【競馬予想Vol.148】第56回小倉大賞典

今週のテーマ

先行勢の居残りに要注意

過去10年、4コーナーで先頭だった馬は【4・0・3・3】、単回値332・複回値441。前走4コーナーで先頭だった馬は【3・3・1・10】、単回値173・複回値234。勝ち馬10頭のうち7頭は4コーナーで4番手以内につけていた。

荒れた馬場で外差しに目が行くが、意外にも4コーナーで前のほうにいた馬の好走(激走)が多い。2019年3着サイモンラムセス(14番人気)、2021年3着ディアンドル(12番人気)は4コーナー先頭から粘り込んで波乱をアシストした。2020年もジナンボー(2番人気)が4コーナー先頭から3着に粘っており、人気に関わらず前に行きそうな馬はチェックしておきたい。


トラックバイアス分析・展開予想

先週までの時点で内はボコボコ、前日朝から雨が降ってドロドロ。誰がどう見ても明らかな外差し馬場だが、ガラ空きを狙った内奇襲もみられる。昨年の小倉記念のように外から一気で来そうな馬が中心になるが、後方からの捲りだと遠心力が掛かり過ぎて大外の更に外へ吹っ飛ばされる。今回はアリーヴォ、ヴァイスメテオール、ランブリングアレー、スカーフェイスと後ろから行く馬が人気の中心。先行勢が手薄で、ノルカソルカが楽逃げの様相。道中スローから捲り上げの競馬になりそう。4コーナーで馬群が固まりそうで大外ぶん回しだと苦しい。馬場の中央を割る競馬が最善か。


全頭分析

【▲】アールスター

(+)昨年は馬場の中央を通って4着。決め手健在でここも乗り方次第。
(-)この枠からだと内を通らされそう。道中でスタミナ摩耗懸念。

【-】ヴェロックス

(+)東京新聞杯は差し優勢の流れで失速。距離が延びるのは良い。
(-)昨年の小倉記念は4コーナーで一杯。外差しの競馬は合っていない。

【△】レッドフラヴィア

(+)重馬場の同コースで楽逃げあり。ここもマイペースで行けそう。
(-)内を通すと止まる馬場。リードを保って行けても粘れるか疑問。

【-】ノルカソルカ

(+)常に先手で粘り込むスタイル。立志Sは内ピタでしっかり残す。
(-)ここで内ピタすると詰む。展開は向くがラチ頼れないのは苦しい。

【-】ダブルシャープ

(+)小倉で安定して走る。力が要る馬場、渋った馬場も無難にこなす。
(-)前走時と全く異なる馬場状態。今回は内を通らされそうで苦しい。

【-】スカーフェイス

(+)中山金杯で外差しを実践した直後。重馬場勝ちあり引き続き注目。
(-)前走は後方から大外ぶん回し。ここで同じことをすると外へ飛ぶ。

【-】カデナ

(+)一昨年の勝ち馬。初ダートの東海Sで5着と末脚健在アピール。
(-)真後ろからしか行けないのがネック。ロスが大き過ぎる。

【○】ヴァイスメテオール

(+)全3勝いずれも湿った馬場。ラジオNIKKEI賞ぐらい走れば通用。
(-)菊花賞以来のぶっつけで古馬初対戦。鞍上の小倉騎乗経験浅い。

【-】トップウイナー

(+)芝・ダート問わず前に行ける。ここは内を通って粘り込むか。
(-)直線に向いたところで余力無し。芝はともかく距離も長い。

【△】スーパーフェザー

(+)今回同様の外差し馬場だった昨夏の小倉記念で外から差して3着。
(-)小倉は7戦未勝利。展開向いても直線距離短く詰め損ない懸念。

【-】アイスバブル

(+)前走は初ダートで59kg。上がりが掛かる馬場と展開は得意。
(-)丸3年未勝利。自分から勝ちに行けないだけに他馬の破綻待ち。

【△】ランブリングアレー

(+)ドロドロ馬場の中山牝馬Sで大外一気実演。4角外前なら勝機。
(-)早めに動いたここ2戦完敗。勝ちに行って脆さ露呈は気になる。

【-】サトノアーサー

(+)前走は初ダートでノーカウント。重馬場のエプソムC勝ちあり。
(-)常に真後ろからの競馬。小回りの小倉で差し届くか疑問。

【-】ジェネラーレウーノ

(+)重賞2勝、渋った馬場の皐月賞で3着。今回久々の軽量55kg。
(-)長期離脱復帰後は別の馬。前にも行けない現状では厳しい。

【-】ブラヴァス

(+)外差しの競馬で好走多数。GIIIなら力は十分に足りている。
(-)昨年の4戦が全くいい所無し。好走の兆し見えるまで静観妥当。

【◎】アリーヴォ

(+)小倉は4戦全勝。高速馬場からドロドロ馬場までソツなくこなす。
(-)今回フルゲートの大外枠。大外を通らされそうなのは気になる。


結論

小倉マイスター・◎アリーヴォの初戴冠に期待する。大外枠で外々を通らされそうなのが気になるが、ポジションを取りに行ける馬でもあるし、4コーナーで外前が取れれば勝ち負け濃厚。ヴァイスメテオールには菊花賞で1秒以上先着しているし、力もこちらが上。

○ヴァイスメテオールは自身の戦歴もさることながら、母シャトーブランシュも不良馬場の小倉で2勝目を挙げた後、重馬場のローズSでも2着に喰い込んだという重馬場巧者。ラジオNIKKEI賞は着差以上の大楽勝で、今の小倉の馬場状態はベストマッチ。

▲アールスターは一昨年の小倉記念が内突き。昨年のこのレースも馬場の中央を通って僅差の4着に追い上げてきた。前走も4コーナーで内に入れ、馬群の中から追い上げていた。道中どのコースを通るかだが、距離ロスを抑えた差し込みで一発ありそう。

△レッドフラヴィアは前に行けた時にそこそこ残れているし、前走でハイペースを付いていったことで行き脚が増すはず。ここはノルカソルカに先導させて直線に向いて先頭というストーリーで居残りに期待。他ではディープインパクト産駒の差し馬が絡みやすいので△スーパーフェザーと△ランブリングアレーの外差し実績馬を適当に押さえておく。

◎アリーヴォ
○ヴァイスメテオール
▲アールスター
△レッドフラヴィア、スーパーフェザー、ランブリングアレー
馬複◎流し(5点)、3連複◎1頭軸流し(10点)

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