【競馬予想Vol.139】第27回シルクロードS

今回のテーマ

ハンデを積まれた馬が強い

過去10年、牡馬57kg・牝馬55kg以上の馬は【8・5・3・35】、単回値83・複回値92。これ以外の馬は【2・5・7・105】、単回値7・複回値86。前者は連対率25.5%、後者は6.1%。

高松宮記念のステップレースとしてそれなりに実績のある馬が集う結果、ハンデを課された馬が順当に勝ち負けしている。牡馬57kg以上・牝馬55kg以上の馬が連対しなかったのは2019年のみ。牡馬57kg未満で勝った馬も56.5kg(2019年ダノンスマッシュ)、56kg(2021年シヴァージ)と定量に近い斤量を課されていた。


トラックバイアス分析・展開予想

開催も終盤に差し掛かり、トラックバイアスは外優勢に振れつつある。ただ先週日曜の賢島特別(4歳以上2勝C・芝1,400M)のエグレムニのように、内を立ち回った馬の居残りもみられた。今週からBコース使用で、引き続き内の経済コースを通った馬が通用している。完全な外差しではないことに注意を払っておきたい。ビアンフェ、レジェーロ、サヴォワールエメと外寄りに行き脚の良い馬が集結。これらが内を絞っての先行争い。メイケイエールの暴走が無くても昨年より速いテン3ハロン33秒台前半を想定するが、重賞としては普通のペース。内がそれなりに残るので、真後ろからよりも外前からの差しが有効。


全頭分析

【-】レッドアンシェル

(+)スプリント重賞2勝。昨夏の北九州記念は58kgを背負って5着。
(-)近走行き脚、直線での反応共にイマイチ。ピークは過ぎたか。

【-】マイスタイル

(+)タンザナイトSは直線で若干窮屈な競馬。内前マイペースで脅威。
(-)スワンSでの止まり方が不満。スプリント戦が良いとは思えない。

【-】メイケイエール

(+)スプリンターズSは上手く外へ逃がし、差し込む形に持ち込んで4着。
(-)勝手に前に行ってしまう。他馬を巻き込んで暴走のリスク抱える。

【-】ルッジェーロ

(+)昨年大外に持ち出して差し込んで6着。近走さほど負けていない。
(-)この枠からロス無く外に持ち出せるか疑問。ローテもきつい。

【△】タイセイアベニール

(+)淀短距離Sは大外最後方からぶっ飛んできて3着。終いの脚は強力。
(-)大外ぶん回しスタイル。行き脚も鈍く後方に置かれやすい。

【-】ホープフルサイン

(+)オーロCは直線大混戦の外から伸びて2着。息の長い脚を使う。
(-)淀短距離Sは外を通ったにしても直線の伸び案外。距離不足か。

【-】ショウナンバビアナ

(+)セプテンバーSは終始内を立ち回って激勝。たまに大駆けする。
(-)ここ3戦軽ハンデを貰いながら全く通用していない。力不足は明白。

【-】ミッキーワイルド

(+)ダートだが中京でプロキオンS2着あり。良績は左回りに集中。
(-)根岸Sを除外されてここへ。芝でも2勝しているが3年半振りでは。

【○】カレンモエ

(+)前々の立ち回りで安定。ハイペースでも楽々付いていける。
(-)勝ち切るための決定力に欠ける。仕掛けるタイミングが生命線。

【△】ナランフレグ

(+)前々走は届かない位置から2着、前走はノーステッキで差し切り。
(-)中1週だったとはいえセントウルSで完敗。後ろから行くリスクあり。

【-】レインボーフラッグ

(+)淀短距離Sは直線で終始前が詰まって7着。今回軽ハンデで一発も。
(-)オープン入り後25戦して不良馬場で2着が1回のみ。力不足は否めず。

【-】レジェーロ

(+)ここ2戦行き脚抜群。タンザナイトSは外を通って押し切りかける。
(-)今回は他にも速い馬が沢山いる。ここでも行き切ると逆に不安。

【◎】エーポス

(+)ラピズラズリSは初距離ながら内を捌いて快勝。叩いて上昇ムード。
(-)勝ったレースの進路は全て内。外から差し向ける競馬では未知数。

【-】マイネルアルケミー

(+)TVh賞でナランフレグに先着。中1週は【0・4・3・4】でむしろ走る。
(-)オープン入り後は頭打ち傾向。善戦はできても勝ち切るまでは。

【-】ビアンフェ

(+)スプリント重賞で3勝。スプリンターズSは2番手で我慢効く。
(-)番手の競馬では未勝利。直線に坂のあるコースで一押し効かない。

【-】シャインガーネット

(+)オーロCは出遅れながら内を立ち回って3着。コース取り次第で通用。
(-)内に構えたセントウルSが案外。同馬に1,200Mは少し短い印象。

【▲】ジャンダルム

(+)春雷Sは4コーナー外前から楽勝。手の合う荻野騎手と再タッグ。
(-)後ろから行くとイマイチ。今回も外を回し過ぎると届かない。

【-】サヴォワールエメ

(+)ここ3戦は余裕の前付け。位置を取りに行ける速さがある。
(-)京阪杯は直線あっさり馬群に沈む。大外枠から前付けは苦しい。


結論

久々でスプリント戦を使って一発回答した◎エーポスの余力を買う。前走は内突きが嵌ったというより、枠順的に内を立ち回らざるを得なかっただけ。ラチを頼る感じはないし、外前から差し向ければ案外すんなり突き抜けるのでは。

○カレンモエはテン3ハロン33秒台で前付けして常に勝ち負けしており、前残りならばこれ。しかし先に動くと差されるし、ギリギリまで待つと前を捉え損なう。同馬の騎乗2回目の松山騎手の手腕が試される。▲ジャンダルムは北九州記念とセントウルSが出遅れ、スプリンターズSは中2週で長距離輸送が入ってガス欠。春雷Sぐらい走れば。

△ナランフレグは一昨年の京都施行時の3着馬。オパールSがとても届かない位置から追い込んで2着、タンザナイトSも鞭を入れる暇が無いほど馬群を捌きながらの差し切りとあり得ないレースを連発。但し後ろから行き過ぎる分は割り引く。△タイセイアベニールはエーポスが勝ったラピスラズリSで外から差し迫って2着。正直ここも淀短距離Sのように大外ぶん回しで届かなさそうだが抑えには。

メイケイエールは馬の後ろに入れると突っ掛かっていき、外に壁を置こうとしても体当たりするので危険極まりない。池添騎手はおそらくわざと出遅れさせて外に振り出すと思う。馬券的には鞍上の言うことを聞くようになるまで静観を貫きたい。

◎エーポス
○カレンモエ
▲ジャンダルム
△ナランフレグ、タイセイアベニール
馬複◎流し(4点)、3連複◎1頭軸流し(6点)

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