【競馬予想Vol.314】第84回優駿牝馬

今回のテーマ

これといったものが見当たらなかったので省略。


トラックバイアス分析・展開予想

  • 今週は週初めの月曜に13.5ミリの雨が降った後は快晴続き。金曜から土曜にかけて再び雨が降って土曜は稍重スタート。火曜に芝刈り、水曜に殺虫剤と殺菌剤、木曜に散水を実施。含水率は4コーナー15.3%、ゴール前14.2%。日曜朝時点のクッション値は9.4。良だがやや湿り気を帯びた馬場。

  • 開催が進んで内側に傷みが出てきたが他場に比べて馬場悪化の進行は遅い。土曜の芝のレースは内を使って居残る馬が続出。中団からの差し決着となったレースでも内を通った馬が差の無い3~4着に入っており、外差しだった昨年とは対照的に内が使える馬場状態。ハイペースだと前残り、平均~スローだと差しが決まる感じ。速い上がりの脚は必須。

  • ペース想定:平均~やや遅い(1,000M通過60~61秒)

  • フローラSを逃げ勝ったゴールデンハインドは何が何でも行くという馬ではなく、レミージュが仕掛ければこれに譲りそう。絶対的存在のリバティアイランドが後ろから行くので展開妙味は前。平均~スローだと切れ味勝負の馬場で、中団から先に脚を伸ばしそうな馬に注目。大外後方一気では間に合わない。


