【競馬予想Vol.484】第59回京都大賞典
トラックバイアス分析・展開予想
京都は宝塚記念(6月23日)以来3か月強振りの開催。Aコースは京都新聞杯(5月4日)、鞍馬S(5月5日)以来5か月振りの使用。木曜に22ミリのまとまった量の雨が降ったが馬場への影響は皆無で、土曜朝時点の含水率は4コーナー10.2%、ゴール前9.8%、クッション値は9.7。日曜朝時点の含水率は4コーナー8.3%、ゴール前9.7%、クッション値は10.1。
土曜の芝はメイクデビューこそ前に行った2頭がそのまま残ったが、大逃げ展開になった8レース(3歳以上2勝C/芝2,400M)は離れた4番手追走のヴェローチェエラが直線難なく外から伸びてきて勝利。時計の出方は普通で、前にいなければダメという馬場ではない。
近走暴走気味のバビットがハナ。ケイアイサンデラは競りかけず2番手の競馬を選択。この2頭が後続を離し気味に行って、サトノグランツとシュヴァリエローズが3番手追走。道中は縦長、3コーナーから後続が詰めていってのロングスパート勝負。
全頭分析
【◎】サトノグランツ
(+)目黒記念は内から先に動いた分の負け。別定57kgで仕切り直し。
(-)スパートの反応イマイチで使える脚も短い。仕掛けどころ難しい。
【△】ケイアイサンデラ
(+)前走は外から一気に来られるもG前差し返す。番手の競馬も可能。
(-)叩き2戦目はボロボロ。外のバビットが引きそうになく逃げ困難。
【-】メイショウブレゲ
(+)前走は4角最後方大外でノーチャンス。末脚自体はここでも上位。
(-)行き脚が極端に遅く後ろに置かれる。前がタレない限り出番無し。
【-】シュヴァリエローズ
(+)目黒記念はゴール前一伸びの2着。前付け覚えてから成績上向き。
(-)一昨年の寿S以降18連敗中。脚質転換でもジリ脚で詰め切れない。
【△】ジューンアヲニヨシ
(+)序盤突っ込んで終い瞬発力勝負の烏丸S勝ち。今回は得意の京都。
(-)前走太目残りとはいえ直線半ばで一杯。コース相性でどこまで。
【-】スマートファントム
(+)前走は後方から内突き敢行で4着。馬群に突っ込んでも怯まない。
(-)道中位置を取りに行くタイプではなく結局は展開に左右される。
【-】ディープボンド
(+)昨年は後ろから差す競馬で3着。3角から下りで加速付く京都合う。
(-)自身最速の上がり3ハロンは34秒6。開幕週良馬場でキレ負け懸念。
【-】プラダリア
(+)昨年の覇者で京都記念も制す。前走は早めに仕掛けて負けて強し。
(-)休み明け初戦は毎回追われてからの反応鈍い。変わり身は期待薄。
【▲】ドクタードリトル
(+)前走はラスト200Mで3馬身突き抜け。開幕当週は能力以上に走る。
(-)溜めて伸ばす競馬はイマイチ。未知の距離でこの相手は荷が重い。
【-】バビット
(+)単独2番手で進んだ京都記念3着。マイペースで行って居残り注意。
(-)競りかけられるとヒートアップして自滅。今回は内に同型がいる。
【○】ブローザホーン
(+)京都は心房細動を起こした昨年除き4戦全連対。久々も問題無し。
(-)力が要る馬場で能力全開のタイプ。今回は開幕週の綺麗な馬場。
結論
サトノグランツはクッション値9.3の神戸新聞杯で2分23秒5のレコード勝ち。加速の乗りが遅く、最後の最後に差してきた。この馬はその後勝てていないが、少なくとも日経新春杯と目黒記念は先に動いたところを差されている。今回は縦長想定で内ピタ好位からじっくり差し向ければ良い。クッション値10超えの軽い馬場なら上がり3ハロン33秒台の決め手が活かせる。
ブローザホーンは良馬場でからっきしダメということもない。ディアスティマやリビアングラス、シンリョクカがガリガリやり合って消耗戦になった日経新春杯は緩めの馬場だったとはいえ良馬場だったし、天皇賞春はパンパンの良馬場で真後ろから飛んできて2着。但し日経新春杯、天皇賞春当日のクッション値は共に9.4で、10超えのここで中心視するのはちょっと違う。
ドクタードリトルは開幕週マイスターで、開幕当週は毎日杯4着、2勝クラス2着、2勝クラス1着、そして前走の関ケ原S1着。特に関ケ原Sはラスト200Mだけ追って3馬身突き抜ける衝撃的な勝ち方だった。距離延長なのは何とも言えないが、軽い馬場なら一撃あっていい。ちなみにデビュー戦はサトノグランツ(8着)の他、エルトンバローズ(2着)も下して勝っている。
ケイアイサンデラは外から一気に詰め寄られながら並んで差し返したムーンライトハンデの勝ち方が優秀。京都芝2,400Mでハナを奪った時は【1・1・1・0】。今回はバビットがまた暴走して縦長展開を作ってくれそうで、単独2番手で「仮想単騎逃げ」なら残り目がある。穴を産み出すのは後ろではなく前。これは強く学習した。そろそろ恩恵を受けたい。
ジューンアヲニヨシが勝った烏丸S当日のクッション値は9.9で、勝ち時計2分22秒6は馬場状態が違うとはいえブローザホーンが勝った日経新春杯より1秒1速かった。実績ではブローザホーンやサトノグランツより2枚どころか5枚ぐらい落ちるが、シンプルに速い馬場が合う。新潟記念から体が絞れて【4・0・2・1】と得意にしている京都ならワンチャンある。
◎サトノグランツ
○ブローザホーン
▲ドクタードリトル
△ケイアイサンデラ、ジューンアヲニヨシ
単勝◎(1点)、馬複◎流し(4点)、3連複◎1頭軸流し(6点)
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