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【競馬予想Vol.472】第44回小倉2歳S



トラックバイアス分析・展開予想

  • 今週は連日降雨があり、特に台風10号が接近した木曜は55ミリを記録。土曜朝時点の含水率は4コーナー13.1%、4コーナー12.7%でクッション値は8.1でスタート。しかし土曜は途中で開催が危ぶまれるほどの大雨が降って芝も不良まで悪化。4コーナーで芝から水しぶきが舞い上がるほどのグチャグチャ極悪馬場。メインの長篠S(3歳以上3勝C/芝1,200M)の勝ち時計は1分10秒2を要した。日曜朝時点の含水率は4コーナー16.6%、4コーナー15.0%でクッション値は8.6。レースの直前に再び降雨の予報が出ているが、これ以上の馬場渋化は無さそう。

  • 3~4コーナーの内側は泥沼化しているが、直線の内は使えないこともない。前述の長篠Sではロードフォアエースが内から脚を伸ばして2着に入った。ロードフォアエースはダートで2勝していて芝の悪路を走る下地があったとはいえ、この内からの進出をどう解釈するか。外が伸びることは否定しないが、外差しワンツーのようなベタな決着に固執すると痛い目に遭いそう。

  • スタートが抜群に上手いエイヨーアメジスト、小倉を逃げ切ったレイピア、行き脚速いベルビースタローン辺りが逃げ候補。ホウオウブースターやクラスペディアも隙あらばハナを窺いそうで前は賑やか。2歳の短距離戦とはいえ前に行く馬だらけで、馬場状態も相俟って直線はバテずに踏ん張れるかを競うサバイバルレース。スピードだけではなくパワーの裏付けが欲しい。


全頭分析

【-】クラスペディア

(+)スタートから押してハナ、ゴール前交わされるも3着に5馬身差。
(-)今回は周りが行きたい馬だらけ。馬なりで行ける位の余裕欲しい。

【-】ケイアイマハナ

(+)馬なりで4番手追走、直線ジワジワ伸びる。持続力ある脚が武器。
(-)負かした馬の次走以降が悲惨。芝適性を検討する前に能力疑問。

【-】アブキールベイ

(+)出たなりで中団外を追走、馬なりで4角回って鞭2発で差し切る。
(-)芝でも砂埃舞う開催末期の馬場で外差し。時計が遅く判断微妙。

【▲】レイピア

(+)前走押し出されるような感じでハナ、直線持ったままで楽に離す。
(-)初戦は狭い内を捌き切れず。ここも揉まれずに行けるかどうか。

【-】ポートデラメール

(+)後方からじっくりレースを進め、終始外通ってきっちり差し切る。
(-)スタートからいきなり置かれる。快速馬集結のここは追走一杯。

【△】ベルビースタローン

(+)スタート・行き脚共に速い。前走2番手追走から楽に抜けて完勝。
(-)初戦は距離に加えて速い馬場が敗因だとしても負け過ぎの感。

【-】ホウオウブースター

(+)前走も行き脚効かせてハナ奪い、後続を引き付けてから突き放す。
(-)逃げ馬なのにスタートが下手。今回はリカバーに動く余裕無い。

【○】エイシンワンド

(+)スタート後の行き脚速く2番手、残り200Mまで馬なりの余裕勝ち。
(-)テン3ハロン35秒5の楽な流れ。今回逃げ馬集結で追走力試される。

【-】タマモティーカップ

(+)他に行かせて3番手追走、大跳びな走りでゴール前一気に交わす。
(-)少頭数で揉まれることなく自由自在。好位が取れないとしんどい。

【◎】アーリントンロウ

(+)前走はスタート決めて他馬を引き付けての逃げでレコード勝ち。
(-)初戦は出負けして4角外回しての後追い。今回もスタート次第。

【△】ジャスパーディビネ

(+)スタート決めてハナ、追い縋る2番手の馬に並ばせず押し切る。
(-)開幕週の1番枠は逃げてください展開。今回速い馬集結で苦しい。

【-】エイヨーアメジスト

(+)2戦連続ロケットスタート。前走は大外一気決められるも2着確保。
(-)初戦9馬身差圧勝も開幕週良馬場で1分9秒8は普通。相手強化課題。

【-】エンドレスサマー

(+)初戦は逃げて楽勝、函館2歳Sは2番手追走から詰める競馬を経験。
(-)2戦共強めに追われたようにズブい。今回は周りも速く埋没懸念。


結論

アーリントンロウの初戦は出遅れが全て。2戦目の前走でテン3ハロン33秒9のハイペースで前付けして1分20秒6のレコード勝ち。通過順だけ見れば単調な逃げ切りのように見えるが、実際は3コーナー手前から後続に並ばせての二の脚発揮。スピードは申し分無し。今回は大雨の影響が残る悪路を距離短縮&巨体でパワフルに押し切る画を想定する。ちなみに新馬戦でクビ差負かされたラプラーニュは7月4日に不慮の事故で亡くなったとのこと。ラプラーニュの分まで勝って欲しい。

エイシンワンドは中京開幕週のメイクデビューで直線ほぼ持ったままの楽勝。テン3ハロン35秒5-上がり3ハロン33秒7の上がり勝負で、今回の展開や馬場想定とは真逆になるが、本気を出さず3着以降を6馬身千切った馬が馬場悪化だけでどこにもいないとは考えにくい。坂路での併走の追い切りも馬なりで余裕で先着していて調子はかなり良さそう。

レイピアは初戦の直線で内を捌き切れず、自身より前でフリーだったキトンインザスカイに先に抜け出されてしまい2着。加速ラップを刻む流れでキレ負けした感じ。小倉に替わった前走は前に行っただけで楽勝。スピードは申し分無し。母方の祖母クーヴェルチュールは重馬場のアイビスサマーダッシュで3番枠から3着に入ったパワー寄りの快速馬。

ジャスパーディビネは新潟開幕週の1番枠からの逃げ切りは約束されたようなものだったが、4着以降を5馬身千切った2・3着馬は次走で勝ち上がっておりレベルは高かった。2週連続で坂路全体の一番時計(8月21日と29日)をマークしているが、森厩舎の馬なのでこの位はやれて当然。この馬もアーリントンロウと同じ距離短縮の巨体馬。

ベルビースタローンは行き脚が速く、前走は開催末期の稍重馬場で勝ち上がり。新馬戦は勝ち馬に2秒以上も離されての惨敗だったが、あの日の京都は馬場が高速で、距離が長かったこともあって前で持ち堪えられなかった。牝馬の割に新馬戦490kg、前走494kgというグラマーな馬体をしていて、今回のような力の要る馬場はベストマッチのように思える。

◎アーリントンロウ
○エイシンワンド
▲レイピア
△ジャスパーディビネ、ベルビースタローン
単勝◎(1点)、馬複◎流し(4点)、3連複◎1頭軸流し(6点)

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