【競馬予想Vol.324】第64回宝塚記念

今回のテーマ

これといったものが見当たらなかったので省略。


トラックバイアス分析・展開予想

  • 今週は水曜に29.5ミリの雨が降ったぐらいで概ね好天。日曜から水曜にかけて連日散水、月曜から火曜にかけて芝刈りを実施。含水率は4コーナー8.8%、ゴール前9.6%、日曜朝時点のクッション値は9.9。

  • 土曜の芝は6レース中5レースで逃げた馬が3着以内に粘り、連対馬12頭中10頭が4コーナーで3番手以内という前残りのオンパレード。時計も最終週の割に速い。漫然と前が残るというより、後ろから差してこれないといった感じの馬場。内前よりも直線でコースを選べる外前が良い。

  • ペース想定:平均~やや速い(1,000M通過59~60秒)

  • ユニコーンライオンが外から押してハナ、ドゥラエレーデがこの直後に入って2番手。アスクビクターモア、ディープボンド、ジャスティンパレスも前へ。イクイノックスも内で包まれるのを嫌って前々の競馬。展開的には中団差しが妙味だが、今の阪神は時計がそこそこ速くて前が止まらない馬場。直線先抜けの競馬をやったことがある馬が中心。


全頭分析

【-】ライラック

(+)捲り進出から息の長い脚を使う。前がやり合うなら漁夫の利差し。
(-)行き脚皆無で速攻置かれる。この馬場で後ろからではしんどい。

【-】カラテ

(+)前過ぎず後ろ過ぎずから差せる。鳴尾記念は前詰まりで参考外。
(-)天皇賞秋はベストの走りで6着止まり。GIではパンチ不足明白。

【-】ダノンザキッド

(+)阪神で行われたGIで3戦全て3着と善戦。今回内枠先行で勝機到来。
(-)何だかんだでホープフルS以降3年勝っていない。2,200Mも微妙。

【-】ボッケリーニ

(+)鳴尾記念は外から捻じ伏せる強い勝ち方。先行策なら一発ある。
(-)昨秋のGI2戦は共に見せ場無しの完敗。一線級相手だと分が悪い。

【◎】イクイノックス

(+)ドバイSCは馬なり公開調教で楽勝。世界ランク1位も納得の強さ。
(-)海外帰り初戦、慣れない環境での調整。父は2度挑んで勝てず。

【△】スルーセブンシーズ

(+)今年に入って直線加速で連勝。本質的に内回りコースが合う。
(-)今回は相手の質が格段に上がる。阪神では2戦していずれも凡退。

【-】プラダリア

(+)差し決着の京都記念で先行して3着評価。先に動いて大波乱演出。
(-)青葉賞以降大きな上積み無し。距離は合うがGIとなると話は別。

【▲】ヴェラアズール

(+)芝転向後に飛んだのは輸送手間取った有馬記念のみ。決め手一番。
(-)昨秋の3連勝はいずれも直線だけの競馬。差し有利の展開頼み。

【○】ジャスティンパレス

(+)今年2戦は異なるペースで共に完勝。今回神戸新聞杯圧勝の距離。
(-)有馬記念は内を立ち回ったとはいえ負け過ぎ。勝ちに行くと脆い。

【-】ディープボンド

(+)昨年先行してスーパーレコード決着の4着。前に行って渋太い。
(-)天皇賞春は得意の持久力戦でも勝てず。決定力不足は否めない。

【-】ジェラルディーナ

(+)牡馬相手の重賞勝ちあり。有馬記念は出遅れながら4角捲って3着。
(-)エリザベス女王杯は外差し馬場の恩恵。今回後ろからでは厳しい。

【△】アスクビクターモア

(+)日経賞は出遅れ、天皇賞春はハイペース先行。見限るのは早い。
(-)前走もスタート甘かった。ここも追走に回るようだとしんどい。

【-】ジオグリフ

(+)札幌2歳S、皐月賞と捲り勝ち。右回りの小回りコースで激変注意。
(-)皐月賞以降サッパリ。ここ2戦ダートで度外視可も成長力に疑問。

【-】ブレークアップ

(+)今年2戦は差し構えてそこそこ通用。距離短縮・中団差しで妙味。
(-)アル共杯は内伸び馬場&軽ハンデ。持ち時計も心許なく追走懸念。

