【競馬予想Vol.27】第57回金鯱賞

'11年までは宝塚記念へのステップレースとしてダービー前日に行われていたが、'12年から中日新聞杯に代わる形で暮れの開催に移行。そして'17年からその中日新聞杯と入れ替わって大阪杯へのステップレースとなった。

2021金鯱賞過去4年上位3頭人気・単複配当一覧

GIへのステップレースなのにすんなりと決まってくれない。1番人気が勝っても相手は7~8番人気。'17年2着ロードヴァンドールと'18年2着サトノノブレスは逃げ、'20年2着サトノソルタスは4角3番手、3着ダイワキャグニーは逃げで、前付けの人気薄が要らん仕事(!)をしてくれている。

中京芝2,000Mはスタートから向こう正面半ばまでゆっくり上ってそこから直線入口までなだらかな下り。残り340Mからの100Mで高低差2Mを駆け上がってゴールまでは平坦。このレースも「馬券億り人のコース戦略」(真田理氏著)からポイントを抽出する。

【1】速い上がり・・・コーナー4つで最後の直線が長いのでスローペースの上がり勝負になりやすい。東京や阪神・京都外回りなどで記録した速い上がり実績がそのまま着順に反映されやすい
【2】長い直線実績・・・跳びの大きな馬を中心に狙うと良い
※時計がかかる馬場になった場合は、過去に速い上がりは出したが、若干届かなかった馬に狙いをシフトするのがセオリー

長い直線で速い上がり。デアリングタクトのオークス、サンレイポケットの中京での2戦、ブラヴァスの新潟記念が上記のイメージに近い。

展開はキセキの出方次第。出たら飛ばして単騎逃げ、出遅ればスロー濃厚。全く予測が付かない。2番手以降は一団推移で、セオリー通り直線の瞬発力勝負。

◎デアリングタクトの末脚は馬場不問。後ろから行き過ぎるところがあるので、スパートのタイミングを誤ると届かないことも考えられる。ただ少頭数のここで過剰に控える意味が分からないし、普通に中団ぐらいに付けて回ってきそうではある。

○ブラヴァスは前述の「時計がかかる馬場になった場合は、過去に速い上がりは出したが、若干届かなかった馬」に合致。前走チャレンジCは4コーナーでモタついてヒヤッとしたが、上がり3ハロン最速の脚で2着は確保。中京における福永騎手ということで評価割増。

▲ポタジェはデビュー以来常に上がり3ハロン2位以内を継続している決め手自慢。追い出されてからの反応が鈍いのが難点だが、適度に湿り気を帯びた馬場で力強く伸びてきそう。北村騎手にはきさらぎ賞のラーゴムのような早め押し切りの騎乗に期待したい。

△サンレイポケットも前述の「時計がかかる馬場になった場合は、過去に速い上がりは出したが、若干届かなかった馬」に完全合致。このコースでは2戦していずれも上がり3ハロン最速の脚を繰り出して勝っている。相手は強いが適性の差で逆転可能。

△グローリーヴェイズの前走は大外枠から勝負に行ってアーモンドアイにコンマ3秒差。着順以上に強い競馬をした。今回のような緩いメンバーなら2着に来ないとダメだが、純粋な瞬発力勝負になると分が悪い。キセキにはスタートを出てもらいたいところ。

△キセキはスタート次第。スタートを出て単騎逃げなら残るし、出遅れて後ろからなら4コーナー捲り。前者なら淀みない流れで前、後者なら前が潰れて差しが台頭か。レースの趨勢を握る存在で、この馬の出方次第でレースの質が変わってきそう。

◎デアリングタクト
○ブラヴァス
▲ポタジェ
△サンレイポケット、グローリーヴェイズ、キセキ
3連複◎1頭軸流し(10点)

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