgと斤量恵まれる。
(-)札幌2歳S勝ちも時計平凡。スタート・行き脚共に悪く後追い懸念。

【-】キタウイング

(+)桜花賞は後ろからでは無理、オークスは距離。差し展開で浮上。
(-)行き脚皆無で後ろからの競馬。愚直な外回しでは間に合わない。

【-】グランスラムアスク

(+)ハナ奪って4勝、直近2連勝中。内はさほど速くなくハナ可能。
(-)勝ち鞍は全て左回りのワンターン。右回り周回コースでどうか。

【-】イズジョーノキセキ

(+)1,800Mに特化して強い。格下げ戦のここは前に行ければ面白い。
(-)実績上位も57kgの足枷で相殺。動きたい時に動けない懸念あり。

【◎】ジネストラ

(+)マイルとはいえ重賞級と接戦評価。前走より一段前で勝ち負け。
(-)距離実績無く脚溜める必要あり。外枠だけに距離ロス克服が課題。

【-】ミスニューヨーク

(+)中山マイル重賞連覇の実績持ち。捲り上げ可能なだけにここでも。
(-)56kgを背負ったここ3戦がサッパリ。カンカン泣きの傾向あり。

【-】ビジン

(+)マーメイドSはハイペースで勝負に出て失速。立ち回りは上手い。
(-)勝ち鞍はダートと重馬場の長距離戦。時計速い今の馬場がどうか。

【▲】トーセンローリエ

(+)春菜賞は古馬と遜色無い好時計。ハイペース追走も可能で妙味。
(-)桜花賞は枠が厳しかったにしても負け過ぎ。距離不安も拭えず。


結論

ジネストラは自身を除く9着までが4角6番手以降に付けていた馬で占めた昨秋の秋風Sでハナを奪って4着。時計はマイルで1分32秒1、これはジネストラがマークしたスピードと置き換えられる。また昨年の札幌芝1,500Mで1分27秒8をマークしているが、これは昨年の札幌芝1,500Mにおける最速で、21レースの中で唯一1分28秒を切った。距離不安があるものの、好位付けから軽く捲れば突き抜けるのでは。

コスタボニータは休み明けが【3・1・0・0】となる鉄砲駆けスキル持ち。大敗した秋風Sや前走はいずれも叩き3戦目。阪神牝馬Sは叩き2戦目だったが「内枠だったから来た」以外に説明が付かないほどの内枠ゲーだった。今回も内ピタが威力を発揮するインチキゲー。枠の利で3番手をキープして直線抜け出すだけでOK。

トーセンローリエが勝った春菜賞は1,000M通過が56秒7、勝ち時計1分20秒9はその前週に行われたオープンクラスのクロッカスSよりもコンマ2秒速かった。桜花賞も結果はどうあれ大外枠から先行できるほどのスピードがある。3歳馬は斤量面で恵まれるが、その恩恵が最大限に活かせるのはダッシュに一役買う先行馬。3番手辺りでシレっと付いて行っての出し抜きに期待。

ルビーカサブランカは昨冬の超高速の阪神で行われたチャレンジCで1分57秒8の2着がある。昨年のこのレースは12番枠から外を回して4着だったが着差は僅かコンマ1秒。今年は内枠を引いて得意の内捲りシチュエーション。中1週続きで使い倒す意味がよく分からないが、わざわざ吉田騎手を降ろしてルメールさん確保なら買わないという選択肢は無い。

ドゥーラは阪神JFで出遅れたり、桜花賞やオークスでも後ろに置かれたように追走懸念があるし、今の速い時計が合うかが疑わしい。しかし札幌で好位捲りを決めているという事実は看過できないので非常に心苦しいが抑えに入れる。戒めになるかもしれないので一応書き残しておくが、オークスで無視しておいてここで買って「外した」らスーパー恥ずかしい。

◎ジネストラ
○コスタボニータ
▲トーセンローリエ
△ルビーカサブランカ、ドゥーラ
馬複5頭ボックス(10点)、3連複◎1頭軸流し(6点)

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