【競馬予想Vol.213】第57回札幌2歳S

今回のテーマ

※函館で行われた2013年を除く。

外枠が絡む

過去10年、7枠より外に入った馬は【4・7・3・22】、単回値43・複回値137で、毎年1頭以上が連対している。

このレースは4コーナーの捲りが非常に有効で、外から追い上げる形になる外枠の馬が来やすい。7枠より外に入った馬のうち、前走上がり3ハロン最速だった馬は【4・3・1・11】、単回値81・複回値138。

ノーザンファーム生産馬の品評会

過去10年、ノーザンファーム生産馬は【5・2・2・12】、単回値131・複回値99。このうちキャリア1戦馬に限ると【5・1・2・8】、単回値173・複回値112となり、該当馬ベタ買いでプラス。

夏の2歳限定重賞の中で最も距離が長いレースで、翌年のクラシックを見据えた早期デビュー組が集まりやすい。クラシックといえば断然ノーザンファーム生産馬。今のうちに品定めしておきたい。


トラックバイアス分析・展開予想

今週は水曜に27.5ミリの雨を記録。金曜朝時点の含水率は4コーナー14.4%、ゴール前13.5%でクッション値は7.2と先週の土日より水分を含んだ状態。馬場は重めでキレよりパワー重視。前走逃げ切り勝ち馬が5頭いるが、どれも積極的に行くタイプではなく、内からアースビートが押し出されて前に出て、他が一団で付いていく展開を想定。流れは緩く、後ろから差すより前で残すほうが楽。外差し馬場の程度にもよるが、今回は前中心の見立てが良さそう。


全頭分析

【△】ダイヤモンドハンズ

(+)道中好位の外を追走、直線体勢を整えつつスパートして弾ける。
(-)デビュー戦とはいえ所々に粗さ残る走り。完成するのはまだ先。

【-】ウェイビー

(+)新馬戦は直線外に持ち出し鋭伸。前走は意図的に控えて差し込む。
(-)追い出してからモタつくところあり。今回相手揃い差し損ね懸念。

【◎】シャンドゥレール

(+)抜群の行き脚から道中2番手追走、直線後続の脚色伺いつつ楽勝。
(-)前走競られずの楽勝だったのが逆に不安。並ばれた際の対処不明。

【-】アースビート

(+)スタート決めてハナに立ち、抑えを効かせてきっちり逃げ込む。
(-)2着以降に際どく詰められる。重賞で相手強化のここは厳しい。

【-】レッドソリッド

(+)果敢に前付けし、4コーナーからの長い競り合い制す。根性ある。
(-)行き脚今一つで、前走は内枠が嵌っただけ。重賞ではしんどい。

【○】ブラストウェーブ

(+)行き脚良く2番手外追走、ゴール前迫られるも手応えは余裕あり。
(-)前走2着馬が次走ドゥーラに1秒1負け。相手に恵まれた感あり。

【-】トーセンウォルト

(+)レースを重ねる毎に上向く。前走は内前から直線抜け出して快勝。
(-)7月半ばのデビューから今回が4戦目。ここで上積みに期待は酷。

【-】アンテロース

(+)行き脚良く、前で脚溜めてゴール前抑えて勝った未勝利戦評価。
(-)コスモス賞はスタートアオったとはいえ完敗。時計面に難あり。

【▲】フェアエールング

(+)スタートを決めてハナに立ち、内ピタを貫いて2馬身半差の楽勝。
(-)前走は2着馬が直線外に飛んで自爆。福島新馬戦のレベル怪しい。

【-】アスクメークシェア

(+)スタート一息も行き脚上々、直線内を捌いて外差しを差し返す。
(-)道中スローで脚溜まる。時計も掛かり過ぎで数字面で評価不能。

【-】ビキニボーイ

(+)2戦目の前走は内枠活かしハナ奪って押し切る。前付けの脚評価。
(-)ドタドタした走り方で加速力がイマイチ。他に並ばれると苦しい。

【-】ドゥーラ

(+)前走は外前追走から直線抜け出し楽勝。新馬戦は出遅れで度外視。
(-)外に膨らむ悪癖あり。前走も左鞭で大きく外に膨らんでおり不安。

【△】ドゥアイズ

(+)新馬戦は直線狭い内突き快勝。コスモス賞は外回した分の負け。
(-)2戦共スタートで出負け気味。ここでも後手踏むようだと苦しい。

【-】ジョウショーホープ

(+)毎回馬群を捌く競馬を経験。クローバー賞は直線内から差し迫る。
(-)デビュー戦、ダリア賞と出負け。行き脚あるがここは距離長いか。


結論

シャンドゥレールは行こうと思えば行けたが敢えて2番手から競馬を進め、直線では先頭で後続の脚色を伺うほどの余裕があった。今回の出走馬の中では最も奥行きを秘めている。よくある2戦目で初めて競られて沈むような単調な馬ではないとみる。スロー前付けなら後ろから簡単には抜かれない。

ブラストウェーブは道中2番手外を追走して直線解放の王道競馬。着差は僅かでもこちらはゴール前で手控えられており、もう一段上が目指せる。但し決め手ではシャンドゥレールより一枚落ちるとみて次点評価。ちなみにこのレースは母父キングカメハメハが3連勝中で、今年の該当馬は本馬のみ。

フェアエールングは終始内ピタで回ってきて、上がり3ハロン最速の脚でまとめて後続を完封。ただ2着のナンヨークリスタルが直線で外に行ってくれたのに救われた感もある。兄と姉がこのレースで2着しており、父ゴールドシップの本馬がここで合わないはずもなく狙いに含めておく。

ドゥアイズは新馬戦が直線内から突っ込んでの差し切り、コスモス賞は4コーナーで外を回した上にモリアーナを追いかけて一杯になりながらの2着。スタートに若干の不安があるものの、今回は一団の競馬を想定しているので、4コーナーで前に取り付ければ差し切りまである。

ダイヤモンドハンズは世代最初の新馬戦で直線外から待っての差し切り。福永騎手にありがちな、先を見据えて勉強させながらの勝ち方。ただ差し込むまで若干モタついていたし、今週の追い切りでも手前を替えずに走っていたりと全体的にぎこちないのが気になる。

◎シャンドゥレール
○ブラストウェーブ
▲フェアエールング
△ドゥアイズ、ダイヤモンドハンズ
馬複◎流し・○-▲(計5点)、3連複◎1頭軸流し(6点)

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