【競馬予想Vol.225】第8回サウジアラビアロイヤルC

今回のテーマ

※2014年は「第1回いちょうS(重賞)」、2015年より「第1回サウジアラビアロイヤルC(重賞)」、2016年よりGIIIに格付け。下記データは2014年以降の過去8年を参照。

キャリア1戦馬の独壇場

6~7月の新馬戦を勝ってここまで待った馬が5連勝中で、ここ4年はキャリア1戦馬がワンツーフィニッシュを決めている。

6~7月の新馬戦勝ちから直行の馬(特に東京。後述参照)を買って外すほうが難しい。キャリア1戦馬の左右別成績をみると、右回り【2・1・0・6】、単回値103・複回値50に対し、左回り【3・6・2・4】、単回値33・複回値122となる。

相手は新潟経由組

東京を経由した馬は【4・0・0・1】、単回値200・複回値94で、勝率80%というとんでもないことになっている。次いで勝率が高いのは阪神を経由した馬で【3・1・0・8】、単回値145・複回値62。相手としてお勧めなのは新潟を経由した馬で【0・5・5・12】、単回値0・複回値99。ここ2年は新潟芝1,600Mを経由した馬2頭が出走していずれも2・3着に来ている。

新潟経由組は東京の新馬戦から直行してきたいわゆる「エリート」には勝てないが、2~3着には来やすい。アタマは東京の新馬戦を勝ったキャリア1戦馬、相手は新潟経由組を適度に盛り込みたい。


トラックバイアス分析・展開予想

今週は週の後半に雨が降り、金曜は47.5ミリの降雨を記録。含水率は4コーナー17.7%、ゴール前17.3%、クッション値は8.7と中央値(9.0)より若干重い程度で、この後降雨予報もないことからレースに与える影響は微少とみる。最内から行き脚の良いグラニット、積極的に仕掛けるレッドソリッドによる先行争いにドルチェモアが付いていく展開。ノッキングポイントは出たなりで馬群の外。1,000M通過60~61秒の平均ペースからの直線決め脚勝負。


全頭分析

【△】グラニット

(+)スタート上手く先手は容易。東京のデビュー戦で惜しい3着あり。
(-)決め手不足。新潟2歳Sも好位から直線伸びを欠いており苦しい。

【-】ブーケファロス

(+)ダリア賞は直線に向くところで窮屈なシーンあり。追って伸びる。
(-)序盤で置かれるのが難点。距離延長をこなしても届くかどうか。

【-】ミシェラドラータ

(+)近走スタート改善傾向で前に行けている。直線先抜けでどこまで。
(-)前走は外伸び馬場の内で酌量の余地あるが、単純に力が足りない。

【▲】マイネルケレリウス

(+)小柄ながら適度に馬群に揉まれ、直線半ばから加速して差し切り。
(-)スタートは緩め。直線の加速の乗りも遅く、仕掛けて届かず懸念。

【◎】ノッキングポイント

(+)6月東京新馬戦を加速ラップで楽勝。負かした相手も勝ち上がり。
(-)一本被り濃厚。大逃げや後方一気といった伏兵の大駆けが怖い。

【-】レッドソリッド

(+)2戦共4角先頭という強気のレース振り。ここもとにかく行くのみ。
(-)前走は同型に絡まれたとはいえ負け過ぎ。距離短縮の今回忙しい。

【△】ドルチェモア

(+)スタートから行き切ってそのまま。番手からの競馬もこなせそう。
(-)周りも違えば芝質も違う東京コースで過度の期待は掛けられない。

【○】シルヴァーデューク

(+)新馬戦は外伸びにやられるも、前走は前で脚溜めて直線突き抜け。
(-)ギアの切り替えはやや遅め。今回は距離短縮で直線キレ負け懸念。

【-】フロムナウオン

(+)外枠から無難に前付け、直線渋太く前の馬に迫ってラスト交わす。
(-)レベル著しく落ちる福島組。2角捲った人気薄に僅差で能力疑問。


結論

ノッキングポイントは6月の東京新馬戦をラスト3ハロン11.4-11.2-11.1の加速ラップで楽勝。そこで全く相手にしなかった2着オールパルフェは先週中山の未勝利戦で逃げて楽勝、3着バロックダンスは新潟の未勝利戦でキタウイング(次走新潟2歳S勝ち)とハナ差、4・5着馬は勝ち上がり済み。指標もレースレベルも文句無しで、故障しない限り勝ち抜け濃厚。

シルヴァーデュークの小倉新馬戦は外が伸びる馬場で、外を通ったラヴェルが楽勝、同じく外から伸びて上がり最速をマークしたサンライズサラーが2着。内を捌いて加速が遅れての3着は悪くない。新潟未勝利戦は直線半ばまで追い出しを待っての完勝。叔母にラインクラフトがいる血統でマイル替わりはむしろ良さそう。

マイネルケレリウスは他より一回り小さな馬体でも揉まれ強く、道中しっかり脚を溜めて直線外から差し切り勝ち。東京新馬戦から直行というのはノッキングポイントと同じ。時計がコンマ6秒遅いのは開幕週Cコースと開催3週目Dコースの違いで気にならない。ただスタートと加速の乗りが今一つなところがあるだけに、いい脚を使って届かずになりそうな感じがする。

グラニットは東京新馬戦で前付けしてマイネルケレリウスにコンマ1秒差の3着、次走福島未勝利戦で積極的に行って完勝。新潟2歳Sは完全に切れ負けの内容で今回も厳しい戦いが予想されるが、東京で16頭立ての大外から前に行って残りかけた馬が開幕週のAコース最内枠から見せ場無しというのも考えにくいので押さえには入れておく。

ドルチェモアは札幌新馬戦でスタートを決めた上で積極的に前に出しての逃げ切り勝ちだが、何が何でも行かなければならないというタイプではなく、今回は内に行かせて番手からの競馬を選択しそう。今回は軽い芝の東京かつ開幕週だがパンパンの良馬場を回避できそうで、洋芝を経験したことがプラスに出るかもしれない。

◎ノッキングポイント
○シルヴァーデューク
▲マイネルケレリウス
△グラニット、ドルチェモア
3連複◎1頭軸流し(6点)、3連単F◎→○▲→○▲△△(6点)

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