全頭分析

【△】ラヴェル

(+)アルテミスSは最速上がりで完勝。東京替わりで再度大物喰い。
(-)スタート下手で真後ろに置かれる。この枠から遅れるとしんどい。

【-】ライトクオンタム

(+)桜花賞は周りが速くて埋没。ゆったり運べる大箱東京で巻き返し。
(-)シンザン記念は活躍馬不在の低レベル戦。桜花賞は実力そのもの。

【-】キタウイング

(+)スローとハイペースの重賞勝ちを経験。内を突けるだけに不気味。
(-)時計速いと序盤で置かれる。いい脚使っても後ろ過ぎて届かない。

【-】キミノナハマリア

(+)フローラSは直線で他馬に割り込まれる不利。改めて先行力評価。
(-)前走不利を受ける前から劣勢否めず。短期間で立て直しは困難。

【◎】リバティアイランド

(+)桜花賞で物理法則無視の追い込み決める。能力の違いは明らか。
(-)唯一の敗戦は捌き遅れ。外に持ち出すのが遅れると途端に危うい。

【-】ゴールデンハインド

(+)完全外伸びのフラワーCも内前先行で善戦。良い意味で体力バカ。
(-)前走は開幕直後の内前絶好馬場。直線の決め手比べでは分が悪い。

【○】ヒップホップソウル

(+)ベゴニア賞でシャンパンカラーに僅差。速い上がりに適性あり。
(-)フラワーC好走は外差し馬場の賜物。後ろからの競馬だと苦しい。

【-】レミージュ

(+)チューリップ賞は出負けして終了。ここは全力で行って残すのみ。
(-)前に行く馬も強敵揃い。逃げても番手でも厳しいのは変わらない。

【▲】コナコースト

(+)桜花賞は実質勝ったようなもの。レーン騎手迎えて化け物退治。
(-)エルフィンSから数えて4連戦目、この間馬体減少。余力が心配。

【-】ソーダズリング

(+)1,800M以上の距離で3戦3連対。フローラSで早めの競馬にも対応。
(-)前走は前との差を詰められないまま負け。能力面に限界感じる。

【-】ミッキーゴージャス

(+)前付け上がり最速、ラスト加速ラップで連勝。未知の魅力溢れる。
(-)湿った馬場での連勝。重賞常連組との実力差は現時点では歴然。

【-】ハーパー

(+)桜花賞は直線内から脚伸ばす。距離延びるここは逆転見込める。
(-)スパートの反応鈍くトップスピードもイマイチ。キレ負け懸念。

【-】ドゥーラ

(+)チューリップ賞は酷い前詰まり、桜花賞は出遅れでノーカウント。
(-)勝ち鞍は洋芝のみ。スタート安定せずここも後ろからだと苦しい。

【△】ペリファーニア

(+)桜花賞は外から動いて僅差。走る度に時計大幅短縮で侮れない。
(-)2戦続けて内前優勢馬場で前付けして3着止まり。上積みに乏しい。

【-】エミュー

(+)桜花賞は時計速過ぎで度外視。ペース緩む距離延長戦で巻き返し。
(-)フラワーCは大外の外をぶん回す雑な競馬。ここで再現は期待薄。

【-】ドゥアイズ

(+)阪神JFは外差し、クイーンCは内前で善戦。重賞未勝利も力上位。
(-)3戦連続制裁を取られるほど追ってヨレる。距離延長で余裕無し。

【△】シンリョクカ

(+)東京デビュー戦は上がりの競馬で圧勝。ゆったり運べば通用する。
(-)阪神JFは内を立ち回っての好走。フルゲートの外枠ではしんどい。

【-】イングランドアイズ

(+)フローラSは内前ワンツーで及ばず。今回は開催進んで外使える。
(-)スタート下手で後手踏みやすい。末脚強力だが届くかは展開次第。


結論

リバティアイランドに関しては展開やトラックバイアスが通用しない。桜花賞は行き脚が付かずに真後ろからの競馬になったが、距離が延びるここは仮に出負けしてもリカバリーは容易。2014年に断然人気に推されながら2着に敗れたハープスターはとにかく後方待機に拘る馬だったが、リバティアイランドには自在性がある。中団外に陣取ればまず負けない。他の騎手達がそれを易々と許すかどうか。

ヒップホップソウルは中山新馬戦がドスローから3角捲り、ラスト1ハロンでコンマ6秒加速しての圧勝。ベゴニア賞はシャンパンカラー相手にクビ差、時計もデビュー戦から4秒近く短縮。ここ2戦はハイペースと不良馬場でこの馬本来の良さが活かされていない。何より調教が素晴らしく、5月3日と10日に10ハロンから追ってラスト1ハロン11秒9と12秒0、直前は6ハロンから追ってラスト1ハロン11秒3と抜群の反応。これは「来る」。

コナコーストは内前高速馬場で内前を立ち回ったとはいえ、例年なら間違いなく桜花賞馬になっていた。スパートしてから加速が乗るまでに時間が掛かる馬で、直線が長い東京はプラス。唯一の勝利が小倉でラスト3ハロン加速ラップ、全て11秒台に納めているので上がり勝負の適性にも疑いの余地はない。直前追い切りは軽めだが、1週前にコースで9ハロンから追って6ハロン79秒7、ラスト1ハロン12秒1としっかりやっている。エルフィンSから減り続ける馬体重が気になるのでパドックは要確認。

ペリファーニアはチューリップ賞、桜花賞と少し足りないように思わせながらコナコーストと連続でクビ差。エフフォーリアの半妹だけのことはある。コナコーストに比べると切れ味が不足しているが、脚を溜める競馬をしたことがないだけに、桜花賞よりペースが落ちるここで差し向ければ案外楽しめそう。追い切りはラスト1ハロン急加速のいつも通りのメニューを順調に消化している。

ラヴェルは4戦全てで出遅れている生粋のスタート下手。出遅れは高速マイル戦では致命傷になるが、距離が1.5倍に延びるここならリカバリー可能。小倉新馬戦はラスト3ハロン加速ラップ、アルテミスSは進路を確保して突き抜け。とにかく位置が取れれば通用する。追い切りの時計は坂路・コース共に桜花賞時よりも格段に速い。

シンリョクカは桜花賞でリバティアイランドと同じ外を通して追い上げて6着。リバティアイランドは上がり3ハロン32秒9、シンリョクカは33秒8で、この差が着順と直結。ただ今回は間違いなく前走よりペースが緩むし、直線半ばから楽に突き抜けた東京なら中団外に位置取れば見せ場は作れるはず。追い切りについては特筆すべき点無し。

◎リバティアイランド
○ヒップホップソウル
▲コナコースト
△ペリファーニア、ラヴェル、シンリョクカ
馬複◎流し(5点)、3連複◎1頭軸流し(10点)

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