【競馬予想Vol.155】第40回ローレル競馬場賞中山牝馬S

今回のテーマ

前走重賞勝ち馬を過信するな

過去10年、前走で重賞を勝っていた馬は【0・1・0・7】、単回値0・複回値18。このうちターコイズS勝ち馬は【0・1・0・2】、単回値0・複回値75、愛知杯勝ち馬は3頭が出走して全滅。

重賞を勝つ位強いはずなのに、このレースでは前走重賞勝ち馬がよくコケる。重賞を勝った反動、ということなのだろうか。荒れるレースでもあり、中心視は避けたい。ちなみに前走重賞で2~4着だった馬は【4・4・4・20】、単回値111・複回値108で現在4年連続連対中。

ネイティヴダンサー系種牡馬の激走に注意

過去10年、ネイティヴダンサー系種牡馬(キングカメハメハ、ルーラーシップ、ローズキングダム、モンテロッソ、アグネスデジタルなど)の産駒は【3・4・3・12】、単回値180・複回値317。

ネイティヴダンサー系種牡馬の産駒で5歳以下の馬は【3・4・1・5】、単回値306・複回値343と半数以上が連に絡む大活躍をみせている。該当馬は思考停止で買い。


トラックバイアス分析・展開予想

直線走路は概ねフラットだが、3コーナーから4コーナーにかけて土埃が舞うなど内側の傷みが目立ってきた。この中間は降雨無し、水曜に芝刈り、水曜と木曜に散水を実施。土曜7時時点のクッション値は先週土日とほぼ同じ9.8(標準)。終始内ピタだと3~4コーナーでスタミナが削られそう。初ブリンカーのロザムールに直近5走全てハナのローザノワール、シャムロックヒルにスマイルカナと前に行きたい馬が揃ったものの、最内のロザムールがラチを頼りにハナは譲らず、外からローザノワールらが付いていく形。ロザムール主導の流れで平均ぺース。4コーナーで前がゴチャつきそうで、後方待機や外枠勢は外に飛ばされそう。前で流れに乗った者勝ちか。


全頭分析

【-】ロザムール

(+)昨年ハナ奪って2着に粘り込む。初ブリンカーでここも逃げ一択。
(-)昨年は馬場悪かった上に単騎逃げ。今回同型多数で展開利薄い。

【-】シングフォーユー

(+)常総Sは内を捌いて快勝。戸崎騎手に再度スイッチで再現狙う。
(-)ようやく自己条件を脱したばかり。過度の期待は掛けられない。

【▲】ミスニューヨーク

(+)ターコイズSは大外から一気に貫く。今回のコースは2戦2勝。
(-)前走の乗り方は再現性乏しい。構え過ぎると取りこぼしも。

【○】ドナアトラエンテ

(+)東京新聞杯は勝ちに行って差される。前付けで一矢報いるか。
(-)このところ行きっぷりが今一つ。ここも後ろからだと厳しい。

【-】ジュランビル

(+)差し追い込み決着のターコイズSで先行して5着。前付けで渋太い。
(-)マイルでさえ微妙なところへ距離延長。粘れても押し切りは疑問。

【△】クールキャット

(+)愛知杯は内を通って追い上げる。叩き2戦目、太目解消で一発も。
(-)行き脚は今一つ。捌きは良いが好位に付けられないとしんどい。

【-】シャムロックヒル

(+)中山金杯は牡馬相手にハナ奪って善戦。番手の競馬もこなす。
(-)マーメイドSは単騎で軽ハンデの賜物。今回そこまで恵まれない。

【◎】ゴルトベルク

(+)レインボーSで同コース勝ち。前走は4コーナー外回し&落鉄。
(-)上位クラスでの経験乏しい。更に相手強化のここは苦しいか。

【-】テルツェット

(+)中山は安定して走る。距離短縮かつ格落ち戦のここ与し易い。
(-)スタート不安定で行き脚も鈍い。後手踏まされて届かず懸念。

【-】ローザノワール

(+)ディセンバーSは終始内ピタで楽勝。同一コースでもう一丁。
(-)相手揃う重賞で力不足露呈。今回同型多数なのも気になる。

【△】ルビーカサブランカ

(+)オリオンSは外から楽抜け、愛知杯は内突き快勝。充実一途。
(-)前走は軽ハンデかつ直線見事に内が開く。中山替わり微妙。

【-】スマイルカナ

(+)行き脚健在でここも先手取れる。内ピタ先行で粘り込み図る。
(-)このところ直線に向いてから失速してばかり。精神的な問題?

【-】スライリー

(+)フローラSは前付け、秋華賞は追込みで善戦。意外性あり不気味。
(-)菜の花賞にしても辛勝。善戦止まりで嵌っても掲示板までか。

【-】アブレイズ

(+)同コースのフラワー勝ちあり。昨年からメイS勝ちを上積み。
(-)このところ後ろからの競馬ばかり。差し込みでは善戦止まり。

【-】フェアリーポルカ

(+)一昨年の覇者で昨年も3着。中山における4コーナー外前巧者。
(-)2年近く勝ち星から遠ざかる。この枠からだと外を回らされそう。

【-】クリノプレミアム

(+)京都金杯で差して善戦。前走は何故か直線で全く追わず度外視可。
(-)差しても先行しても足りない。昨秋から使い詰めで余力も心配。


結論

ネイティヴダンサー系種牡馬の産駒で5歳以下の馬は3頭。このうち2頭は前走で重賞を勝っている。ということで◎ゴルトベルクを狙う。ディセンバーSはスローの内前決着で外を回した分届かず。すぐ前にいたウインアグライアが壁、直線でも前でフラつかれた。じっくり追い出して勝ったレインボーSの内容を見る限り、ハンデ53kgなら十分勝ち負けになる。

○ドナアトラエンテは昨年のこのレースで1番人気に推されて9着。不良馬場で前に付いていく競馬をしたらそりゃ飛ぶわって話。昨年からの上積みは福島牝馬S2着、府中牝馬S4着、東京新聞杯5着。前走は完全差し込み決着で先に動いたところを差された。今回は行く馬が揃っているし、前走マイル戦を使った経験が活かせそう。

▲ミスニューヨークは後方一気タイプにしては珍しく小回りコースを器用にこなす。ターコイズSも内枠から後方外を回して突っ込んできた。ただターコイズSは短距離馬イベリスの逃げで、今回行く馬が揃ったとはいえそこまでの激流にはならない。後方一気というより捲り上げの脚に期待したい。

△クールキャットは愛知杯で内からグイグイ伸びてきて6着。2,000Mの重賞を勝っているとはいえ微妙に長く感じた。太目を叩いて2戦目、距離短縮のペースアップが嵌りそうな予感。△ルビーカサブランカは内前馬場のイン突きが嵌った愛知杯よりも3コーナー過ぎから動いて外から余裕で差し切ったオリオンSの内容を評価。スローの競馬ばかり使っていて、距離短縮のペースアップの競馬でどこまでやれるかが焦点。

◎ゴルトベルク
○ドナアトラエンテ
▲ミスニューヨーク
△クールキャット、ルビーカサブランカ
馬複◎流し(4点)、3連複◎1頭軸流し(6点)

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