【競馬予想Vol.146】第57回京都牝馬S

今回のテーマ

距離短縮組優勢、距離延長組は大苦戦

過去10年、前走から距離短縮となる馬は【7・5・4・54】、単回値67・複回値74、同距離の馬は【3・4・4・34】、単回値96・複回値135、距離延長となる馬は【0・1・0・38】、単回値0・複回値12。

昨年は1,000M通過57秒1のハイペースだったが、例年58秒後半から60秒台と流れが落ち着いており、スプリンターよりもマイラー寄りの馬が勝ち負けしやすい。前走から距離延長で連対した2017年2着ワンスインナムーンは1,200Mで連勝中だった。少なくとも前走で1,200Mを使って負けていた馬は出番無し。


トラックバイアス分析・展開予想

昨秋の開催が例年より1か月早く始まった影響で芝の生育遅れが懸念されたものの、蓋を開けると例年通りの前残り馬場。2日目の芝レース4戦はいずれもハナを奪った馬が3着以内に残った。外を回すと相対的に届かない。内ピタ先行が基本線。しかし今回はアスタールビーの逃げにスカイグルーヴ、ロータスランド、オールアットワンス、シゲルピンクルビーなどが追随。人気どころを中心に前々で勝負したい馬が多く、雨が降って馬場が悪くなっても1,000M通過58秒台の速い流れを想定。これなら外前からの差しが届きそう。


全頭分析

【-】サンクテュエール

(+)福島牝馬Sで差して3着。速い上がりが出る馬場なら出番あり。
(-)前走は付いていくだけで精一杯の内容。速さ比べではしんどい。

【-】スカイグルーヴ

(+)白秋Sはスタート好発から楽抜け。栗東で最終追い切り勝負気配。
(-)追い切り本数は少ない。過去に重賞1番人気裏切り多く過信禁物。

【-】クリノプレミアム

(+)京都金杯は直線外に進路を切り替えて5着。差す競馬で善戦評価。
(-)前走は軽ハンデの恩恵あり。ここも突き抜けるまではどうか。

【-】プールヴィル

(+)1,400M【4・4・1・3】。オーロCはロスの多い競馬で4着と善戦。
(-)前走も出負けで位置悪くする。差して届かずが多く半信半疑。

【-】コロラトゥーレ

(+)淀短距離Sは直線で前が詰まり気味。追い上げの脚は未だ健在。
(-)前走にしても道中で後方に置かれる。付いていくだけで精一杯。

【-】アスタールビー

(+)このところ惜敗続きも行き脚好調。オパールSぐらい走れば通用。
(-)今回距離延長。一貫して1,200Mを使い続けているのは気になる。

【△】ロータスランド

(+)阪神は3連勝した得意舞台。相手弱化、牝馬相手のここは与し易い。
(-)1,400Mは過去に不良馬場で2着があるのみ。56kgも相対的に苦しい。

【▲】シゲルピンクルビー

(+)京阪杯は早めに勝ちに行って5着。2戦2勝のこのコースなら。
(-)スタートはあまり上手くない。後手を踏まされると苦しい。

【-】メイショウケイメイ

(+)オパールSは最低人気で僅差の4着。無欲の突っ込みは怖い。
(-)丸3年勝利から遠ざかる。意欲の連闘策も無謀としか思えない。

【-】オールアットワンス

(+)京阪杯は差し決着で展開向かず。スピード活かして粘り込み図る。
(-)脚を溜めて行けた阪神での2戦がイマイチ。距離延長ローテも疑問。

【◎】ギルデッドミラー

(+)昨年外枠から差して2着。ターコイズSはハイペースで外前折り合う。
(-)折り合いに爆弾抱える。包まれたり囲まれると自滅のリスクあり。

【-】ビッククインバイオ

(+)勝ち上がりはいずれも1,400Mで距離は合う。先行力もある。
(-)昨年のこのレース10着。ここ2戦も負け過ぎで精彩欠く現状では。

【-】クリスティ

(+)六甲Sはまんま逃げ切り。ヴィクトリアマイルでハナ奪う速力あり。
(-)直近の2勝はいずれも展開恵まれた感。地力だとキレ負けする。

【-】ジュランビル

(+)ターコイズSは内前から地味に追い上げる。距離短縮は好材料。
(-)芝では2年以上勝っていない。前残りのアシストあっても厳しい。

【△】タンタラス

(+)距離短縮の六甲アイランドSを快勝。安定して前に行ける。
(-)前走は直線大外に持ち出す。競り合いになった時に不安が残る。

【○】ドナウデルタ

(+)1,400M【5・1・0・2】。長距離輸送なく距離短縮のここは勝機。
(-)重賞好走は内前を立ち回った阪神牝馬S3着のみ。格負け傾向あり。

【-】アクアミラビリス

(+)同距離の志摩Sでレコード勝ちあり。ここ2戦馬場重く見直す手。
(-)前走故障した訳でもないのに直線止まり過ぎ。走る気の問題か。

【-】ビップウインク

(+)トリトンSは外に持ち出して差し切る。中1週だが使い詰め得意。
(-)前走は前が止まっただけの感。阪神ではラスト止まっており不安。


結論

人気どころが前でやり合ってくれそうで、展開が向く◎ギルデッドミラーから入る。折り合いに難があるだけに流れてくれたほうがレースがし易いし、周りの馬が先行馬ということで包まれるリスクも軽減。昨年と同様、外前から差し向けて今年は突き抜けに期待。

○ドナウデルタは阪神で【2・1・1・1】、着外の1回もチューリップ賞でアタマ差の4着とほぼパーフェクト。ポートアイランドSや信越Sなど、ハイペースを差し切って勝った経験を買いたい。▲シゲルピンクルビーは京阪杯で伸びない内を通ってコンマ3秒差。差し馬のワンツーでこの内容なら上出来。1,200Mでは短く、マイルだと長い。スタートが決まれば勝ち負け。

△ロータスランドは阪神で飛んだのはいずれもGI、関屋記念でカラテやソングラインを破った脚力はこの中に入ると一枚上。早め抜け出しの戦法は岩田望未騎手とジャストフィット。未経験の内回り1,400Mがどうかだけ。△タンタラスの前走は馬場の良い大外に持ち出して楽勝。相手関係が楽だったとはいえハイペースを突き抜けたのは素直に評価。距離ロスがあっても外前が取れれば引き続き好走可能。

◎ギルデッドミラー
○ドナウデルタ
▲シゲルピンクルビー
△ロータスランド、タンタラス
馬複◎流し(4点)、3連複◎1頭軸流し(6点)

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