【競馬予想Vol.140】第36回根岸S

今回のテーマ

前走から距離短縮となる馬が活躍

過去10年、前走から距離短縮となる馬は【6・3・6・24】、単回値93・複回値131、同距離の馬は【2・5・3・58】、単回値32・複回値55、距離延長となる馬は【2・2・1・44】、単回値13・複回値28。

昨年は距離短縮組が3頭出走し、10番人気ワンダーリーデルが2着、2番人気タイムフライヤーが3着、6番人気アルクトスが4着と準パーフェクト。但し勝ったのはカペラSから距離延長だった1番人気レッドルゼル。ちなみに距離延長で3着以内に入った5頭はいずれもカペラSを経由しており、カペラS組はここ3年連続で連対している。

前走で速い上がりを繰り出していた馬が強い

過去10年、前走で上がり3ハロン最速をマークしていた馬は【8・2・4・36】、単回値107・複回値80。これ以外の馬は【2・8・6・91】、単回値11・複回値58。

過去10年で4コーナー7番手以下にいた馬が8勝。毎年のように差し決着になっているレースらしく、前走で速い上がりを繰り出していた馬が勝ち負けしやすい。今年の前走上がり3ハロン3位以内馬は内から順にスリーグランド、オメガレインボー、タガノビューティー、ソリストサンダー、エアアルマスの5頭。


トラックバイアス分析・展開予想

土曜のダートを見る限り、クラスや距離に関係なく前残りと追い込みが混在していてバイアスはみられない。例の如くリアンヴェリテがハナを主張し、ジャスティン、ヘリオス、ジャスパープリンスは様子を見ながら追走。トップウイナーの出方が気になるものの、リアンヴェリテ主導の逃げでテン3ハロン34秒台前半ぐらいの平均ペースを想定。ただ直後がビッシリで緩むところはなく、例年通りの差し優勢でみておきたい。


全頭分析

【-】オーロラテソーロ

(+)りんくうSは直線早め先頭から堂々押し切り。1,400Mでも3勝。
(-)前々走は内で窮屈な競馬を強いられ完敗。この最内枠は不安。

【-】レピアーウィット

(+)しっかり前付けできると渋太い。ポルックスSは59kgがキツかった。
(-)武蔵野Sは大出遅れで惨敗。ムラ駆け傾向強くアテにならない。

【-】モジアナフレイバー

(+)交流重賞で中央馬相手に善戦。一昨年のフェブラリーSで6着。
(-)速い時計に不安あり。ここは付いていくだけで精一杯。

【△】スリーグランド

(+)行き差し自在。同コースは昨年のバレンタインS楽勝など好相性。
(-)追い出してからの反応がイマイチ。構え過ぎると届かない。

【○】オメガレインボー

(+)カペラSは直線加速の最中でゴール。距離延長ローテで改めて期待。
(-)このところ差し構えて届かずばかり。勝ちに行って末失くす恐れも。

【-】ジャスティン

(+)交流重賞含む重賞3勝。芝でも前付けできるスピードがある。
(-)芝カマシもレース間隔開く。いつも通り突っ走ってラストガス欠か。

【△】ヘリオス

(+)自らハナを奪って連勝中。直線半ばまで追い出しを待つ余裕あり。
(-)昨年は前が詰まる不利あるも8着。今年は他馬の目標にされる。

【◎】タガノビューティー

(+)長く使える脚は府中とベストマッチ。武蔵野Sは前詰まりで度外視。
(-)石橋騎手休みで乗り替わり。後ろから行って馬群を捌けるかどうか。

【▲】ソリストサンダー

(+)武蔵野Sは着差以上の完勝。戸崎騎手の進言で東海Sではなくここへ。
(-)1,400Mを使うのは久々。追走で脚を使わされるようだと苦しい。

【-】リアンヴェリテ

(+)出鞭を入れてでもハナに拘る生粋の逃げ馬。展開嵌れば波乱も。
(-)今回他にも速い馬がいる。序盤で脚を使わされそうで厳しい。

【-】テイエムサウスダン

(+)昨年だけで交流重賞3勝。前付けから押し切るスタイルで盤石。
(-)持ち時計に乏しく、昨年は先行して13着。武蔵野Sも完敗。

【△】タイムフライヤー

(+)昨年は一旦先頭の場面を作って3着。霜月Sは直線半ばまで前が壁。
(-)一昨年のエルムS以降8戦未勝利。1,400Mもベストとは言い難い。

【-】サクセスエナジー

(+)東京盃は昨年の根岸S覇者レッドルゼルを下して勝利。力はある。
(-)昨年は先行して12着。中央の軽い砂で速さ比べになると苦しい。

【-】トップウイナー

(+)昨年は芝GIIをステップにプロキオンS2着。今回も芝GII経由。
(-)逃げ・先行馬が揃って展開的にキツい。前に行けても脈無し。

【-】ジャスパープリンス

(+)1,400MのエニフSを連覇。年齢を重ねても行き脚は健在。
(-)勝ち負けする時は大抵前残り展開。少しでも覗かれると脆い。

【-】エアアルマス

(+)りんくうSは斤量差を考えると勝ち馬と互角。別定戦で仕切り直し。
(-)短距離重賞では速さ不足。大外から付いて回るだけで終わりそう。


結論

前に行く馬が揃ったし、このレースの定石通り速い上がりを繰り出せそうな馬を狙う。餅は餅屋、東京ダート1,400Mなら◎タガノビューティー。武蔵野Sの敗因は「枠」でしかない。武蔵野Sでソリストサンダーらを抑えて1番人気に支持されたのは事実。進路を確保できれば余裕で突き抜けることをここで証明する。

○オメガレインボーはカペラSで出遅れた上に直線で脚を余しており、距離不足を思わせる負け方だった。レース回顧で「根岸S辺りで重賞初勝利か」と書いたが、やはり出てきたので買い。武蔵野Sでは勝ったソリストサンダーを上回る上がり最速をマーク。ここで逆転なるか。

▲ソリストサンダーは意外にも前走がマイル戦初勝利。元々小回りローカルの1,700Mを主戦場にしていた馬で、得意な戦法も捲り差し。戸崎騎手としては距離を詰めたほうが良いという判断のようだが、この舞台のスペシャリストがいる中でここは忙しいのではないかという疑念が残るため割り引く。

△ヘリオスはここ2戦逃げの手に出て連勝も、抑えが効くので番手追走も可能。昨年のこのレースでは直線で前が詰まって終わったが、直線に向いて先に抜け出せばチャンス。△スリーグランドは武蔵野Sでマイル戦初出走、それでいてソリストサンダーとコンマ4秒差。【2・2・0・1】の東京ダート1,400Mなら逆転があっても。△タイムフライヤーは昨年の3着馬で、霜月Sは直線に向いてからずっと前が壁。今週の栗東坂路でM.デムーロ騎手を背に4F52秒3-1F12秒2の好時計をマークして巻き返しムードが高まるが、橋口厩舎に転厩後は結果が出ていないし、1,400Mも良いとは思えず押さえまで。

◎タガノビューティー
○オメガレインボー
▲ソリストサンダー
△ヘリオス、スリーグランド、タイムフライヤー
馬複◎流し(5点)、3連複◎1頭軸流し(10点)

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