【競馬予想Vol.224】第56回スプリンターズS

今回のテーマ

※新潟で行われた2014年を除く。

内枠の人気薄に要注意

過去10年、7番人気以下で3着以内に入った馬は10頭いるが、このうち8頭は6番枠より内に入っていた。

昨年も最内1番枠に収まったシヴァージが10番人気で3着に入るなど、内に入った人気薄が上位に来やすい。なお、7番人気以下で3着以内に入った10頭のうち8頭は3着なだけに、人気馬から内枠の人気薄へのワイドがお勧め。


トラックバイアス分析・展開予想

今週は連日好天に恵まれ、火曜から金曜にかけて連日散水を実施。土曜朝時点のクッション値は標準の9.0。先週のオールカマーは見事なまでの内枠決着だったが、今週は一部外差しも介在。土曜メインのマイル戦(秋風S)はフィアスプライドが後方から直線内を縫って伸びてきて突き抜け。2着は中団外から馬群を割って差し、3着は内を捌いての差し。ただその前のスプリント戦(勝浦特別)は1分7秒7の内前決着。2勝クラスでこの時計ならGIのここは1分7秒台前半が出そうな感じ。ただここ3年はオーバーラップで逃げるモズスーパーフレアを中心とした激流だったが、今年はテイエムスパーダの逃げにジャンダルム辺りが絡む展開(ファストフォースは中山に来ると極端に行き脚が落ちるので先行争いには考慮せず)で普通に速い程度。人気どころは総じて外で、馬場が速いことを考えると内前の先抜けが極めて有効。


全頭分析

【-】テイエムスパーダ

(+)CBC賞は行き切って超高速V。直線内を使えなかった前走は度外視。
(-)CBC賞は軽量で相手も軽かった。ここは直後が余裕で付いてくる。

【○】ジャンダルム

(+)近走はスタート安定。オーシャンSは内前通って直線先抜け完勝。
(-)前走は休み明け&外枠でも負け過ぎの感。叩いて変わるかどうか。

【-】メイショウミモザ

(+)阪神牝馬Sは内から抜けて完勝。4角外吹っ飛びの前走は度外視。
(-)前走スタートで置かれたのが気になる。スプリントでは忙しい。

【-】ダイアトニック

(+)阪急杯は制裁科されながら内突き。鞍上の度胸込みで軽視禁物。
(-)一昨年は全く見せ場なく13着。前々の位置取れないと即圏外。

【-】エイティーンガール

(+)キーンランドSは思惑逆の内決着。前がやり合えば突き抜けも。
(-)毎回4角大外をぶん回すだけの馬。ここ2年同じローテで凡退。

【-】ナランフレグ

(+)オーシャンSはTB無視で差して僅差。直線馬群捌く競馬も上手い。
(-)デフォルトで序盤置かれる。前の馬に完璧に乗られると届かない。

【-】ウインマーベル

(+)葵Sは斤量57kgで差して完勝。スプリント戦で底見せていない。
(-)キーンランドSは棚から牡丹餅展開。初の中山の急坂も未知数。

【-】ファストフォース

(+)前走レコード決着で前付けして2着健闘。時計勝負は望むところ。
(-)基本的に行きっぷり悪く、特に中山では最悪。今回は軽視で可。

【△】ナムラクレア

(+)北九州記念は4角の捌き誤り詰め切れず。今回前付けで見直す手。
(-)フィリーズレビューでも後手。立ち回り不安定なのが気になる。

【▲】タイセイビジョン

(+)決め手だけは既にGI級。最内強襲経験豊富でここも乗り方次第。
(-)昨年は最後方に置かれて不発。後ろからしか行けないのがネック。

【-】トゥラヴェスーラ

(+)近走勝てていないとはいえいずれも僅差。どこからでも差せる。
(-)半年振りの実戦。上位には来るが勝ち切るところまで行かない。

【-】ヴェントヴォーチェ

(+)春雷Sは加速ラップ踏んで楽勝。当時の鞍上に手が戻るのは良い。
(-)前走スプリント戦にしては緩い流れ。相手強化のGIでは苦しい。

【◎】メイケイエール

(+)昨年以降落としたのは外枠&重馬場の高松宮記念のみ。今年こそ。
(-)叩き2戦目は3戦全敗。外枠だけに前に先抜けされるとしんどい。

【-】ラヴィングアンサー

(+)関西馬ながら中山のコース経験豊富。末脚の威力は互角以上。
(-)重賞は11回出走して全て圏外。枠も外ではどうしようもない。

【△】シュネルマイスター

(+)マイルGIで常に勝ち負け級で実績断然。直線一気に飲み込むか。
(-)今年の安田記念は緩い流れ。ソングラインはセントウルSで完敗。

【-】マリアズハート

(+)本コースは8戦6連対の得意舞台。直線競馬経由で追走は比較的楽。
(-)外を通らされそうなのが厄介。前が止まってくれない限り厳しい。


結論

メイケイエールは池添騎手が乗るようになって暴走しなくなった。馬具を工夫したり等の陣営の努力もあったと思う。今回は周りの馬が総じて行き脚が緩く、外から被せていくポジショニングが叶いそうなだけに引き続き買いで良さそう。不安点は内から完璧に抜けられる展開と、巡り合わせだけかもしれないが叩き2戦目は3戦全敗という点。

ジャンダルムは直近の勝ち鞍が今回の舞台(オーシャンS、2021年春雷S)でコース相性が良いのと、このところ行き脚強めでいかにも内枠が嵌りそう。昨年はセントウルSから中2週で強い負荷の調教が出来なかったが、中5週の今回は栗東坂路で2週前4F51秒6-1F11秒9、1週前4F50秒6-1F11秒8、今週4F52秒7-1F12秒0と順調に来ている。

タイセイビジョンは重賞で惜敗ばかりだがいちいち内容が濃い。CBC賞は超絶高速前残り決着を後ろから行って2着。北九州記念も丁寧に内を突いて愚直なまでに勝ちに拘りながらまた2着。春雷Sも普通の馬なら圏外の位置から飛んできて2着。昨年は出負けした上に行き脚が付かず後ろを付いて回っただけで終わったが、今年は実質2連勝中みたいなもので要注目。

ナムラクレアはテン3ハロン32秒8で流れた函館スプリントSを楽勝。北九州記念は4コーナーで外に跳ぶロスが響いて詰め切れずも実質勝ちに等しい競馬。今回は前走より内寄りの枠を引いたことでもう少し前に行けそうではある。但し直線平坦コースでしか勝っていないという点で負い目を感じる。

シュネルマイスターは初のスプリント戦だが、今回は常識的なハイペースに落ち着きそうなだけに立ち回り次第で通用しそうではある。安田記念にしても直線で捌きが遅れただけで実質勝ちに等しい内容。勝ったソングラインはセントウルSで散ったが、レコード決着なら負けて当然。今回はそこまで速くならない想定で、力で突き抜けも十分。

◎メイケイエール
○ジャンダルム
▲タイセイビジョン
△ナムラクレア、シュネルマイスター
馬複5頭ボックス(10点)、3連複◎1頭軸流し(6点)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?