【競馬予想Vol.98】第72回毎日王冠

天皇賞秋を見据えた一戦。夏を静養に充てた実績馬と、夏に力を付けてきた馬との対戦。どちらが優勢なのかはある程度ハッキリしている。

2021毎日王冠過去10年前走レース別成績

過去10年における前走レース別成績(サンプル数2以上)を見ると、エプソムCやダービー、安田記念といった春の東京開催から間隔を空けている馬が優勢で、これら3レースのうちいずれかのレースを経由した馬が6年連続で連対している。中8週以内、つまり夏の間に走っていた馬は延べ29頭が出走して【1・3・2・23】、2014年にワンツーを決めた以外は低調。

2021毎日王冠過去10年前走安田記念着順別成績

過去10年において安田記念を勝って直行してきた馬は2011年リアルインパクト2着、2012年ストロングリターン7着、2016年ロゴタイプ8着、2017年サトノアラジン2着、2019年インディチャンプ3着と5頭が全敗。グレード制導入後の1984年以降でも【0・4・1・4】、あのウオッカですら2年連続で安田記念勝ちからここで2着に敗れている。今年のダノンキングリーは果たして。

2021毎日王冠過去10年ラップタイム一覧

開幕週に行われるレースらしく、定期的に逃げ馬が残っている。過去10年で完全差し決着になったのは道中でラップが緩んだ2016年と2017年ぐらいで、一貫した流れだと前に付けた馬が勝ち負けしている。逃げ馬の有無と性格を見極めたい。

安田記念でハナを奪ったダイワキャグニーとトーラスジェミニが共に出走。今回もダイワキャグニーがハナに立ちそう。トーラスジェミニが2番手で後続を離し気味に行き、最内からシュネルマイスターが早めの競馬でこれらに対処。ダノンキングリーも中団より前で早めの競馬を選択。全体的に後ろから行く馬が多く、縦長の隊列が想定されるため前残りに警戒したい。

【◎】シュネルマイスター
NHKマイルCと安田記念は外枠から差し構えたが、今回は距離延長の内枠で前付け濃厚。前が手薄なメンバー構成で自在性が活かせそう。

【-】サンレイポケット
昨年のこのレースは湿った馬場で差して3着。ある程度流れたほうが差せるタイプで、逃げ馬不在の今回は脚を余しそう。

【-】ラストドラフト
過去2回の半年振りの休み明けはいずれも凡退で、次走重賞で2着。開幕週の馬場に不安があるし、普通に考えればここは叩き台。

【-】マイネルファンロン
新潟大賞典は出遅れたことで腹を括って後方待機から外差しに向けて快勝。言うなれば偶然の産物でアテにならない。

【△】ポタジェ
エンジンの掛かりが遅く、スッと反応しないのがネック。前付けは可能で、直線早めの追い出しで対処してもらいたい。

【-】カデナ
毎回後ろから行って届かず。勝ち負けに及ばないことが殆どで、展開のアシストが無いと善戦止まり。前が手薄な今回は出番無し。

【○】ダノンキングリー
1,800Mは共同通信杯、一昨年の毎日王冠、中山記念と重賞3戦3勝の得意条件。安田記念を制した後で人気再沸騰でも中心視せざるを得ない。

【▲】ダイワキャグニー
東京芝1,800M【5・1・0・3】のマイスター。昨年は前付けから2着。今回も得意舞台で気分良く行かせてもらえそう。56kgで出られるのも大きい。

【△】ヴェロックス
前走は台風の影響で輸送に時間を要した影響があった模様。東京では力通り走っており、前付けできるなら通用しなくもない。

【-】ケイデンスコール
中山記念(2着)、マイラーズC(1着)はいずれも突っ込んだ流れで、上がりの脚を問われた安田記念は凡退。今回も後者の流れが濃厚で割引。

【-】カイザーミノル
ブリンカー装着後は立ち回り安定。1,800Mもこなせなくはないが、短いところを中心に使われてきているだけに前々の競馬だとダレそう。

【-】ヴァンドギャルド
東京新聞杯は高速決着と57kgが微妙に響いたか。半年振りの実戦で開幕週、57kgと条件的には好走を期待し辛い。

【△】トーラスジェミニ
札幌記念はソダシに早めに来られて沈没。展開が恵まれれば残るのは七夕賞で実証済み。今回は前が手薄なだけに注意しておきたい。

◎シュネルマイスター
○ダノンキングリー
▲ダイワキャグニー
△トーラスジェミニ、ポタジェ、ヴェロックス
馬複◎or○流し(9点)、3連複◎○2頭軸流し(4点)

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