【競馬予想Vol.52】第26回NHKマイルC

『マル外ダービー』と呼ばれていたのも今は昔。3歳限定のマイルGIとして、様々なローテから多種多様な馬が集まる結果…。

2021NHKマイルC過去10年上位3頭人気・単複配当一覧

めっちゃ荒れる。馬複万馬券はレース創設以降25年間で7回と比較的まともだが、3連複は2003年の発売開始以来14回が万馬券決着で、4ケタ台はたった4回。3連単は2005年の発売開始以来10万オーバーが11回あり、うち100万オーバーも3回ある。2007年は17番人気ピンクカメオが勝ち、18番人気ムラマサノヨートーが3着。2014年も17番人気タガノブルグが2着に入るなどもう滅茶苦茶。何が来ても全く驚けない。

2021NHKマイルC過去10年ラップタイム一覧

このレースを難解にしているのは、前付け・追い込み双方が入り乱れた決着が多いことにあるのかもしれない。ハナを奪った馬が3勝を挙げている一方で、4角14番手以降から追い込んで勝った馬も2頭いる。ペースによる相関も見い出せず本当に難解。

結論:Don't think. FEEL!(考えるな。感じろ!)

逃げ候補筆頭のピクシーナイトが大外。これなら内枠のバスラットレオンの先制が濃厚。レイモンドバローズ、ルークズネスト、グレナディアガーズ、ホウオウアマゾンなど人気どころを中心に前に行きたい馬多数。ハイペースはまず確実。ただトライアル戦が全て前付けで決着しているだけに、単純に差し有利とはならず、速い時計に対応できるかどうかが焦点。

GIにつき全頭コメント。

【-】レイモンドバローズ
アーリントンCは馬場が重く前付け有利だったにも関わらず、ゴール前で後ろから来たリッケンバッカーに交わされての3着。今回は先行力が活かせる絶好枠を引いたが、単純に力も速さも足りない。

【-】アナザーリリック
芝マイル3連対とはいえいずれも牝馬同士、アネモネSにしても前が飛ばす展開で捲りが嵌っただけの感。速い時計に対する適性も疑問で、ここは付いて回るだけか。

【○】ルークズネスト
強烈内前バイアスのシンザン記念で後方外から迫って2着した後、ファルコンSは自ら先手を奪って押し切り。前付けが出来て、時計面と力の裏付けが取れる馬が内枠ゲット。普通に勝ち負け。

【△】バスラットレオン
ニュージーランドトロフィーは先頭でマイペースを貫いて圧勝。番手からでも競馬ができるが詰める脚に乏しいのでここも先頭で競馬をしたいところ。同型のピクシーナイトが大外を引いてしまったので競馬はしやすい。

【-】リッケンバッカー
アーリントンCは周りが馬場を気にする中で相対的に伸びて2着。3戦目の未勝利戦でルークズネストにハナ差の2着に健闘している辺り、高速馬場をこなせるなら喰い込みがあるかもしれない。

【-】シティレインボー
ニュージーランドトロフィーは内ピタ先行で粘っての3着もバスラットレオンには大きく離されていて、能力差を感じさせる内容。引き続き内枠を引けたとはいえここでは話にならない。

【-】タイムトゥヘヴン
ニュージーランドトロフィーは外枠から終始外を回らされ、直線も外一杯を使っての差し込みで2着。バスラットレオンに離されはしたがレース振りはこれまでで最良だった。ただここであの差を埋められるかは正直微妙。

【◎】グレナディアガーズ
未勝利の勝ち時計は同日のファンタジーSとコンマ3秒差、翌日の古馬3勝クラスをコンマ3秒上回り、朝日杯フューチュリティSは前付けでレコード勝ち。ファルコンS2着も特に落ち度はみられず、主役級の評価が妥当。

【-】ゴールドチャリス
フィリーズレビューは後方追走一手で12着、ニュージーランドトロフィーも前残り決着を後ろから行って6着。スプリント戦を前付けで勝ち上がってきた馬で、コーナー2つの高速マイルではどう乗っても太刀打ち不可能。

【▲】ソングライン
桜花賞は道中でメイケイエールに押される不利で戦意喪失。パドックでもしきりに尻尾を振っていてフケの兆候が見られた。ハイペース対応は紅梅Sで実証済み、東京マイルは未勝利戦で3馬身差快勝の舞台。一変警戒。

【-】ヴェイルネビュラ
スプリングSはスタートから相対的に置かれ、直線バラけて追い出しフリーから末脚不発。距離短縮かつ良馬場の今回は条件が上向く。速い時計に対応できるかどうかが焦点で、このメンバーで置かれるとかなり苦しい。

【-】ランドオブリバティ
きさらぎ賞は出遅れての後追いで3着、スプリングSは前付けで普通に競り負け。成長力を全く感じず、マイルに対応するだけのスピードの裏付けも不明。ここは付いて回るだけに終わりそう。

【△】ホウオウアマゾン
朝日杯フューチュリティSはレース中に脚を痛めておりノーカウント、アーリントンCは前付けで完勝。高速決着対応はデイリー杯2歳S(2着)で実証済み。今回は内枠に入った先行馬に主導権を奪われそうな点が気掛かり。

【-】ショックアクション
新潟2歳Sを勝ってその後不振、NHKマイルCで穴を開けるというパターンは2019年2着ケイデンスコールが思い出される。ファルコンSは前残り決着を後ろから行ったもので度外視可。ただここで上積みの要素が見当たらない。

【-】シュネルマイスター
弥生賞は前付けで2着も完全な展開利で評価に値しないが、皐月賞に進まずここ一本に絞ったのは好感が持てる。ただ前付けしたい同馬にとってフルゲートの外枠は結構な痛手。人気に見合うだけの信頼性はない。

【-】ロードマックス
東京コースでは2戦2連対、京王杯2歳Sは直線で内にモタれながらの追い込みで僅差の2着。朝日杯フューチュリティSは後ろ過ぎ、シンザン記念は外枠から先行、ファルコンSは前残り。ここで追い込み一本に賭けてどこまで。

【☆】グレイイングリーン
新馬戦を好時計で勝ち、使う度に時計を詰めていた馬にとって、雨水をたっぷり含んだアーリントンCの馬場は重過ぎた。マイルをこなせるかどうかを見たかったが不明のまま。良馬場なら前走のようなことはないはず。

【-】ピクシーナイト
シンザン記念は意表を突く逃げで押し切り。アーリントンCも自ら先手を奪ってのマイペース逃げを展開したがホウオウアマゾンにあっさり捕捉され、後続にも抜かれての4着。巻き返したいが痛恨の大外枠で八割方終了。

◎グレナディアガーズ
○ルークズネスト
▲ソングライン
△ホウオウアマゾン、バスラットレオン
☆グレイイングリーン
馬複◎流し(5点)、3連複◎1頭軸流し(10点)

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