【競馬予想Vol.216】第7回紫苑S

今回のテーマ

※2016年レース創設。

重賞出走経験はほぼ必須

過去6年の連対馬12頭はその全てに重賞の出走経験があった。3着馬6頭についても4頭に重賞の出走経験があり、ここが重賞初出走という馬は3着止まり。

昨年は新馬戦と1勝クラスを連勝しただけのエクランドールが1番人気に支持されて17着、2017年も同様に2戦2勝のルヴォワールが2番人気に支持されて6着に終わった。むしろ重賞出走経験がありながら人気薄という馬が絶好の狙い目で、2020年2着パラスアテナ(10番人気)、2019年2着フェアリーポルカ(6番人気)などはこのパターン。

距離延長組は苦戦

過去6年、前走から距離延長となる馬は【0・2・2・44】、単回値0・複回値29で、3着以内に入った4頭のうち3頭は芝2,000Mで連対があった。

距離延長組が苦戦しているというよりは、オークスに代表される距離短縮組【3・3・3・23】と同距離組【3・1・1・18】が勝ち負けしているといったほうが正しいのかもしれない。距離延長であれば芝2,000Mにおける好走実績が欲しい。なお、距離延長かつ芝2,000Mでも連対が無かった2017年2着カリビアンゴールドはオークスに出走経験があった(11着)。

逃げ脚質は苦戦

過去6年、前走でハナを奪っていた馬は【0・0・0・6】、このレースでハナを奪った馬は【0・0・1・6】と連対に至っていない。

開幕週初日のレースということで行った者勝ちを連想するが、むしろ差しがよく効いている。逃げ脚質の馬は評価を落としたい。


トラックバイアス分析・展開予想

中山は4月17日(皐月賞)以来の開催。5か月近く開催が開き、例年通り野芝オンリーの高速馬場。水曜に10ミリ、木曜に27.5ミリの雨が降ったことで含水率は4コーナー15.3%、ゴール前15.2%とやや水分を含んでいる。クッション値は金曜朝時点で9.0。超高速で前が止まらずというような馬場ではなく、トラックバイアスはフラットでみておきたい。ニシノラブウインク、コルベイユ、サンカルパ、サウンドビバーチェ、スタニングローズと前付けしたい馬が多いだけに差しに注意したいところ。


全頭分析

【-】エバーハンティング

(+)デビュー戦は好スタートからハナを奪い、直線長い競り合い制す。
(-)ここ2戦は出遅れて付いて回るだけ。スタート決めても厳しい。

【○】サークルオブライフ

(+)オークスは出遅れ&前カットで度外視。GIを制した末脚は強力。
(-)年明け3戦全敗。出遅れなくても後ろから行くようだと少々不安。

【-】ロジレット

(+)前走4コーナー早め先頭から堂々押し切る。小回り適性を感じる。
(-)前走は力が要る渋った馬場が奏功した感。まだ下積み足りない。

【△】ニシノラブウインク

(+)フラワーCは直線楽な手応えから2着。再度楽に行けるなら注目。
(-)実際のところ前付けでは未勝利。勝ち切るだけの速さも力もない。

【△】シーグラス

(+)2,000Mで捲って連勝あり。小回りで距離短縮の今回条件上向く。
(-)小倉以外で5戦していずれも凡退。ここ2戦は何の見せ場も作れず。

【-】エコルフリューゲル

(+)4コーナーから動ける脚ある。末脚悪くなく前付け出来れば妙味。
(-)スタート一息、行き脚も緩い。前に止まってもらえないと苦しい。

【-】カヨウネンカ

(+)前走は直線外で追い出し待って抜け出し、ゴール前流す余裕あり。
(-)基本的に差し構え。先に抜け出すと差されるし意外と乗り難しい。

【▲】ライラック

(+)フェアリーSは3コーナー捲りで綺麗に差し切る。一気の差脚脅威。
(-)ここ3戦スタート遅く真後ろから。前から離され過ぎると苦しい。

【-】コルベイユ

(+)行き脚活発で3戦連続ハナ奪取。今回開幕週の絶好馬場は追い風。
(-)フラワーCはマイペース楽逃げからタレる。重賞では荷が重い。

【-】サンカルパ

(+)前々走は後続引き付けて直線離す粋な勝ち方。先行力は評価。
(-)詰め甘く後ろから一気に来られると辛い。一団推移だとしんどい。

【-】サウンドビバーチェ

(+)チューリップ賞は直線早め先頭で善戦。ポジショニング上手い。
(-)実績はマイルでのもの。2,000Mで前付けして押し切れるか微妙

【◎】スタニングローズ

(+)オークスは外差しで大健闘。フラワーC制した舞台で前付け安泰。
(-)純粋な瞬発力勝負になるとキレ負けする。横一線だとしんどい。


結論

スタニングローズは今年に入ってから直線先に抜け出した馬を捉える競馬で2勝、オークスは外差しで2着と充実の内容。大外枠でも12頭立てなら気にならないし、強力な差し馬もサークルオブライフぐらいしか見当たらないここは順当に勝ち負け。負けるとするならば直線先頭に立ったところを一気に来られるようなパターン。

サークルオブライフは純粋に展開が向く。馬場も超高速ではなさそうだし、例年の傾向なら十分勝ち負け可能。オークスでやらかした後なのでとにかくスタート集中。内枠ということで、スタートが決まればチューリップ賞のように前付けしてきそう。

ライラックは典型的なピンパー馬で、桜花賞とオークスは不器用さ全開で付いて回るだけだった。今回は格落ち戦で相手がグッと楽になるし、離れず付いていっての捲り一撃がありそう。戸崎騎手は第1回のこのレースでビッシュに騎乗して捲りを決めている。

シーグラスは小倉で3戦3連対、小倉以外で5戦して全て掲示板外だが、丹内騎手騎乗時に3戦3連対、丹内騎手以外騎乗時は5戦して全て掲示板外という見方もできる。2,000Mで2勝して重賞出走経験があって距離短縮とこのレースのテーマ的には来てもおかしくない。

ニシノラブウインクはオークスで逃げの手に出たのがテーマ的にマイナスだが、スタニングローズを評価する以上、フラワーCで先に抜け出しての2着は評価せざるを得ない。中山はこの他に未勝利戦でサークルオブライフの2着、フェアリーSは直線で前が詰まって消化不良。

◎スタニングローズ
○サークルオブライフ
▲ライラック
△シーグラス、ニシノラブウインク
馬複◎流し(4点)、3連複◎1頭軸流し(6点)

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