【競馬予想Vol.301】第28回アンタレスS

今回のテーマ

距離短縮組が強い

過去10年、前走から距離短縮となる馬は【8・5・2・38】、単回値78・複回値60で、同距離【2・4・8・73】、単回値18・複回値47、距離延長【0・1・0・19】、単回値0・複回値8と比べても明らかに抜けている。

地方の1,900M以上のレースを経由した馬は【6・5・2・20】、単回値107・複回値88と好成績をマーク。特に名古屋大賞典(名古屋ダート1,900M)との相性が良く、一昨年は名古屋大賞典3着経由のロードブレス(6番人気)が3着に入った。

前走OPクラス以上勝ち馬は軽視不可

過去10年、前走でオープンクラス以上(地方重賞含む)のレースを勝った直後の馬は【6・4・1・13】、単回値72・複回値76。該当馬は毎年1~4頭が出走して、1頭も連対出来なかったのは2017年(該当2頭が共に凡退)のみ。

前走オープンクラス以上のレースで4コーナー3番手以内に付けていた馬は【6・4・1・8】、単回値92・複回値96と更に期待値が増す。要するに前付けで勝った直後の馬は素直に買い。


トラックバイアス分析・展開予想

  • 今週は概ね好天だったが金曜夜から雨が降り始めて土曜は不良でスタート。日曜は重スタートで朝から晴れ。含水率は4コーナー17.9%、ゴール前16.9%。土曜の降水量は14.5ミリとあまり大したことはなかったが、一日中降り続いたので含水率は高め。

  • 土曜のダートは行った者勝ちで、1・3・4・8・10レースはハナを奪った馬と2番手追走の馬による行った行った。1,800Mの勝ち時計は2レースの未勝利戦が1分52秒5、12レースの1勝クラスが1分52秒0。GIIIなら1分51秒を切るぐらいのスピード決着が見込まれる。先行力と時計実績重視。

2回阪神7日目(2023年4月15日)のダート戦決まり手一覧。
  • ペース想定:平均~やや速い(59秒後半~60秒台)

  • メイショウカズサが内枠を活かしてハナ。プロミストウォリアはテンがそれほど速くない上に外枠ということで2番手以降の追走に回りそう。カフジオクタゴン、ケイアイパープル辺りは内から楽に前付け。時計が速く後ろからの差しはしんどい。内枠先行馬を狙い打ちたい。


