【競馬予想Vol.138】第63回アメリカジョッキークラブC

今回のテーマ

GII以上のレースを経由した馬が強い

過去10年、GI(海外含む)を経由した馬は【6・4・1・24】、単回値187・複回値74。GIIを経由した馬は【3・0・3・22】、単回値88・複回値58。GIII以下のレースを経由した馬は【1・6・6・64】、単回値5・複回値64。

「格下げ効果」は抜群。GIII以下のレースを経由して勝ったのは2018年ダンビュライトのみ。同馬はクラシック皆勤出走後、自己条件のサンタクロースS(現・3歳C、阪神芝2,000M)を勝っての参戦だった。なお、GIII以下のレースを経由して3着以内に来た13頭のうち9頭は既に重賞を勝っており、ここが重賞初出走という馬は皆無。全くの格下では苦しい。


トラックバイアス分析・展開予想

先週の京成杯は平均ペースながら4コーナーで外を回した馬によるワンツー。3着馬と4着馬も直線で外に持ち出しており、終始内を立ち回った馬は伸びを欠いた。土曜のメイン・初富士S(4歳以上3勝C・芝2,000M)はレッドライデンが逃げ切った一方、最後方から大外をぶん回ししたパラダイスリーフが僅差の2着。差しが効く馬場という見立てで良さそう。キャッスルトップが仕掛けるだろうが芝ではスピードが足りず、ダンビュライトが内を絞りながら前へ。スマイルが外からこれに続き、ポタジェが内からこれらの直後に入る。オーソクレースは中団後方からの競馬になりそう。1,000M通過は61~62秒台、ゆったり流れての内前決着が濃厚。これに外差しがどう絡むか。


全頭分析

【-】キングオブコージ

(+)中日新聞杯は外枠から前付け。今回は内の経済コースを進めそう。
(-)前進気勢強め。再度前付けするとまたラスト失速の懸念あり。

【-】アサマノイタズラ

(+)前走後に気管支炎が判明。今回は症状落ち着き、力通り走れば。
(-)嶋田騎手は元々主戦とはいえ手腕が不安。内から外を回すとロス。

【-】キャッスルトップ

(+)ジャパンダートダービーで中央馬相手に逃げ切ったのは事実。
(-)ダートで行き詰った末の芝挑戦。チャレンジ精神は讃えたいが…。

【-】クレッシェンドラヴ

(+)中山でも4勝をマーク。小回りコースに対応した捲りの脚が魅力。
(-)このところ捲りの脚がみられず単調。今回も後方に置かれそう。

【-】エヒト

(+)サンタクロースSは内を上手く立ち回って完勝。勢いは侮れない。
(-)前走は内がポッカリ開いた。相手も弱く、ここで再現は疑問。

【◎】ポタジェ

(+)ここ2戦は一線級相手に善戦。今回は明らかに相手が軽い。
(-)仕掛けた後の反応が著しく鈍く、競り負けのリスクは高い。

【-】ダンビュライト

(+)4年前の勝ち馬。安定して前に行ける。坂路の動きは依然軽快。
(-)年齢を重ねて終いダレ気味。展開恵まれても居残りは疑問。

【▲】アンティシペイト

(+)オホーツクSは大外ぶん回しで突き抜け。溜める競馬で一発も。
(-)折り合い面に不安あり。脚が溜まらず案外のパターン懸念。

【△】ボッケリーニ

(+)中日新聞杯は内から急伸も詰め損なう。56kgで外差しなら好勝負。
(-)GIIも距離も中山も初めて。流れが緩いとまた詰め切れないかも。

【△】ラストドラフト

(+)ここ2年不利を受けながら3着。力を要す馬場で差し込める脚がある。
(-)京成杯以降13戦して未勝利。近走後ろから行き過ぎなのも気になる。

【○】オーソクレース

(+)菊花賞は大外枠から外を回して2着。今回は大幅に条件好転。
(-)重賞3戦は全て離されての負け。加速が鈍く後ろから行き過ぎると?

【-】ソッサスブレイ

(+)ディセンバーSは内を立ち回って波乱をアシスト。意外性あり。
(-)昨年は久々とはいえ付いて回っただけ。重賞では厳しい。

【-】スマイル

(+)中山芝【4・1・1・1】、芝2,200M【3・1・1・1】。舞台は最適。
(-)迎春Sは勝って当然の雑魚メンバー。この枠だと外を回らされそう。

【-】マイネルファンロン

(+)新潟記念は後方で脚を溜めて突き抜け。今回も大外から再現狙うか。
(-)中山内回りで後方一気は現実味に乏しい。嵌っても善戦まで。


結論

内の馬がスタート遅めで、最初のコーナーまでに割り込み容易な◎ポタジェの前付けを信頼。前に追い付くまでに時間が掛かる馬で、最初から前との距離を詰めておけば勝ち切れるのでは。毎日王冠で先行してシュネルマイスターとダノンキングリーにコンマ2秒差の馬がこんなところで負けられない。

○オーソクレースは菊花賞で大外枠から終始外を通らされ、直線外から追い上げて2着。今回は14頭立ての11番枠、57kg→55kg、距離短縮で位置も取れるはず。トラックバイアス的に差し一本に向けても通用する馬場になってきているが、前寄りの展開になりそうなのと、肝心の加速が鈍く勝ち切れるかどうか。▲アンティシペイトは漫然と前に出すのではなく、馬混みで脚を溜めるような乗り方をすれば通用していい。美浦Sは4コーナー手前でゴチャついて4着に敗れたとはいえ、勝負どころから直線にかけて良い反応だった。

△ラストドラフトはここ2年共に3着だが、むしろよく3着に来れたなという内容。一昨年はマイネルフロスト故障の煽りを受けて大外ぶっ飛び、昨年もゴール前でヴェルトライゼンデに寄られて失速。先週神騎乗の戸崎騎手の手腕に期待。△ボッケリーニは中日新聞杯で周りを囲まれて已む無く内突き。結果として行った行ったの展開で4着なら及第点。今回は展開的に差し微妙だが引き続き上位には来そう。

◎ポタジェ
○オーソクレース
▲アンティシペイト
△ラストドラフト、ボッケリーニ
馬複◎流し(4点)、3連複◎1頭軸流し(6点)

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