【競馬予想Vol.230】第25回富士S

今回のテーマ

差し不発系の人気薄を狙え

過去10年の連対馬20頭のうち14頭は4コーナー5番手以降、7頭が10番手以降から差してきており、後方待機が極めて有効。

2020年3着ケイアイノーテック(6番人気・前走4コーナー12番手4着)、2021年2着サトノウィザード(9番人気・前走4コーナー15番手1着)、同3着タイムトゥヘヴン(10番人気・前走4コーナー8番手14着)など、前走で差しを試みていた馬が穴を開けやすい。


トラックバイアス分析・展開予想

今週は前半に弱い雨が降ったもののお湿り程度で馬場に与えた影響は軽微。土曜朝時点のクッション値は9.0。先週の段階で内の芝が剥がれてきており、そろそろ外差しのフェーズに入りつつある。先週日曜の既勝馬クラスは外から差してきた馬が勝っていた。ただ今回はノルカソルカとアルサトワの競合はあるもののハイペースは考えにくく、人気どころは総じて後ろからの馬ということで、ある程度前々で競馬を進める馬に向きそうな流れ。


全頭分析

【-】エアロロノア

(+)安田記念は大外から差し迫ってコンマ2秒差。末脚だけならGI級。
(-)後ろから行って届かずの繰り返し。内を突くなどの工夫が欲しい。

【△】タイムトゥヘヴン

(+)前走は内から行きそびれ4角外が壁。直線進路確保で即巻き返し。
(-)昨年3着も含め外差しばかり。自分の形に持って行けないと脆い。

【-→×】ノルカソルカ

(+)前走は中山マイルの大外で不完全燃焼。今回は内枠で競馬し易い。
(-)東京で逃げ打った2戦はいずれもスロー。直線長いここは厳しい。

【-】ルフトシュトローム

(+)前走は内前TBで後ろからでは出番無し。東京で差し脚活かせる。
(-)去勢したもののレース振りに変化みられず。上昇気配も窺えない。

【△】ピースワンパラディ

(+)東京マイルは好時計で2戦2勝。関屋記念で久々を使ってここ勝負。
(-)叩き2戦目でも相手は一気に強くなる。むしろ二走ボケが怖い。

【-→×】ダイワキャグニー

(+)明け8歳で京都金杯2着と衰え知らず。今回は前手薄で居残り注意。
(-)前を交わしに行く脚は無い。後ろから一気に来られると厳しい。

【-→×】アルサトワ

(+)前走はマイペースから堂々押し切る。後ろ牽制し合えば居残りも。
(-)一息に逃げた新潟大賞典は沈没。今回はノルカソルカの存在厄介。

【-】アオイクレアトール

(+)東京マイルは【3・3・2・1】。前々で速い時計の勝利あり侮れず。
(-)東京マイルで唯一凡退したのは東京新聞杯。重賞では荷が重い。

【-】レインボーフラッグ

(+)中京記念コンマ5秒差、京成杯AHコンマ4秒差。紛れて3着なら。
(-)別定GIIでは出番が回ってこなくて当然。今回も無事完走が目標。

【◎】セリフォス

(+)安田記念は外を回し続けて古馬と僅差。位置取り修正で勝ち負け。
(-)行き脚はそれほど速くない。必要以上に構えてまた届かず懸念。

【-】リレーションシップ

(+)阪急杯4着、京王杯SC6着とそこそこ善戦。無欲の差し込みが怖い。
(-)ベストは1,400Mのハイペース差し展開。マイルだと間延びする。

【-】ラウダシオン

(+)今年も京王杯SCでコンマ3秒差と悪くない。ダートカマシで一変。
(-)路線選択から迷走ぶり窺える。現状前に行けるが踏ん張れない。

【-】ソウルラッシュ

(+)前走は直線行くところ全てが壁。進路を確保出来れば突き抜け。
(-)連勝中は湿った馬場。軽い芝のここで他を圧倒できるとは思えず。

【○】ダノンスコーピオン

(+)高速マイルを差して連勝。久々も追い切り動いており問題無し。
(-)流れ緩んだ共同通信杯は凡退。対セリフォスで2kg差はしんどい。

【-】ピースオブエイト

(+)小倉記念は4角自ら動いて善戦。距離短縮ワンターンで更に上昇。
(-)距離はともかく速い時計に不安あり。ここは付いて回るだけか。

【▲】スマートリアン

(+)前走は最内から成り行き上大外回し。最初から外差し一本で妙味。
(-)OP入り後は勝ち切れない。大外枠で距離ロス被る状況は変わらず。


結論

セリフォスはNHKマイルCが年明けぶっつけ使い、内を綺麗に立ち回ったところ併せる馬がなく、外から一気に来られて負け。安田記念は後方に下げて3~4コーナーで大外を立ち回った分詰め損ねての負け。ここは位置取り修正で普通に勝ち負け。富士Sはグレード別定戦で、年明け重賞未勝利のお陰で54kgで出られるのは大きい。

ダノンスコーピオンは9月29日から坂路入りして3週連続で速い時計をマークしていて、叩き台で出てきた割に仕上がりが良い。朝日杯フューチュリティSで先着を許したセリフォスと2kg差がある分相対的に割り引くが、前過ぎず後ろ過ぎずの位置から普通に差し込んできそうではある。NHKマイルCは18頭立ての大外枠からの勝利で、今回の枠も良い。

スマートリアンは安土城Sが好位で競馬を進めながら直線で前が塞がりまくって負け、CBC賞とオパールSは4コーナーで外を回し過ぎて届かず。特にオパールSは1番枠から大外を回す謎ムーブ。今回はルメール騎手に超絶鞍上強化。今回も大外枠で外を通らされそうなのがマイナスだが、差して届かずの人気薄が穴を開けるトレンドからしても注意しておきたい。

ピースワンパラディは関屋記念が前年の京都金杯以来1年7か月ぶりの実戦で前々に付けてコンマ4秒差。前走を除けばマイルでは7戦7連対のパーフェクト、東京マイルは一昨年のキャピタルSを戸崎騎手騎乗で勝つなど2戦2勝。前々で速い脚が使えるのも良い。3歳の上位人気2頭は強いが、二走ボケが無ければ案外良い線行くのでは。

タイムトゥヘヴンはスタートでたまにやらかすのが玉に瑕だが、外差しシチュエーションを築けると強い。エプソムCも当然期待したが、馬場が重くなった上に4コーナーでハッピーアワーに蓋をされて進出が遅れて届かなかった。今回も内枠を引いてしまったが、一旦下げてでも外に持ち出せば巻き返せるはず。

※追記【10/22 14:00】
前が残りそうな気がしてきたので、×ノルカソルカ、×アルサトワ、×ダイワキャグニーを追加し、3連複◎○2頭軸流しに変更。

◎セリフォス
○ダノンスコーピオン
▲スマートリアン
△ピースワンパラディ、タイムトゥヘヴン
×ノルカソルカ、アルサトワ、ダイワキャグニー
3連複◎○2頭軸流し(6点)

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