全頭分析

【◎】カフジオクタゴン

(+)マーチSは外枠から終始外を回らされても5着。今回の内枠は好感。
(-)レパードS以降勝ち切れない競馬続く。湿った馬場は4戦未勝利。

【-】メイショウカズサ

(+)一昨年のプロキオンSはレコード勝ち。距離短縮で粘って一発。
(-)行き脚は付くが一息に行ってしまう。溜めが利かないのは問題。

【-】ゲンパチルシファー

(+)中2週以内【3・2・1・2】と間隔詰めて好走。前付けなら激アツ。
(-)今年2戦全く見せ場無し。内枠で変わる感じもせずここも苦しい。

【-】キタノリューオー

(+)前残りの総武Sで後方から捲って僅差。前がやり合えば漁夫の利。
(-)オープンクラスの実績不足。持ち時計も物足りず付いて回るだけ。

【-】ダイメイコリーダ

(+)重馬場のJDDでダノンファラオの2着あり。湿った馬場で激変狙い。
(-)総武Sは前付けで唯一タレる。前に行けるがそれだけでは厳しい。

【△】サンライズホープ

(+)みやこSは差し構えて完勝。3連勝中の阪神ダートで変わり身期待。
(-)揉まれるとダメ。前に行くか下げるかの極端な戦法強いられる。

【○】ケイアイパープル

(+)昨年は追い込み決着を4角先頭で5着。先行力はなかなかのもの。
(-)大きく崩れない反面突き抜ける脚もない。前でどれだけ粘れるか。

【-】フルデプスリーダー

(+)エルムSは前付けから速い脚使って完勝。一周コースで立て直し。
(-)昨夏の連勝は前残り強め。このメンバーに入ると力が足りない。

【▲】ヴァンヤール

(+)名古屋城Sは直線狭い内突いて僅差。時計も速くここでもやれる。
(-)阪神ダートでワンパンチ足りない。前走と同じ脚使えるか微妙。

【-】ゴールドハイアー

(+)尾頭橋Sは直線内を捌いて激戦制す。終い堅実に詰め寄る脚あり。
(-)前走脚溜めた割に伸び凡庸。持ち時計も物足りず今回も苦しい。

【-】キングズソード

(+)阪神ダート連勝でオープン入り。速い時計問題無く引き続き期待。
(-)伊丹Sは2着馬とクビ差。重賞常連馬相手に即突破まではどうか。

【△】プロミストウォリア

(+)東海Sは時計詰めて逃げ切り。湿った馬場で更に軽快で隙無し。
(-)前走はスローのマイペース。今回他に同型おり楽は出来ない。

【-】ロードブレス

(+)一昨年のこのレース3着、みやこS2着。後方から渋太い脚を使う。
(-)1年を超える休み明け。追い切りはそこそこ動くも様子見妥当。

【-】オセアダイナスティ

(+)前走ブリンカー着用も出遅れて終了。スタート決めて行くのみ。
(-)デビュー戦を除き勝ち上がりは函館・札幌。直線急坂は不安。

【-】パワーブローキング

(+)韓国馬事会杯は田んぼ馬場を差して完勝。湿った馬場で一撃あり。
(-)勝ち鞍は全て中山。阪神で同様のパフォーマンス出せるか微妙。


結論

カフジオクタゴンは不良馬場のマーチSで先行して5着だったが、16頭立ての15番枠で終始外を通らされた分の負け。その点、今回は最内。この馬が馬券外に飛んだのは関東遠征とGI(盛岡のJBCクラシック)で、4戦4連対の阪神なら前付けしてそのまま居残るだけで良い。

ケイアイパープルは結果として差し決着になった昨年のこのレースで、直線早々に先頭に立つ勝気な競馬で5着。良馬場で1分51秒0はかなりの速力。今回は内枠先行がモノを言いそうなだけに中心視が妥当。距離短縮、特に名古屋大賞典を経由した馬が好調な点からもイチ押し。

ヴァンヤールは名古屋GPで4角捲って先頭の競馬でペイシャエスにハナ差の2着、ケイアイパープル(4着)に先着。東海Sはスタート直後に落馬しながらレースに参加(?)して1位入線。仕切り直しの名古屋城Sで直線内を捌いて2着。走破時計1分50秒2はかなり優秀。昨年秋からの上積みがありそうで、ここも早めの競馬で通用する。

プロミストウォリアは3走前の2勝クラスでハナを奪えず、2走前の摩耶Sも3ハロン目に13秒3の遅いラップを踏んでの緩い逃げ。東海Sは勝ち時計1分51秒2こそ優秀だが1,000M通過62秒6、終いにかけて加速する楽な競馬だった。今回は内の先行馬に好位をガッチリキープされそうで、外を回らされて伸びずというシーンも考えられる。

サンライズホープはマーチSで大外から全く競馬に加わっておらず度外視。フワフワ走る馬で、周りに馬がいると気が散って走る気を無くす。揉まれる競馬は絶対に避けたいし、かといってみやこSのように下げると今回は届かない。阪神で前付けして勝ったことがあるし、一昨年のシリウスSも前付け。今回は内枠ということで前に出してくるのではないか。

◎カフジオクタゴン
○ケイアイパープル
▲ヴァンヤール
△プロミストウォリア、サンライズホープ
馬複◎流し(4点)、3連複◎1頭軸流し(6点)

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