【競馬予想Vol.190】第72回安田記念

今回のテーマ

マイルGIに出走経験がある馬を狙え

過去10年、7番人気以下から3着以内に入った馬は11頭いるが、2018年1着モズアスコットを除く10頭は安田記念かマイルCSへの出走経験があった。そこでの着順は不問。

このレースは毎年のように変なの(失礼)が上位に喰い込んで荒れているが、殆どの馬は着順はどうあれマイルGIに出走したことがあった。リピーターが多いのもこのテーマから導ける。「前にボロ負けしたから要らない」ではなく、「マイルGIの流れを経験しているから注意した方がいいな」という感性を持つことが重要。


トラックバイアス分析・展開予想

先週から引き続きCコース使用。この中間は火曜と金曜に弱い雨が降り、晴れた日は散水を実施。クッション値は土曜朝が9.0、日曜朝が9.5。レースまで雨は降らない予報。前日は馬場の中央から差し込んで勝つ馬が目立ったが、内も使えなくはない状態。外を回すとしんどそう。内からホウオウアマゾン、ロータスランドが前へ。外からはレシステンシアとセリフォスが仕掛けて前に行きそう。全体的に後ろから行く馬が多く隊列は縦長。直線中団外からの差し込みが最有力だが、馬場が良くて縦長、時計が速いとなると先週と同様に内を通る馬に注意。


全頭分析

【-】カフェファラオ

(+)ダートとはいえ府中マイルは4戦4勝。最内立ち回りで粘り込む。
(-)他は芝のスペシャリスト揃い。芝もこなす程度では話にならない。

【△】ヴァンドギャルド

(+)ドバイターフはハナ差の惜敗。揉まれず行けた時の末脚侮れず。
(-)マイルよりは1,800M向き。時計が速くなると物理的に届かない。

【◎】ロータスランド

(+)高松宮記念は差し構えで僅差。距離延長で内枠先行が嵌りそう。
(-)前に行った富士Sが負け過ぎ。このメンバーで追撃凌げるか疑問。

【▲】ダノンザキッド

(+)中山記念は外枠出遅れでノーカウント。マイルCS3着を見直す手。
(-)富士Sは骨折明け&太め残りとはいえ完敗。馬群捌きも未知数。

【-】ホウオウアマゾン

(+)内枠から先行出来ると渋太い。今回も得意のシチュエーション。
(-)前走おあつらえ向きの展開で負け。相手強化のここは苦戦必至。

【-】カラテ

(+)叩けば伸びる様はまさに重戦車。消耗戦になるなら相対的に浮上。
(-)馬格があり過ぎて野暮ったい。素早い馬だらけのここは厳しい。

【-】ファインルージュ

(+)前走直線半ばで躓いてギリギリ2着。マイル戦で大崩れなく堅実。
(-)ソダシに対しては手も足も出ず。勝ち切るという点で物足りない。

【-】イルーシヴパンサー

(+)東京マイル3つ含む4連勝。末脚強烈で久々も高速時計も問題無し。
(-)前走は障壁無しの大外一気。相手が揃うここは簡単にはいかない。

【○】シュネルマイスター

(+)女王グランアレグリアに2度接戦。得意のマイルで負けられない。
(-)ドバイターフが負け過ぎ。後ろから行く馬で差脚不発が怖い。

【-】エアロロノア

(+)前走は緩い馬場かつ前が壁で直線伸び悩む。高速馬場で一変も。
(-)重賞での内容が物足りない。決め手はあるがここでは埋没する。

【-】カテドラル

(+)東京でNHKマイルC3着激走あり。初ブリンカーで変わり身あれば。
(-)スタート遅過ぎるのが問題。ここも後ろを付いて回るだけが濃厚。

【-】ダイアトニック

(+)前走はレース前にテンション上がり終了。差脚自体は悪くない。
(-)ベストは1,400M、阪急杯も内突き嵌っただけ。ここではしんどい。

【△】ソングライン

(+)前走は内で道中窮屈な競馬を強いられる。進路確保で巻き返し。
(-)前走直線に向いてからは不利無しで負け。相手強化が課題。

【-】ソウルラッシュ

(+)読売マイラーズCは前残りを大外一気。前付けも可能で期待。
(-)ここ3戦は力の要る馬場が奏功。高速馬場をこなせるかどうか。

【-】セリフォス

(+)NHKマイルCは久々で内を通って凡退。叩いて上向きなら通用。
(-)同世代で実力上位も古馬を負かすだけのポテンシャルは感じない。

【-】レシステンシア

(+)すんなり先行だと簡単には止まらない。今回前が手薄でチャンス。
(-)先行力活かすには辛い枠順。間隔短い上に長距離輸送で余力心配。

【-】サリオス

(+)高松宮記念は明らかに距離不足。追走楽になるここで復調示す。
(-)昨年も良いところなく8着凡退。ここも外々を通らされて終わり。

【-】ナランフレグ

(+)高松宮記念は内から綺麗に突き抜け。ラスト凄い脚で飛んでくる。
(-)この枠だと行き遅れて外を回らされる。距離長い上に更にロス。


結論

ロータスランドは高松宮記念で中団外から動いて僅差。間一髪内を突いて差し切ったナランフレグも強かったが、初距離で勝ちかけまで行ったこの馬のほうが上の評価。56kgを背負って内枠先行、1分19秒7の好時計で勝利した阪神牝馬Sも強い内容。富士Sは先頭に立たされての負けで度外視できるし、ここはホウオウアマゾンに付いていって直線チョイ差しで金星ゲット。

シュネルマイスターは昨年NHKマイルCからの臨戦で若干パフォーマンスを落として3着、マイルCSは稀代のハイパフォーマー・グランアレグリアに負けて2着。グランアレグリアがいなくなったここは繰り上がりで2着以上に来ないとおかしい。但し末脚に頼るところがあって、ドバイターフが不甲斐ない内容での国内復帰初戦ということで印は落とす。

ダノンザキッドはマイルCSでグランアレグリア、シュネルマイスターと接戦の3着。富士Sは骨折休養明けかつ22kgの太め残り、中山記念は外枠から出遅れて何もしておらず共に度外視可。好位から差せる脚があるし、立ち回り次第で通用。仮にもGI馬がこの人気なら美味しいと思えないとダメ。

ソングラインは前走序盤で内を締められて一段後ろに置かれた分の負け。速い時計はNHKマイルC2着でOK、この枠からなら自在に動いて直線外差しが叶う。ただ牝馬同士のヴィクトリアマイルで負けて、牡馬一線級が加わるここで勝ち切るイメージは湧かない。

ヴァンドギャルドはドバイターフで勝ち馬(ロードノースとパンサラッサ同着)とハナ差。ロードノースとは昨年3馬身差あったのにここに来て埋めてきた。昨年はこの後毎日王冠まで間隔が開いたが、今年はここに参戦してきたのは調子が良いからだろう。一昨年の安田記念で負けた後、富士Sを勝っていて舞台設定も問題無し。速い時計に不安があるのと、揉まれると脆いのがネックだが、この人気なら目を瞑って狙ってみたい。

◎ロータスランド
○シュネルマイスター
▲ダノンザキッド
△ソングライン、ヴァンドギャルド
馬複5頭ボックス(10点)

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