【競馬予想Vol.264】第70回日経新春杯

今回のテーマ

※2021年と2022年は中京で代替施行。

自己条件組がブチ抜きやすい

過去10年、自己条件からの参戦馬は【4・5・3・20】、単回値159・複回値121。出走馬がいなかった2022年を除く9年のうち8年で連対している。

2021年は唯一の自己条件組だったショウリュウイクゾが格上挑戦で実績馬をブチ抜いて勝利、2020年は上位3頭が全て自己条件組だった。これまでの実績はあまり関係ない。

前走より負担斤量増となる馬が苦戦中

過去10年、前走から負担斤量増となる馬は【0・2・3・12】、単回値0・複回値54と一頭も勝てていない。

ハンデが積まれた馬は上位人気に推されても勝ちあぐねている。なお、今年から基本となる負担斤量が1kg加算されているため、今年は1kg増までは許容しておきたい。ちなみにこのレースは4歳馬が大活躍しているが、これは斤量面で優遇されるのが最たる理由だと考えられる。


トラックバイアス分析・展開予想

  • 土曜は朝まで降雨が続き、芝は重まで悪化。含水率は4コーナー14.7%、ゴール前13.7%、日曜朝時点のクッション値は8.9。

  • 先週の外差し変化と雨降りで内が避けられる傾向がみられ、愛知杯では全体的に直線外寄りの進路選択がみられた。土曜最終のアスクコンナモンダは大外一気で3馬身突き抜けており、4コーナー外からの被せ差しが有効。

  • ペース想定:やや遅い(61秒~62秒台)

  • キングオブドラゴンがハナに立ちそうだが飛ばす馬ではなく、アフリカンゴールドらが直後に入っての溜め逃げ。人気の内枠2頭はいずれも構える馬で、展開利は前にある。但し直線は内が頼れず、好位付けから馬場の中央を通っての差しが有効。4コーナー外前からの差しも届く。


全頭分析

【-】ヤマニンゼスト

(+)神戸新聞杯は最内強襲で2着。今回おあつらえ向きの最内ゲット。
(-)神戸新聞杯にしても勝ち馬から離される。勝ち切るまでは疑問。

【△】ヴェルトライゼンデ

(+)ジャパンCは堂々勝ちに行く競馬で善戦。中京は重賞で2戦2連対。
(-)今回内を通るメリットがあまりない。59kgのハンデも気になる。

【○】ロバートソンキー

(+)2,200Mがベスト。渋った馬場も周りが気にする分相対的に有利。
(-)近走差す競馬しかしていない。今回は早めに動かないと届かない。

【-】ハヤヤッコ

(+)良馬場の中日新聞杯もコンマ1秒差と善戦。湿った馬場は追い風。
(-)函館記念は洋芝の激渋馬場で参考外。更に1kg加算のハンデ重い。

【-】モズナガレボシ

(+)渋って力要した一昨年の小倉記念勝ち馬。状況は前走より好転。
(-)昨年は前付けして9着完敗。5か月振りのローテも物足りない。

【-】ダンディズム

(+)末脚強烈。一昨年の尾張特別でキングオブドラゴンを差し切る。
(-)スタート激遅で最後方追走がデフォルト。流石に間に合わない。

【-】プライドランド

(+)一昨年の京橋Sでイズジョーとアカイイトを完封。前付けで妙味。
(-)オープン実績無し。長期休養明け3戦目で状態上向いても厳しい。

【◎】ヴェローナシチー

(+)ここ2走は距離長かった感。捲る脚ありコース取り次第で通用。
(-)勝ちに行くとラストで脚が止まる。待って差すと微妙に届かない。

【▲】プリマヴィスタ

(+)同コースで驚愕のレコード勝ちあり。中日新聞杯も差して僅差。
(-)基本的に差して届かずの馬。前が止まってくれないとしんどい。

【△】キングオブドラゴン

(+)前走は直線ラチ接触で度外視。良績ある中京で逃げて巻き返し。
(-)重賞は5戦して好走無し。一旦並ばれてしまうと抵抗出来ない。

【-】イクスプロージョン

(+)自己条件は全て中京で突破。包まれない位置を取れれば出番あり。
(-)前走も緩い流れでキレ負けの内容。重賞ではまだ力が足りない。

【-】プラダリア

(+)菊花賞は距離長過ぎて参考外。好位付けから抜け出す競馬に期待。
(-)青葉賞で負かした相手弱い。ダービーも上位4頭に離されての5着。

【-】アフリカンゴールド

(+)昨年前付けで5着、次走京都記念逃げ切り。前に行けるのは武器。
(-)キングオブドラゴンとの競合厄介。追いかける競馬だと妙味薄い。

【-】サンレイポケット

(+)終い堅実に伸びてくる。2,200Mは昨年の京都記念で差して3着。
(-)時既に遅しの追い込み目立つ。今回外を回らされそうなのも厄介。


結論

ヴェローナシチーは京都新聞杯が仕掛け速過ぎ、神戸新聞杯は逆に仕掛け遅過ぎで敗退。特に前者はダービーに出たい欲がモロに出た。本来捲り気味に上がっていける馬で、今回の展開にベストマッチ。新年も絶好調の川田騎手なら4コーナーで被せ差しに向けることぐらい容易い。実績に依存しないレース傾向にもピッタリ嵌るし、ここはブチ抜きまで見ておきたい。

ロバートソンキーは一昨年の同時期の1勝クラスで今回のコースを外差しで勝っている。当日は不良馬場でクッション値は8.2だったが、4コーナーで外に持ち出されてスイスイ伸びた。多少コースロスを被ってでも4コーナーで外前を取れれば楽勝。しかし川田騎手と比べると伊藤工真騎手では五枚は落ちる。今日もこのレースしか騎乗しないのは不安でしかない。

プリマヴィスタは三方ヶ原S(クッション値10.5)の脅威のレコード勝ちに目が行きがちだが、一昨年にこのコースでクッション値6.9という極悪不良馬場でも勝っている。重たい馬場は他が気にする分むしろプラス。中日新聞杯は直線で前がゴチャつき、外に振り出しての追い込みでコンマ2秒差。最初から外差しに向ければアッサリも。

ヴェルトライゼンデはハンデよりも道中通るコースが気になる。ジャパンCのようにここで内から抜けてくる競馬は非効率的。後ろに置かれたオールカマーは意外なほどあっさり飛んでおり、実績十分でも過信は避けたい。前日の愛知杯のマリアエレーナのように、アタマはなくても2~3着には来そう。

キングオブドラゴンは楽にハナに立てそうだし、アルゼンチン共和国杯のドカ負け(ラチ激突でレースどころの話ではなかった)で馬柱が酷く汚れて大衆が嫌いそうなので進んで買う。高速差し決着の鳴尾記念で早めに勝負に出てヴェルトライゼンデにコンマ3秒しか負けておらず、馬場が渋って4kgのハンデ差があれば十分粘れる計算。

◎ヴェローナシチー
○ロバートソンキー
▲プリマヴィスタ
△ヴェルトライゼンデ、キングオブドラゴン
馬複◎流し(4点)、3連複◎1頭軸流し(6点)

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