【競馬予想Vol.16】第55回共同通信杯

今回は血統でとても買いたい馬がいる。本当はクイーンCで買いたかったのだが、除外されてこちらに出てきた。そう、紅一点のレフトゥバーズである。キャリア1戦の華奢な牝馬を牡馬相手のここで買うというのは正気の沙汰ではないが、それでも買ってみたくなる理由がある。

2021共同通信杯レフトゥバーズ血統

ディープインパクトにアンブライドルドとストームキャットが入るとハイパフォーマーを出す説。三冠馬コントレイル(母父父アンブライドルド、母母母父ストームキャット)、2戦連続レコード勝ちのレッドベルオーブ(母父父アンブライドルド、母母父ストームキャット)もこのパターン。しかも母父タピットは超快速牝馬グランアレグリアと同じ。

2021共同通信杯過去10年種牡馬別成績一覧

過去10年における種牡馬成績は上表の通り。ディープインパクト産駒は過去10年全てにおいて1頭以上が3着以内に入り続けている。

2021共同通信杯過去10年脚質別成績

過去10年において、上がり3ハロン4位以下で勝ったのは'18年のオウケンムーンのみ。直近5年はこの'18年を除いて上がり3ハロン最速をマークした馬が勝っている。注意したいのは'18年を除く9年で4角4番手以内にいた馬が連対しているという点。前々で速い脚を繰り出しそうな馬にも注目したい。

ところで、トラックバイアスは少しずつ外にシフトしつつある。

20210213東京9R

9レースの箱根特別(4歳以上2勝クラス/芝2,400M)は直線で外に振ったハーツイストワール(黄)が差し切り勝ち。2着エヒト(青)と3着アイアンバローズ(緑)はいずれも外差し一本に賭けていた。

20210213東京10R

10レースの雲雀S(4歳以上3勝クラス/芝1,400M)は直線でなかなか進路が開かず、最終的に馬群の中から一気に伸びたホープフルサイン(黄)が差し切り勝ち。あの位置から差し切るというのは意外だった。

20210213東京11R(5)

11レースのクイーンC(3歳牝馬GIII/芝1,600M)はハイペースということもあったが、中団外に構えた3頭がワンツースリー。エイシンヒテン(4着)は単騎逃げから最内で粘ったが、最終的に外の切れ味に屈した。最後方付近から外を回したステラリアは6着止まり。内過ぎても外過ぎてもダメ。

展開予想。逃げたことがある馬が一頭もいないメンバー構成。昨年も似たような状況でビターエンダーが押し出されるようにして先頭に立って1,000M通過63秒2という極端なスローに陥ったが、今年も似たような感じになりそう。どの馬がどこに付けるかサッパリ分からない。困った。

◎レフトゥバーズが勝った新馬戦は強い向かい風が吹いていたにも関わらず、直線で逆手前のまま追い上げ、抜け出して手前が替わった瞬間急加速して更に突き放した。勝ち時計1分34秒5は翌日の赤松賞(アカイトリノムスメ)と同じ。クイーンCを除外されて戸崎騎手を確保できたのは大きい。

○ステラヴェローチェはGIのレコード決着を使った後のスロー&距離延長で、内枠を引いたこともあり、何も行かなければ自ら先手を取るかもしれない。他より1kg背負う分、ちんたらペースで後ろで構えてしまった場合は差し損ねが怖い。

▲キングストンボーイはマイルのベゴニア賞の上がり3ハロンが加速ラップ(11秒6-11秒3-11秒2)を示している。勝ち方も内で伸びる馬(ステラリア)を外差し一気で交わしてのもので、今回のトラックバイアスと一致する。どうも父ドゥラメンテで敬遠されている節がある。

△シャフリヤールは今回と同距離の新馬戦の上がり3ハロンが加速ラップ(11秒9-11秒6-11秒5)を示していて、アルアインの全弟ながら瞬発力勝負に強い方に出ている。京都記念のワグネリアンを蹴ってまでもこちらに騎乗してきた福永騎手の思惑も斟酌したい。

△エフフォーリアの前走は4~6ハロン目に13秒台が並んだ緩々ペース。今回はスロー想定とはいえこのような中弛みは考えにくい。前に付けて上がり3ハロン33秒4の脚で押し切ったのは事実で評価はするが、距離短縮で同じようなキレ味自慢相手だと少々分が悪い。

△カイザーノヴァは前走で外差しを予習済み、上がり3ハロンはステラヴェローチェと同じ最速をマーク。内にモタれる癖があり、新馬戦も直線に向いた際に内にいた馬にぶつかったり、クローバー賞も内にモタれるのを制御しながらの追い上げだった。これまでとは逆の左回りがハマるかもしれない。

◎レフトゥバーズ
○ステラヴェローチェ
▲キングストンボーイ
△シャフリヤール、エフフォーリア、カイザーノヴァ
馬複◎or○流し(9点)、3連複◎or○1頭軸流し(16点)

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