【競馬予想Vol.220】第76回朝日杯セントライト記念

今回のテーマ

※新潟で施行された2014年を除く。

1着候補は春勢力から

過去10年、重賞初出走で勝利した馬は2013年ユールシンギングのみで、残る8頭のうち6頭はクラシック(皐月賞・ダービー)に出走していた。3着以内に範囲を広げても重賞初出走だった馬は2012年2着スカイディグニティと3着ダノンジェラート、2015年3着ジュンツバサ、2018年2着レイエンダ、2019年3着ザダルと数えるほどしかいない。

重賞での着順は不問で、「重賞に出たことがある」だけでOK。2021年1着アサマノイタズラは皐月賞16着・ラジオNIKKEI賞12着、2020年2着サトノフラッグはダービー11着、2020年1着リオンリオンはダービー15着、同2着サトノルークスは皐月賞14着・ダービー17着、2019年1着ジェネラーレウーノはダービー16着から巻き返しに成功している。

前走条件クラスは関東馬を買え

過去10年、前走で条件クラスを使っていた馬は【2・4・2・59】、単回値18・複回値48。関東馬は【2・3・2・38】、単回値27・複回値47、関西馬は【0・1・0・21】、単回値0・複回値51。

条件クラスを経由して連対した関西馬は2012年2着スカイディグニティ(14番人気)のみ。2012年9着ニューダイナスティ(2番人気)、2013年6着バンデ(4番人気)は人気を裏切って凡退した。

穴は2番枠から開く

過去10年、2番枠に入った馬が【1・2・3・3】、単回値474・複回値424となり、3着以内に入った6頭のうち5頭は6番人気以下の人気薄だった。

昨年はアサマノイタズラ(9番人気)が外差し一気で波乱を演出。2012年2着スカイディグニティ(14番人気)、2015年3着ジュンツバサ(10番人気)、2019年2着サトノルークス(8番人気)など、何故か2番枠に入った穴馬がよく絡む。


トラックバイアス分析・展開予想

今週は月曜と火曜に弱い雨が降った程度で、クッション値は土曜朝時点9.2、日曜朝時点9.3と先週と同水準。時計は標準、トラックバイアスは基本的に内前だが中団外からの差しも利いている。ただ日曜は3レース辺りから雨が降り始め、時間を追う毎に馬場が悪化。最終レースの頃は土砂降りだった。53ミリの降雨で月曜朝時点のクッション値は8.4。雨は上がってこれ以上降らない見込みだが良馬場は望みにくい状況。南風4~5Mで向こう正面は向かい風、直線は追い風で勢いが付く差し馬有利。今回はショウナンマグマを筆頭にアスクビクターモア、ガイアフォースなど前に行きたい馬が多く、人気どころは総じて前。ローシャムパークも動くだろうし、二番差しに向けられそうな馬を狙いたい。


全頭分析

【-】ローシャムパーク

(+)皐月賞前日の山藤賞を途中で動いて圧勝。自在の立ち回りは脅威。
(-)勝手に前に行ってしまう感じ。この相手に押し切り利くか疑問。

【△】ロンギングエーオ

(+)開成山特別は直線内を割って勝利。渋太く伸びる脚は長距離向き。
(-)前走も勝負どころの手応えに余裕無し。単純に相手強化が課題。

【-】マテンロウスカイ

(+)前走は最内枠を活かして逃げ切り。どこからでも競馬ができる。
(-)毎回いいところまで詰めて届かず。相手なりというより力不足。

【△】ラーグルフ

(+)前走は直線内から突き抜け。ホープフルSも直線内を捌いて3着。
(-)都合良く内を捌けるかどうか。外差しもできるが届くかは微妙。

【-】セイウンハーデス

(+)差し決着のプリンシパルSを前付けで完勝。内枠先行で侮れず。
(-)前走から距離短縮だがまだ長い。マイペースでも残せるか疑問。

【◎】オニャンコポン

(+)皐月賞は外回し、ダービーは直線前詰まり。格落ち戦で自由自在。
(-)渋った馬場で追い上げ微妙。なるべく前に付けないとしんどい。

【○】アスクビクターモア

(+)ダービーは唯一前付けで通用。相手弱化のここはレースがし易い。
(-)今回他に前付けの馬が多い。追いかける競馬強要で失速懸念あり。

【-】ショウナンマグマ

(+)中山で逃げて圧勝あり。前走も逃げ脚全開で直線踏ん張って善戦。
(-)道中行きたがって抑えが効かない。今回は行き切っても距離長い。

【-】ガイアフォース

(+)国東特別はラスト流してレコード。ペース不問で前付けして安定。
(-)大跳びな走法で馬場悪化は不安。関東圏の競馬も初で過信禁物。

【-】ベジャール

(+)初勝利は東京で差し切り。中山も差し迫っての2着あり悪くない。
(-)毎日杯は展開利。ラジオNIKKEI賞が負け過ぎでアテにならない。

【▲】キングズパレス

(+)同コースで捲り勝ちあり。プリンシパルSは最後方大外強襲で2着。
(-)スタート・行き脚共に緩い。必要以上に後ろに置かれると苦しい。

【-】サイモンバロン

(+)直線半ばまで脚を溜めて伸ばす競馬が定着。無欲の差しが怖い。
(-)渋った馬場で決め手減退懸念。鞍上が乗り替わるのも気になる。

【-】ボーンディスウェイ

(+)弥生賞でアスクビクターモアと接戦。前付けなら見せ場は作る。
(-)今回は同型が多い上、大外枠で外を回らされそうなのがどうか。


結論

オニャンコポンは京成杯が4コーナー外を回した上で直線外差し一気。皐月賞は序盤でイクイノックスに先に行かれ、ダービーは直線で見事に前が壁。今回はクラシックの上位がゴッソリ抜ける格下げ戦、前付けの馬が多くて展開も向く。アスクビクターモアが他に絡まれそうなだけに逆転の目も十分。

アスクビクターモアは皐月賞で内を通って5着、ダービーもドウデュースとイクイノックスには歯が立たなかったが前付けで3着。格下げ戦のここは普通に前付けで勝ち負け、と言いたいところだが、前で引っ張る馬がいる上にガイアフォースらがしっかり付いてくる展開が気になる。追走強要で失速のシーンも想定しておきたい。

キングズパレスはスタートの遅さが課題だが、それを補うに余りある末脚が魅力。初勝利は同コースで4コーナーで外を捲ってのもので、プリンシパルSは大外をぶん回して直線13頭抜き。松岡騎手は中山の外枠が上手い印象があるだけに、前がやり合ったところのスイープに期待したい。

ラーグルフはホープフルSが内から抜け出しての3着で、前走も内で脚を溜めての抜け出し。弥生賞は4コーナーで受けた不利が致命的、皐月賞は枠が外過ぎで何も出来ず。今回は単純な前付けでは苦しいとみているので、内で脚を溜めての一発に期待。

ロンギングエーオは同コース勝ちがある上に今回距離短縮。スパッと切れないが渋太く脚を伸ばせる。オール野芝の高速決着だと分が悪かったが、幸いにも前日にまとまった雨が降ってくれたことで出番が回ってきそう。ちなみにスクリーンヒーロー産駒はこのレースで【1・1・0・0】。

◎オニャンコポン
○アスクビクターモア
▲キングズパレス
△ラーグルフ、ロンギングエーオ
馬複5頭ボックス(10点)、3連複◎1頭軸流し(6点)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?