【競馬予想Vol.345】第8回紫苑S


今回のテーマ

2016年レース創設。今年は馬場状態が読み辛いため省略。


トラックバイアス分析・展開予想

  • 今週は月曜に28ミリのややまとまった量の雨が降った上、金曜は台風13号の影響で106ミリという豪雨に見舞われた。月曜の段階で水分を含んでいたため週中の芝刈り・散水のいずれも無かったところへ豪雨が追い打ち。含水率は4コーナー19.8%、ゴール前15.5%、土曜朝時点のクッション値は8.5。前日朝時点のクッション値は6.2、含水率は4コーナー27.4%、ゴール前23.9%だったのでかなり回復している。

  • 中山は4月16日(皐月賞)以来の開催。使用コースは全9日間のうち前5日がBコース、後4日がCコース。秋開催はオール野芝で例年速い時計が出る。しかし今年は大量の雨の影響を受けた状態でスタート。当日は晴れ予報、南から強めの風が吹いて回復しそうだがどこまで回復するかがポイント。

  • ペース想定:平均(1,000M通過60~61秒台)

  • スタートが良いマーゴットミニモを筆頭にフィールザオーラ、アマイも前に行きたいタイプ。ただいずれも快速ではない上に競り合うまではいかず平均ペースを想定。これらの後にキミノナハマリア、ニシノコウフク、ソレイユヴィータ、グランベルナデット辺りが続いて前は賑やか。馬場が渋っているとはいえ開幕週なので基本は前だが、前が固まって牽制し合うようなら差しの出番。


全頭分析

【-】ミタマ

(+)矢車賞は最後方大外から差し切る。ピッチで素早い走り方をする。
(-)揉まれる競馬だとイマイチ。後ろからの馬で馬場や展開面が課題。

【△】モリアーナ

(+)マイル重賞で再三善戦。スタート決まれば内枠を利して先行可能。
(-)デビューから2連勝は少頭数。差し構えると毎回微妙に届かない。

【○】ヒップホップソウル

(+)オークスは内から一瞬見せ場作る。距離短縮のGIIIなら主役級。
(-)デビュー戦以降勝ち切れていない。揉まれる内枠引いたのは不安。

【-】ワイズゴールド

(+)キャリア豊富。芝初出走だが血統的には芝に替わって良さそう。
(-)地方ですら満足に勝てずの格下。付いていけるかどうかの問題。

【-】キミノナハマリア

(+)番手から抜け出して3馬身差の君子蘭賞が強い内容。先行力評価。
(-)フローラSは直線躓きあったが完敗。ムラっぽく実力が測り難い。

【-】フィールザオーラ

(+)ここ2戦好スタートからハナ奪って連勝。前に行けば楽しみある。
(-)マーゴットミニモとがっつり競合。引いてしまうと持ち味出ない。

【-】ミシシッピテソーロ

(+)豊栄特別は直線上がり勝負制す。ガレた馬体重を戻したのは好感。
(-)前走は終始外を通ってノーストレスの差し。中山で再現性低い。

【-】ニシノコウフク

(+)デイジー賞は直線勝ち馬に寄られながら3着。常に前に行ける。
(-)前走久々かつ古馬相手とはいえ負け過ぎ。能力的に足りない。

【-】フルール

(+)伊達特別は4コーナーから押し上げての差し切り。機動力は評価。
(-)前々走完敗、前走も勝つには勝ったが僅差。上積みを感じない。

【▲】ソレイユヴィータ

(+)松島特別はラスト追うのを止めての完勝。距離にも不安なし。
(-)ローカル場の弱い相手の勝ち上がり。見た目だけ強いオチ懸念。

【-】マーゴットミニモ

(+)常にロケットスタート。芝はデビュー戦以来だがハナ奪って一発。
(-)並ばれてしまうと差し返す脚はない。今回同型多く展開不向き。

【-】アマイ

(+)前走含めハナ奪ったレースは2戦2勝。開幕週のここも逃げ一手。
(-)今回は同型が複数いる。ハナ奪えてもマークされそうで厳しい。

【-】シランケド

(+)中京未勝利戦は豪快に出遅れながら差し切り。終いの伸び強烈。
(-)前走も普通に出負け。渋った馬場でも鋭い脚発揮できるか疑問。

【◎】グランベルナデット

(+)4角先頭の中山未勝利戦が強い内容。負けたのは府中マイルのみ。
(-)勝った2戦で負かした相手が微妙な上に前走当日は内前有利馬場。

【-】エミュー

(+)中山でフラワーC勝ち含む3勝、クラシック皆勤。今回格下げ戦。
(-)行き脚緩く真後ろからしか行けない。位置取れないとしんどい。

【△】アップトゥミー

(+)前走は外から満を持して差し切る。追った分はしっかり伸びる。
(-)スタート下手で一旦置かれる。多頭数の今回位置取れるか微妙。

【-】ダルエスサラーム

(+)豊明Sはスタート出負けで度外視。紅梅Sの前付け勝利見直す手。
(-)2,000Mの忘れな草賞はシンガリ負け。前に行けても失速懸念。


結論

グランベルナデットは少頭数内前馬場の忘れな草賞よりも、直線に向いた時点で先頭から突き抜けた中山未勝利戦を評価。忘れな草賞後は腸炎に罹って春全休したので力関係が読み辛いが、この中間は終い重点でよく動けているし期待して良さそう。馬場の回復が早まれば、実際にこのコースで早めに動いて押し切った脚力がモノを言う。

ヒップホップソウルはオークスで直線内から一旦3番手辺りまで進出するシーンがあった。紫苑Sはオークスを経由した馬が4勝2着4回という事実を持ち出すまでもなく実力で上位。中山はデビュー戦で外を捲って圧勝、不良馬場のフラワーCで追い込んで2着の実績がある。但しフェアリーSは道中揉まれて沈没しているだけに内枠は不安。

ソレイユヴィータはスピードよりパワーに優れるロベルト(父スクリーンヒーロー)とスタミナを補強するサドラーズウェルズ(母父カーネギー)の両方を備えている血統背景が台風一過の馬場に合いそうだったが、馬場の回復が早そうなので印を下げて様子見。追い切り気配は1週前のコース追いで長めから追って6F82秒9-1F10秒8と抜群。

アップトゥミーは父モーリスがスクリーンヒーローの子で血統背景はソレイユヴィータと同じ。母ムードインディゴは重馬場のローズSで追い込んでハナ差2着の実績がある。スタートが遅い傾向があるが、外枠を引いた今回はそれほど気にならない。追い切りは今週もコースで強めに追われて加速ラップを示していて仕上がり上々。

モリアーナは父エピファネイアがロベルトとサドラーズウェルズ持ち。一週前のコースで6F80秒2-1F11秒5という恐らく自己ベストの時計が出た。春先は折り合いを気にし過ぎて負けた節があり、ここで距離を延ばしてきたのはその辺りの懸念が和らいできたからだと推測。今回はスタートを出れば先行、一旦下げて4コーナー捲り差しのいずれにも期待したい。

◎グランベルナデット
○ヒップホップソウル
▲ソレイユヴィータ
△アップトゥミー、モリアーナ
馬複◎or○流し(7点)、3連複◎or○1頭軸流し(9点)

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