【競馬予想Vol.147】第72回ダイヤモンドS

今回のテーマ

速い上がりを繰り出しそうな馬を狙え

過去10年、このレースで上がり3ハロン最速の脚を繰り出した馬は【6・3・1・1】、単回値275・複回値110。勝ち馬10頭のうち6頭は4コーナーで7番手以下からの差し切り。

長距離戦らしく前半はあってないようなもので、勝負の趨勢を決めるのは上がりの脚。スタートから2周目3コーナーまで溜めに溜めて、最後の直線で末脚を開放する能力に長けた馬を当てるレースといえる。絶対能力の比較よりも、過去にそのようなレースをしてきたかどうかをチェックしておきたい。

キングマンボ系は父系◎、母父系×

過去10年、父キングマンボ系の馬は【4・2・0・17】、単回値917・複回値192。母父キングマンボ系の馬は【0・0・1・18】、単回値0・複回値7。

父キングマンボ系は直近5年のうち4年で連対。昨年は唯一の父キングマンボ系のグロンディオーズ(父ルーラーシップ、7番人気)が勝利し、母父キングマンボ系のポンデザール(父ハーツクライ、母父Rossini、2番人気)が3着。ちなみに父ハーツクライは【4・2・2・8】、単回値85・複回値83、このうちフェイムゲームだけで【3・1・0・1】、単回値186・複回値140。


トラックバイアス分析・展開予想

開催最終週に入っても依然として良好な状態をキープ。内外の馬場差はさほど感じないが、今開催の芝重賞(東京新聞杯、クイーンC、共同通信杯)はいずれも外差しの馬が勝利。勝ち切るには速い上がりの脚が必須。下り坂の天気予報を加味しても軽い芝に適性がありそうな馬を狙いたい。展開はあってないようなもので、残り1,000M辺りから始まるラストスパートで脱落せず、かつ直線で脚を伸ばせるかの勝負。


全頭分析

【-】グレンガリー

(+)直近の勝利はいずれも逃げ切り。内枠を引いたここは行くのみ。
(-)惰性で居残るタイプ。直線に向いてヨーイドンでは出番無し。

【-】セントレオナード

(+)東京の一周コースに良績あり。1年振りで22kg増の前走度外視。
(-)自己条件で足踏み中。久々を叩いたにしても中1週使いは疑問。

【△】ヴァルコス

(+)青葉賞でオーソリティにクビ差あり。速い上がり勝負なら出番。
(-)前走は見どころ無し。このところの行きっぷりの悪さは気になる。

【-】アドマイヤアルバ

(+)内枠先行の目黒記念3着が光る。今回も同様のシチュエーション。
(-)目黒記念の後は再び付いて回るだけの内容。アテにならない。

【-】カレンルシェルブル

(+)美濃Sはドスローから上がりの勝負で僅差。軽ハンデは魅力。
(-)未だ自己条件の格下。川田騎手騎乗時しか勝てていない。

【-】トーセンカンビーナ

(+)ステイヤーズSは早めに押し上げ善戦。ここも同様の競馬に期待。
(-)行き脚皆無で毎回後ろからの競馬。直線どこまで詰められるか。

【○】ヴェローチェオロ

(+)中1週で使った菊花賞でラスト急追。距離延びて良い素材。
(-)東京は3戦全敗。切れ味勝負になった時に一抹の不安残る。

【▲】アンティシペイト

(+)AJCCは重め残りが影響か。差し向けてロングスパート性能発揮。
(-)重賞2戦はいずれも完敗の内容。力量だけみればまだまだ不足。

【△】テーオーロイヤル

(+)距離を延ばして3連勝でオープン入り。前々で速い脚が使える。
(-)強い相手と戦った経験乏しい。東京乗り慣れていない鞍上も不安。

【◎】レクセランス

(+)このところゴールにかけて急伸。直線上がりの競馬で即出番。
(-)毎回加速でモタついて伸びている途中でゴール。反応の鈍さ課題。

【-】カウディーリョ

(+)前々で立ち回って勝ち負け評価。速い上がりの脚もある。
(-)良績が小回りコースに集中。ロングスパートを要求されると脆い。

【-】メロディーレーン

(+)古都S勝ちでオープン入り。距離延長に不安はなくむしろ歓迎。
(-)高速上がりには対応していない。東京の軽い芝では厳しい。

【-】ゴースト

(+)ステイヤーズSは内から押し上げて善戦。長距離を苦にしない。
(-)前走もラストキレ負け。東京で速い上がりを求められると不安。

【-】ランフォザローゼス

(+)3年前の毎日王冠でGI級と対戦して5着。通用の下地はある。
(-)新馬勝ち以降17戦全敗。一気の距離延長で一変図るも望み薄。


結論

ロングスパート&速い上がりを繰り出せる馬選手権。ここは適性の高さから◎レクセランスを推したい。4コーナーから押しつつ、外から脚を伸ばした万葉Sのレース振りからここは合うと確信。スタミナお化けの可能性があるがとにかくズブい。可能な限り早めに追い出してもらいたい。

○ヴェローチェオロは中1週で使った菊花賞で混戦の2番手争いに加わった。次走グレイトフルSは舌を越しながら前付けで完勝。溜めれば速い脚も使えるだけに、距離延長のここは期待したい。▲アンティシペイトはオホーツクハンデで4コーナー外捲り一閃。ラスト3ハロン11.8-11.8-11.8の流れを差し切ったようにロングスパート性能は上々。AJCCの負けっぷりは不満でしかないが、太め残りが影響したとみて目を瞑りたい。

△ヴァルコスは青葉賞で直線上がりだけの競馬を実践してオーソリティ(昨年のダイヤモンドS2着馬)にクビ差2着。ステイヤーズSの負けっぷりが不可解だが、軽い芝の東京に替わるのはプラスと捉えたい。△テーオーロイヤルは後半に脚を伸ばす競馬で勝ち上がってきており、適性面では問題無い。問題があるとすれば東京で殆ど乗ったことがない菱田騎手の手腕。青葉賞で4着に来ているが…。

◎レクセランス
○ヴェローチェオロ
▲アンティシペイト
△ヴァルコス、テーオーロイヤル
馬複◎流し(4点)、3連複◎1頭軸流し(6点)

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