【-→△】ユニコーンライオン

(+)一昨年ハナ奪って2着に残す。今回も空気同然で舐められそう。
(-)ジャパンCはともかく京都記念が沈み過ぎ。直後が強力で苦しい。

【-】モズベッロ

(+)阪神GIで人気薄激走2回あり。鳴尾記念はコンマ3秒差まで詰める。
(-)良馬場だとずっと掲示板外。速い時計が出る馬場だと厳しい。

【-】ドゥラエレーデ

(+)曲がりなりにもGI馬。今回高速前残り馬場を味方に流れ込み注意。
(-)勝ち負けしたのは単調な前残り展開or馬場。実力は全く足りない。


結論

イクイノックスは体調が落ちていたことを示唆するような木村師のコメント(「考え得る最善の手を打ちました。水曜日以降も体調が上がっています。周りの皆さまの協力をいただいて、トラブルなく来ることができました」)が気になるが、ここ3戦のパフォーマンスを見せられたら逆らう気になれない。特にドバイ。何やねんアレ(怒り笑い)。今回のメンバーに力負けはない。負けたら体調不良を疑う。

ジャスティンパレスは阪神大賞典がかなりのスロー、天皇賞春がハイペースだったがいずれも2馬身近い完勝。有馬記念は完敗だったが、伸びない内を通ったことと輸送失敗(後述参照)が考えられるので度外視。阪神芝は3戦2勝3着1回、2,200Mは神戸新聞杯で今回鞍上の鮫島騎手を背に3馬身半差の楽勝を演じた距離。イクイノックスにもしものことがあれば勝つのはこの馬。

有馬記念に出走する関西馬のうち9頭は予定より大幅に遅延し、午後6時45分から午後7時45分の間に中山競馬場に到着した。スムーズなら栗東から中山までおおむね6~7時間程度の輸送時間で済むが、降雪により名古屋付近の高速道路が通行止めとなったことが影響。ジェラルディーナとボッケリーニの2頭は足止めを回避でき、午前11時46分に到着済みだった。日本列島を襲う大寒波の影響は競走馬の輸送にも及んだ。

【有馬記念】降雪通行止めで関西馬の到着遅延 ジェラルディーナとボッケリーニは足止め回避 - 競馬 : 日刊スポーツ (nikkansports.com)

ヴェラアズールは芝に転じてから【4・0・2・1】。ジャパンCは馬群を捌いての突き抜けで、外差し一辺倒という感じでもない。有馬記念は走らなさ過ぎたが、敗因の一つに輸送失敗(前述参照)が考えられるので度外視。ドバイは「本職ではない」ダートで度外視。阪神芝は外回りながら2戦2勝、今回の枠なら外を回さず内突きで妙味。

アスクビクターモアは菊花賞で直線先抜けの競馬を実践して勝利。勝ち時計は前年のタイトルホルダーを2秒以上上回った。日経賞はまさかの出遅れ、騎手を替えて臨んだ天皇賞春は強気に乗ったのが裏目で年明け2連敗。これらは力負けかと言えばそうではない。菊花賞でジャスティンパレスを寄せ付けなかった馬が弱いはずはない。前走もスタート甘めだったのが気になるが、強気に前付けして外前から直線先抜け出来れば。

スルーセブンシーズはハンデGIII、それも牝馬限定戦を勝っただけの格下。実力差は否めないが、今年2戦はいずれも4角外前から直線抜け出す競馬で今の阪神の好走パターンにドンピシャ。しかも今年に入ってから坂路からコース追いに替えての連勝。阪神で結果が出ていないが、今回は2週前に栗東入りでコース追い、ラスト2ハロン11秒2-11秒2。人気無いなら黙って買い。

◎イクイノックス
○ジャスティンパレス
▲ヴェラアズール
△アスクビクターモア、スルーセブンシーズ
3連複◎1頭軸流し(6点)、3連単◎1着固定流し、○→◎→▲△△(15点)

※6/25 13:50追記
アホみたいに前が残るので△ユニコーンライオンを追加。来たら儲けモノ。
3連複5-15-6・8・9・12(4点)

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