【競馬予想Vol.192】第39回エプソムC

今回のテーマ

自己条件勝ち上がり直後の馬を過信するな

過去10年、前走で自己条件を勝ち上がった直後の馬は【0・0・2・7】、単回値0・複回値52。2年振りの復帰戦を勝って2連勝中だった2018年グリュイエールは3着、春日特別・難波Sと阪神芝1,800Mを連勝していた2021年ファルコニアも3着。そこそこ人気を集める割に連対出来ていない。

自己条件から勝ち上がってきた馬は馬柱が綺麗で見栄えが良いため人気し易いが、実際に勝ち負けしているのは重賞を使ってきている馬。強敵相手に負けて馬柱が汚れている実績馬を狙いたい。


トラックバイアス分析・展開予想

連続開催も佳境に差し掛かり、日を追う毎に外差し傾向が増してきているという状況。この中間は月・火曜が雨で水曜以降は曇り。散水は金曜の1回のみでクッション値は土曜朝時点で9.6。土曜夜から日曜未明にかけて雨が降り、日曜朝時点で9.0に下がったが大勢には影響無し。ノースブリッジが単騎、トーラスジェミニが2番手で落ち着けばスロー濃厚。トーラスジェミニが鈴を掛けにいっても平均ペース想定で前が有利。先行勢が直線外目に持ち出したところを後ろからどれだけ詰められるかといったレースになりそう。


全頭分析

【-】シャドウディーヴァ

(+)府中牝馬Sで後方突き抜け実演。近走は条件不適で巻き返し注意。
(-)牡馬に交じるとイマイチ。それでいて負担斤量56kgは相対的不利。

【○】タイムトゥヘヴン

(+)ダービー卿CTは豪快大外一気。多少の展開不利でも突っ込める。
(-)ここ2戦速い流れのアシストあり。流れ落ち着きそうな今回微妙。

【-】コルテジア

(+)ダービーは勝ちに行って撃沈。今回逃げ切りと重賞勝ちある距離。
(-)2年振りの実戦の割に調教量が少ない。やはり一度使ってから。

【△】ヤマニンサンパ

(+)飛鳥Sは直線狭いところから抜けて完勝。決め手はここでも通用。
(-)前走は昇級初戦のハンデ戦。今回は更に相手強くなって別定戦。

【◎】ダーリントンホール

(+)マイルCSで一線級相手に善戦。ワンターンの差し比べは得意条件。
(-)ここ2戦後ろからの馬に交わされる。一気に来られるとしんどい。

【-】ノースブリッジ

(+)アメジストSはマイペースで逃げ切り。ここも前手薄でチャンス。
(-)出遅れたり折り合い欠いたりと気難しい面ありアテに出来ない。

【△】トーセングラン

(+)中団より前に付けられる。長期休養明け使って調子上向きなら。
(-)調教量は足りているが強さが足りない。最後まで脚持つかどうか。

【-】ガロアクリーク

(+)東京でデビュー勝ち、同距離のスプリングS勝ち。条件悪くない。
(-)昨年は良いところなく12着。持ち時計乏しく付いて回るだけか。

【-】ハッピーアワー

(+)このところ距離短くて追い込めない感じ。距離延長で一発狙い。
(-)おそらく現役馬の中で一番スタートが下手。好走には前崩れ必須。

【-】トーラスジェミニ

(+)一昨年18頭立て最低人気で逃げて3着。行き切れるなら侮れない。
(-)ノースブリッジの存在が厄介。58kg背負って追走では妙味無し。

【-】ジャスティンカフェ

(+)ここ2戦流すような感じで外から突き抜け。モノ違う可能性あり。
(-)レース振りが楽。相手強くなって外差し一本で通用するかどうか。

【△】ザダル

(+)昨年は外から悠々差し切り。今回も少頭数大外でレースし易い。
(-)昨年よりペース緩みそうで、差し構えると届かないかもしれない。


結論

ダーリントンホールは喉の手術明けの富士Sで戦線復帰以降、流れが向かないレースばかりで勝てなくて当然。特にここ2戦は1,000M通過57秒台のハイペースで、むしろ2~3着に残したことを評価したい。今回はどう考えても緩い流れだし、ペース判断力の高いルメール騎手に全権委任で勝てる。

タイムトゥヘヴンは前が止まってくれる分ハイペースのほうが良いのは間違いないが、外伸び馬場の恩恵を受けられる時も上位に来る。戸崎騎手はエプソムCで上手く乗ってくれる(2016年ルージュバック・2018年サトノアーサーで勝利、昨年もサトノフラッグで2着など)ので期待してみる。

トーセングランは長期休養明け2戦目でどれだけ戻しているか。今回は新潟大賞典よりも楽な流れが濃厚で、人気薄の先行馬に乗らせると上手い田辺騎手へのスイッチも絶妙。安田記念でイルーシヴパンサーを飛ばして、ここでトーセングランを残すのが田辺騎手のお仕事。

ヤマニンサンパは飛鳥Sで負かしたエンデュミオンが昨日の中京メイン・桑名Sで快勝しており、これを1勝クラスからの飛び級で1馬身強離して勝ったというのは評価しておいたほうが良いのかもしれない。飛鳥Sは直線面倒臭い位置から抜け出して勝っていて、1,800Mはベストっぽい。

ザダルは昨年本命に推したが、今年はペースが緩そうなのと外枠でレーン騎手というのがマイナス。レーン騎手はルメール騎手と違ってペース判断力に乏しく、スローでも平気で後ろに構えて届かないというケースが多い。土曜5レースのコンエネルジアのようなことにならなければ良いが…。

◎ダーリントンホール
○タイムトゥヘヴン
▲トーセングラン
△ヤマニンサンパ、ザダル
馬複◎流し(4点)、3連複◎1頭軸流し(6点)

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