【競馬予想Vol.235】第58回京王杯2歳S

今回のテーマ

上がり3ハロン2位以上実績に注目

過去10年で3着以内に入った30頭のうち、このレースまでに上がり3ハロン2位以内の経験が無かったのは2012年1着エーシントップ、2018年1着ファンタジストの2頭のみ。ちなみにこの2頭は2戦2勝だった。

2014年1着セカンドテーブル(11番人気)、2020年2着ロードマックス(9番人気)、2021年1着キングエルメス(8番人気)はいずれもデビュー戦で上がり3ハロン最速をマークし、次走で凡退した後のここで激走した。

キャリア浅の素質型が活躍する

過去10年、キャリア2戦以内馬は【8・6・4・42】、単回値153・複回値105とベタ買いで大幅プラス。キャリア3戦馬は【2・4・5・31】、単回値11・複回値60、キャリア4戦以上馬は【0・0・1・31】、単回値0・複回値5。

新馬戦を勝っただけのキャリア1戦馬は2013年カラダレジェンド(連闘で制しており、デビューから7日で重賞制覇)、2015年ボールライトニングが勝っており、昨年もトウシンマカオが2着と好走した。ちなみに昨年は3頭しかいなかったキャリア2戦馬がワンツースリーを決めている。キャリアを重ねた馬が来ないというより、キャリアの浅い素質型がより走る。


トラックバイアス分析・展開予想

先週に引き続き今週も好天に恵まれ、月曜から木曜にかけて連日散水を実施。金曜朝時点のクッション値は9.2。先週日曜の芝は上がり3ハロン最速をマークした馬が【5・2・0・0】という上がり至上主義の軽い馬場で、基本的にこれを踏襲しそう。馬場の内が傷み始めているが、外差しに振れているような感じはしない。今回は前走逃げ経験馬が複数いて、ペースはそれなりに上がりそう。持ち時計・ハイペース追走経験を重視しつつ、速い上がりの脚を持つ馬に焦点を当てたい。


全頭分析

【-】デイドリームビーチ

(+)大外枠から終始外を通り、4角で大外をぶん回して差し切る。
(-)ハイペースで前が止まったところを差しただけ。行き脚も緩い。

【-】アンタノバラード

(+)前走前付けから溜めて差す競馬で勝利。長い直線が合いそう。
(-)今回更に距離短縮。速い馬集結のここで脚を溜められるか疑問。

【-】サイモンオリーブ

(+)前走内ピタでしっかり残す。デビュー戦も前付けで見せ場十分。
(-)揉まれる競馬は未経験。並んで差し返す競馬ができるかどうか。

【△】ペースセッティング

(+)前走の勝ち時計は当日の小倉2歳Sを上回る。折り合い問題無し。
(-)デビュー戦は出遅れて追走一手。今回直線長い東京かつ距離延長。

【-】ミスヨコハマ

(+)すずらん賞は内から一旦抜け出すも惜敗。勝ちに行く姿勢評価。
(-)ここ2戦は差す競馬もパンチ不足。速い時計出る馬場では微妙。

【-】マーブルマカロン

(+)ロケットスタート決めて快勝。スタート直後の芝の走り問題無し。
(-)前走は単調な前残り展開。今回は周りも距離も馬場も全て変わる。

【▲】フロムダスク

(+)デビュー戦は直線先頭から競って勝利。前走は出遅れで参考外。
(-)前に行くだけなら他に沢山いる。リズム良く走れるかどうか。

【-】ミシェラドラータ

(+)前走は前残り展開で後ろ過ぎて出番無し。使った脚は悪くない。
(-)オープンクラス転戦も一向に結果出ず。前に行けても厳しい。

【-】エナジーチャイム

(+)先頭で脚を溜め、差してきた相手に抜かせず。スタートも速い。
(-)内で楽出来たのも事実。既勝馬相手に同じ競馬できるかどうか。

【-】オオバンブルマイ

(+)楽に前付けして直線最内から抜け出す。勝ち方は申し分無し。
(-)前走は見習い騎手減量の恩恵あり。鞍上強化でもしんどい。

【-】シェーンプリマー

(+)今回と同舞台で好スタート好ダッシュから後続に影踏まさず。
(-)スローの行った行った決着。今回はそこまで展開恵まれない。

【-】ブーケファロス

(+)ダリア賞は4角前詰まりながら3着。今回距離短縮で巻き返す。
(-)前走大逃げ展開とはいえ直線追って伸びず不満。力が足りない。

【-】アスクドリームモア

(+)行き脚良く好位が取れる。外から揉まれず行ければ見せ場作る。
(-)前走勝ちパターンの4角外前から踏ん張れず。力不足は否めない。

【○】ヤクシマ

(+)ききょうSは終始外を通らされた上に脚余す。東京は合いそう。
(-)新馬戦は出負け。外差しの競馬しかしたことがなく加速も鈍い。

【△】ノーブルラン

(+)道中馬群に入れ、4角外に持ち出し差し切り。使う毎に良化。
(-)スタートで若干置かれ気味。スパートしてからの反応も鈍い。

【-】スピードオブライト

(+)外枠から行き切って直線半ばで抜け出す。速さはここでも通用。
(-)ラストで外差し勢に迫られる。距離延長のここは捕まりそう。

【-】ロッソランパンテ

(+)デビュー戦で同コース勝利。伸びない内を通った前走は度外視。
(-)デビュー戦以降は3戦して完敗の内容ばかり。上積み感じない。

【◎】ロンドンプラン

(+)小倉2歳Sは大出遅れから4角大外ぶん回しで差し切る。能力高い。
(-)ハイペースで前が止まったところを差しただけの感あり過信禁物。


結論

ロンドンプランの小倉2歳Sはハイペースで前が止まったところを差しただけのことで、小回り小倉から大箱の府中に替わって再現性に乏しく、いかにも危険な人気馬っぽいのだが、上がり3ハロン33秒1というのが看過できない。次点が3着シルフィードレーヴの34秒2で、フロックにしてもキレ過ぎ。本当に強い馬なのか、はたまた一発屋なのかはここで判断したい。

ヤクシマのデビュー戦は加速ラップを外から突き抜け。ききょうSは内前の牝馬2頭に追い付けずに負けたが、ゴールを過ぎてからもまだ加速している感じがあり消化不良だった。ハイペースで上がり3ハロン最速をマークした後で、ここは展開もコースも向きそう。

フロムダスクのデビュー戦は直線で競り合っての勝利。上がり3ハロン最速をマークしての押し切りで、一介の逃げ馬ということでもなさそう。カンナSは内枠から出遅れて付いて回るだけの内容で度外視が妥当。ここ2戦は重馬場で、軽い馬場のここでスピード全開のシーンも想定しておく。

ペースセッティングのデビュー戦は出負けして追い上げる競馬で2着。小倉の未勝利戦はスタートを決めてマイペース逃げ。勝ち時計1分7秒9は同日に行われた小倉2歳S(1分8秒1)を上回った。但し東京で同じ競馬をして残せるのかというのは疑問。

ノーブルランは今回と同舞台のデビュー戦で3着。2着ロードディフィートと4着ドンデンガエシも後に勝ち上がる中で上がり3ハロン最速をマーク。前走は差す競馬に戻して3馬身差の快勝。追ってからややモタつくところがあるが、それを補うだけの末脚があるので期待したい。

◎ロンドンプラン
○ヤクシマ
▲フロムダスク
△ペースセッティング、ノーブルラン
馬複◎流し(4点)、3連複◎1頭軸流し(6点)

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