【競馬予想Vol.221】第70回神戸新聞杯

今回のテーマ

2020年以降は中京で代替施行されているため省略。


トラックバイアス分析・展開予想

今週は月曜25.5ミリ、火曜16.5ミリ、そして金曜に92.5ミリの雨が降り、土曜朝時点の含水率は4コーナー16.8%、ゴール前16.6%と重め。しかしクッション値は9.5と標準やや硬め、好天にも恵まれて馬場は不良から良まで回復。4コーナーで前のほうにいた馬がそのまま勝ち負けするケースが目立った。ビーアストニッシドとメイショウラナキアのハナ争いも、どちらかは引きそうで平均ペースを想定。これらに続きそうなのはミスターホワイト、レヴァンジル、アイキャンドウイッ辺りで、全体的に中団かそれより後ろに付ける馬が多いメンバー構成。中京芝2,200Mは前がやり合えば断然差し有利のコース形態だが、今回は流れが緩そうで狙いは好位差し。


全頭分析

【-】リカンカブール

(+)前走前が飛ばす展開を好位押し上げ。京都新聞杯は内ピタで4着。
(-)京都新聞杯は直線入口で置かれる。スパッと反応しないのが難点。

【-】ボルドグフーシュ

(+)前走はスタート決めた上で後方外から突き抜け。コース適性高い。
(-)相変わらず行き脚緩い。終いの脚強力だが今回間に合うかどうか。

【-】ミスターホワイト

(+)行き脚強めで前付け容易。ここ2戦はレコード決着で度外視可。
(-)スローの未勝利勝ち以降上積み無し。このメンバーでは厳しい。

【-】コントゥラット

(+)一戦毎にスタート改善。前走は直線狭いところから突き抜ける。
(-)時計は大したことない。今回半年振りにしては追い切り本数不足。

【◎】ヴェローナシチー

(+)京都新聞杯は4コーナーから仕掛けて惜敗。捲り上げの競馬得意。
(-)勝ちに行くと差され、構えると届かない。典型的な器用貧乏馬。

【-】ヤマニンゼスト

(+)中京の未勝利戦は直線前が壁から外に出して快勝。決め手はある。
(-)外に持ち出してばかりで前走は外に飛んで終了。競馬が大雑把。

【○】ジャスティンパレス

(+)デビューから2戦は前付け。春2戦は位置取れずも今回格下げ戦。
(-)結局のところ2歳時のスロー勝ちのみ。ここも位置取れるか微妙。

【-】メイショウラナキラ

(+)勝つ時はぶっちぎり。夏場は古馬相手に善戦、折り合いも進展。
(-)構えても前を交わしに行く脚が無い。現状逃げ一手ではしんどい。

【△】サトノヘリオス

(+)前走は直線入口で外から寄られる。福島から中京替わりは好感。
(-)行き脚付かず位置取り悪くなりがち。付いて回らされると苦しい。

【-】レヴァンジル

(+)中山1勝クラスでアスクビクターモアと僅差。流れ緩むなら通用。
(-)青葉賞は大幅に時計詰めながら完敗。前に行けるが力不足否めず。

【▲】パラレルヴィジョン

(+)前走前がやり合うハイペースを大外突き抜け。手応えも余裕あり。
(-)2戦共スタート出負け。流れ落ち着いた場合に差し損ね懸念あり。

【-】ジュンブロッサム

(+)勝った2戦はいずれもレコード勝ち。スパート後の加速力は随一。
(-)末脚が切れ過ぎる。400Mの距離延長で同じ脚が使えるかどうか。

【-】ビーアストニッシド

(+)皐月賞は出遅れ、ダービーは距離不適。マイペースなら居残れる。
(-)今回距離短縮だがまだ長い。直線勝負に持ち込まれると苦しい。

【△】プラダリア

(+)前過ぎず後ろ過ぎずの位置から差せる脚評価。今回は相手手頃。
(-)中京でスロー差し損ね2回。ある程度流れてくれないと届かない。

【-】アイキャンドウイッ

(+)福島未勝利戦はテン良し中良し終い良し。行き脚速く前付け可能。
(-)前走は4コーナーで手応え一杯。上がりが速くなるとしんどい。

【-】アスクワイルドモア

(+)京都新聞杯はレコード決着を差し切る。きさらぎ賞は直線前が壁。
(-)後ろから行って間に合わずが多い。前に完璧に運ばれると苦しい。

【-】サンセットクラウド

(+)前半スローから捲り上げの競馬に活路。大外枠の今回も再現狙う。
(-)全兄コントレイルに似ずズブい。ここは付いていくだけで精一杯。


結論

ヴェローナシチーは京都新聞杯が仕掛け早過ぎ、白百合Sは逆に仕掛け遅過ぎ。ミス騎乗とは言わないが、前者は前半流れなければ、後者は逆に前半流れてくれていれば逆転もあった。今回は白百合S寄りの流れが濃厚で、京都新聞杯のように早めに押し上げていけば勝てるはず。本馬で勝ったことがある団野騎手へのスイッチは好感。

ジャスティンパレスは2歳時まで比較的前付けで勝ち負けしている点に注目。ホープフルSは4コーナーで押しながら直線も伸びての2着で力のあるところを見せた。年が明けての皐月賞は痛恨の出遅れ、ダービーはスタートを決めた上で直線早々と勝ちに行って失速。今回は格下げ戦で、普通に前に出していけば通用するはず。

パラレルヴィジョンは2戦共1,000M通過60秒を切る速い流れで連勝している珍しいパターン。それでいて前走はゴール前まだ余裕があった。キャリア2戦ながらルメール騎手が手放さないのも分かる。しかしスタートが上手くなく後ろからの競馬を余儀なくされているのと、今回は前走ほど外差しでもなければ流れないとみているので、脚を余して負けそうな気がする。

サトノヘリオスが大きく負けたホープフルSと皐月賞はGI、それも前走との間隔が1か月を切っていた。十分な間隔を取ったスプリングSとラジオNIKKEI賞はまともな競馬をしていて、特に後者は直線に向いたところでオウケンボルトに押し込まれなければもっと際どかった。位置取りをもう少し前に取れれば面白い。浜中騎手の手腕に期待。

プラダリアが勝った青葉賞の1,000M通過は58秒9で、これは過去10年で最速だった(そもそも60秒を割ったのも2回のみ)。そこから中3週でダービー挑戦、もっと負けると思ったがコンマ9秒差の5着とそこそこ善戦。前過ぎず後ろ過ぎずの位置が取れるのは良いが、ペースが落ち着いての差し損ねがありそうで評価は落とす。

◎ヴェローナシチー
○ジャスティンパレス
▲パラレルヴィジョン
△サトノヘリオス、プラダリア
馬複5頭ボックス(10点)

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