【競馬予想Vol.262】第39回フェアリーS

今回のテーマ

前走で東京を走った馬を買え

過去10年、前走で東京を使っていた馬は【7・4・5・52】、単回値258・複回値107で、2019年を除く9年で1頭以上が連対している(2019年は3着)。東京で初勝利を挙げた直後の馬は【4・1・4・21】、単回値326・複回値142の爆益ゾーンに入っている。

前走東京組をクラス別に分けると、新馬【2・1・3・6】、未勝利【2・0・1・15】、1勝クラス【2・3・1・17】、オープンクラス以上【1・0・0・14】で、下級条件のほうがより期待できる。単に東京を走ったというよりは、東京での勝ちに拘った馬を買うべし。

マイル戦経由組が中心

過去10年、マイル戦経由馬は【8・6・6・70】、単回値206・複回値91。距離延長馬は【1・1・3・44】、単回値11・複回値32。距離短縮馬は【1・3・1・16】、単回値33・複回値110で、2,000Mを経由した馬は【1・2・0・1】、単回値177・複回値345。

1着候補はマイル戦経由馬。前走から距離が変わる馬はヒモ候補。但し一昨年は新馬戦で1,200M、未勝利戦で1,400Mを使ってマイル戦未経験のファインルージュ、昨年は京都2歳Sから400Mの距離短縮ローテのライラックが勝利した。


トラックバイアス分析・展開予想

  • 年明け後は降雨無し。散水も5日以降は行われていない。含水率は4コーナー10.7%、ゴール前10.2%、月曜朝時点のクッション値は9.8。

  • 依然として内前優勢が継続。差し込むにしても外を回していては間に合わない。内前先行、内突きまたは4角外前からの差しが有効。

  • ペース想定:やや速い(1,000M通過58~59秒前半)

  • マイレーヌが行って、スピードオブライトら内枠先行勢がマーク。人気どころが概ね前で競馬をする馬で、これらの一段後ろがスイートスポット。トラックバイアスを勘案すると内突きが極めて有効。外差しは間に合わない。


全頭分析

【-】スピードオブライト

(+)中山デビュー戦は坂を楽々駆け上がる。内枠から押し切り図る。
(-)前走楽に前付けしながら終い伸び悩む。更なる距離延長は不安。

【○】リックスター

(+)2番手追走から直線半ばまで追い出し待つ余裕あり。上積み期待。
(-)流れ緩い上に内前TBなら残れて当然。単純にスピードアップ課題。

【-】マイレーヌ

(+)スタート速く3戦連続でハナ奪取。内枠活かした粘り込みに注意。
(-)前走はマイペース単騎で運んで完敗。上位クラスではしんどい。

【-】アンタノバラード

(+)前々走中山で4コーナー外から被せ勝ち。下げ過ぎの前走度外視。
(-)勝ち上がりは重馬場で持ち時計が心許ない。前走同様追走一杯か。

【△】ヒップホップソウル

(+)前付けの競馬で勝ち負け評価。機動力あり東京より中山向き。
(-)前走交わせそうで交わせず。デビュー戦の時計も遅過ぎで参考外。

【-】ミシシッピテソーロ

(+)阪神JFは中団外から差し込み善戦。格落ち戦のここは与し易い。
(-)スタート遅く後手踏みやすい。中山で後ろから捌けるかどうか。

【-】ディナトセレーネ

(+)前走は決め手比べで完敗も已む無し。未勝利快勝の中山で出直し。
(-)唯一の勝利はドロンコ馬場。良馬場で速い脚求められると辛い。

【△】イコノスタシス

(+)前走は早めに抜け出してラスト流す余裕あり。中山も経験済。
(-)逃げでしか連対していない。溜めて弾ける競馬が出来るかどうか。

【-】エナジーチャイム

(+)前走は出負け響いて詰め切れず。実績あるマイルで巻き返し。
(-)デビュー戦は内前押し切りの楽な競馬。今回他にも行く馬いる。

【◎】メイクアスナッチ

(+)前走抑えを効かせた逃げで完勝。溜め効けばマイルこなせそう。
(-)行き脚良く前に行ってしまう。一息で行くとラスト脚持たない。

【▲】ディヴァージオン

(+)直線競り合いから抜け出し評価。中山での立ち回り経験は武器。
(-)前半ドスローで実質直線だけの競馬。マイル戦の適性未知数。

【-】ブラウンウェーブ

(+)前走は流れ速くて置かれる。差脚自体は悪くなく溜めて一発。
(-)デビュー戦は前が止まったところを差した感。地力足りない。

【-】チハヤ

(+)3角捲りで2勝マーク。勝ちっぷりも悪くなく芝こなせれば通用。
(-)川崎や浦和のダートとは勝手が違い過ぎる。付いて回るだけ。

【-】キタウイング

(+)阪神JFは慣れない先行策で持ち時計更新。差し構えで巻き返し。
(-)勝ったのは広い新潟外回り。小回りの中山で外差し届くか疑問。

【-】ミタマ

(+)前走好位で脚を溜め、直線内を捌いて差し切り。差し脚器用。
(-)好走したのはいずれも内枠。中山の外枠は距離ロス免れない。

【-】ブルーイングリーン

(+)スタート決めて行き脚良く前付け、直線内から綺麗に抜け出す。
(-)楽勝ムードからゴール前際どく迫られる。距離延長は不安材料。


結論

メイクアスナッチは戸崎騎手も武市調教師もマイルは長いという認識でいるようだが、見た目もラップ的にもそのようには見えない。前走もテン3ハロン36秒9と1,400M戦にしてはかなりのスローで、先頭で脚を溜めていたような感じ。この中間は前を抜かさない調教に取り組んでおり、好位で溜めが効くようなら突き抜け。

冒頭で紹介した通り、このレースは前走で東京を使っていた馬がよく走る。マイル戦を使った馬がより走っていることからも、ここはリックスターが面白そう。中山は今のところ内前馬場が継続しているし、内から位置を取れれば通用の余地がある。ちなみに三浦騎手はこのレースが重賞初勝利を勝っており(2013年クラウンロゼ)、馬自身も東京のマイル戦を勝っただけのキャリア1戦馬だった。
※重賞初勝利でも何でもなかったので修正。【1/19 12:00】

2,000Mからの大幅距離短縮がよく効いているようなので、ディヴァージオンにも期待したいところ。デビュー戦はドスローで動きたいところで動けただけのような気もするが、関西馬なのに中山の新馬戦でデビューさせた意気込みを買いたい。中山のミルコは三割増し。

他では前走東京マイル組からイコノスタシスとヒップホップソウルを拾っておく。イコノスタシスもメイクアスナッチと同様、先頭で溜めを効かせて弾ける競馬をしており、一介の逃げ馬ではないという判断。新馬戦で無理ゲーに当たってしまったので、勝ち上がりが遅れたのは気にしない。ヒップホップソウルは可もなく不可もなくといった感じ。前走の展開で差し切れなかったのはやや不満。中山マイル勝ちがあるとはいえ、時計遅過ぎで評価に値しない。

◎メイクアスナッチ
○リックスター
▲ディヴァージオン
△イコノスタシス、ヒップアップソウル
馬複5頭ボックス(10点)


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